鹿野酒造(酒蔵観光ガイド)
― 白山伏流水・自社栽培山田錦・山廃仕込。加賀の田園から「常きげん」の旨味を知る酒旅 ―
① 観光結論+ターゲット
■ 観光結論
👉 **「鹿野酒造は、1819年創業の歴史、霊峰白山から湧く『白水の井戸』、加賀平野で自ら育てる山田錦、能登杜氏の技術文化、蔵の柱である山廃仕込、代表銘柄『常きげん』を通して、“水・米・人”が酒になる過程を理解し、加賀温泉郷・九谷焼・山中漆器・加賀料理へつなげる、“加賀田園・山廃食文化型”の酒蔵」**です。鹿野酒造は1819年・文政2年創業で、現在も加賀市八日市町で「常きげん」を醸しています。
鹿野酒造の観光価値を理解するために、最初に押さえるべき言葉があります。
「人・米・水」
です。
鹿野酒造自身が、これを酒造りの原点と位置づけています。
具体的には、
人
=杜氏・蔵人が継承する酒造技術
米
=加賀平野で続ける山田錦の自社栽培
水
=霊峰白山由来の「白水の井戸」
です。
そして、この三つを結びつける製法が、
山廃仕込
です。
鹿野酒造は山廃仕込を得意とし、濃厚な飲み口と鋭いキレを特徴とする酒を重要な商品群として展開しています。
したがって鹿野酒造観光の中心は、
「なぜ『常きげん』は旨味がありながら、最後は鋭く切れるのか。」
を、
白山の水
↓
山田錦
↓
山廃
↓
能登杜氏系の技
↓
料理との相性
という順序で理解することです。
■ 向いている人
常きげん・山廃仕込・濃醇な旨味やキレのある食中酒が好きな人向け。
白山伏流水や自社栽培山田錦、白水の井戸など“水と米の酒造り”に興味がある人に最適。
加賀料理・九谷焼・温泉と合わせて楽しむ日本酒文化体験を求める旅行者向け。
■ 向かない人
大型観光施設・常設展示・定時ツアーを期待する人には不向き
予約不要の見学やレストラン・カフェ滞在、運転中試飲目的の人にも不向き
軽甘・フルーティー志向や山廃の旨味・酸が苦手な人には不向き
👉 鹿野酒造は、“豪華な観光設備を見る場所”ではなく、“米・水・山廃という酒の中身を理解する場所”として見る方が適切です。
② 基本情報+アクセス
■ 基本情報
酒蔵名: 鹿野酒造株式会社
所在地: 石川県加賀市八日市町イ6
創業: 1819年・文政2年
代表者: 鹿野博通
代表銘柄: 常きげん
主要商品カテゴリー:
大吟醸
純米大吟醸
吟醸
山廃純米吟醸
山廃純米
純米酒
本醸造
生酒・季節酒
など。
■ 創業と加賀
鹿野酒造は1819年創業。
200年以上にわたり、加賀市八日市町で酒造りを続けています。
酒蔵が立地するのは、巨大都市の中心ではなく、
加賀平野の田園地帯
です。
鹿野酒造自身も、ときに自らを、
「田園酒蔵」
と表現しています。
この言葉が非常に重要です。
鹿野酒造は、
町中の商業酒蔵
でも、
観光テーマパーク型酒蔵
でもありません。
田んぼ
↓
井戸
↓
酒米
↓
蔵
という、生産環境そのものが近接した酒蔵です。
■ 白水の井戸
鹿野酒造観光で最も重要な自然資源です。
白水の井戸
は、古くから蓮如上人ゆかりの井戸として地域で生活用水・飲料水に使われてきました。昭和期に約30年間途絶えていましたが、1999年に再興され、鹿野酒造が仕込み水として利用しています。
水質は、
軟水
です。
現在もお茶やコーヒー用などに水を汲みに来る人がいると鹿野酒造は紹介しています。
つまり、
白山
↓
伏流水
↓
白水の井戸
↓
加賀平野
↓
常きげん
という構造です。
👉 「水の良い酒蔵」という抽象論ではなく、“実際に地域に存在する井戸と酒がつながっている”ことが強みです。
■ 自然園・白水の泉
白水の井戸の再興に合わせ、八日市町では井戸周辺を、
「自然園・白水の泉」
として整備しました。
したがって観光では、
酒蔵
↓
井戸
↓
田園
を別々のものとして扱う必要がありません。
👉 すべてが「常きげんの原料環境」です。
■ 自社栽培山田錦
鹿野酒造のもう一つの大きな特徴です。
鹿野酒造は、
自社の田んぼで山田錦を栽培
しています。
かつて地方の小規模酒蔵には山田錦が十分に手に入りにくかった時代があり、「それなら自分たちで造ろう」と栽培を始めたと公式に説明しています。
田んぼには、
白水の井戸から湧く白山伏流水
を引いています。
つまり、
白山の水
↓
山田錦を育てる
↓
同じ酒蔵で醸す
という循環です。
👉 水は酒を仕込むだけでなく、“酒米を育てるところから関わっている”。
ここが鹿野酒造の非常に強いテロワールです。
■ 「人・米・水」
鹿野酒造が公式に掲げる酒造りの原点です。
人
=杜氏・蔵人
米
=自社栽培山田錦
水
=白水の井戸
この三つを変わらぬ基本として継承するとしています。
👉 鹿野酒造観光は、この3項目を順番に理解すればほぼ完成します。
■ 能登杜氏文化
鹿野酒造では長く能登杜氏の技術文化が酒造りを支えてきました。
2022年の能登杜氏自醸清酒品評会では、当時の木谷太津男杜氏が「珠洲市長賞」を受賞。2026年の能登杜氏組合能登町支部きき酒研究会でも、鹿野酒造の普通酒が2年連続第1位を受賞しています。
👉 高級酒だけではなく、普通酒まで技術評価を受けていることは重要です。
■ 農口尚彦氏との歴史
鹿野酒造の酒造史では、
農口尚彦氏
との関係も欠かせません。
農口氏は鹿野酒造で杜氏を務めた時期があり、同蔵で山廃や高精白酒などに取り組んでいました。鹿野酒造の過去の公式資料にも、農口尚彦氏が杜氏として酒造りを担っていた記録が残っています。
ただし、
👉 現在の杜氏と混同してはいけません。
農口氏は鹿野酒造の「現在の杜氏」ではなく、常きげんの山廃ブランドを確立してきた歴史を語る上で重要な人物として扱うのが正確です。
■ 鹿野酒造の成立構造
霊峰白山
×
白水の井戸
×
加賀平野
×
自社栽培山田錦
×
能登杜氏文化
×
山廃仕込
×
常きげん
×
加賀の食文化
によって成立しています。
■ アクセス
所在地:
石川県加賀市八日市町イ6
石川県観光公式では、
加賀温泉駅から約3km
片山津ICから約6.8km
と案内されています。
加賀温泉郷公式では、
加賀温泉駅から約2.8km
とされています。
👉 駅から徒歩観光というより、タクシー・自転車・車などを組み合わせる方が現実的な立地です。
■ 営業時間
公式サイトでは、
営業時間:8:00~17:00
定休日:日曜・祝日・年末年始
と案内されています。
一方、石川県・加賀温泉郷の観光情報では、
第2・第4土曜日も休業
とする案内があります。
👉 訪問前に営業日を酒蔵へ直接確認するのが安全です。
③ 見学条件
■ 現在の酒蔵見学
2026年8月現在、鹿野酒造の公式サイトには、
一般旅行者向け常設酒蔵見学の予約条件・料金・開催時間を明確に示した現行ページは確認できません。
過去の観光記事には酒蔵見学を行っていた記録がありますが、現在も同条件で常時対応しているとは断定できません。
したがってサイト掲載では、
「酒蔵内部の見学を希望する場合は必ず事前に蔵元へ問い合わせ」
とするのが最も安全です。
■ 直売
鹿野酒造は蔵元で商品を販売しており、公式サイトでも所在地・営業時間とオンラインショップを案内しています。
観光では、
常きげんを蔵元で購入
↓
白水の井戸を訪れる
という組み合わせが基本になります。
■ 試飲
現行公式サイトには、
通常来訪時に必ず試飲できる
という固定条件は掲載されていません。
したがって、
👉 試飲を希望する場合も事前確認推奨
です。
車で訪れる場合は当然ながら運転者は飲酒できません。
■ 白水の井戸は訪問価値が高い
製造蔵内部に入れない場合でも、
白水の井戸
は十分な観光価値があります。
鹿野酒造自身が来訪を呼びかけ、清らかな軟水を味わうことを勧めています。
したがって、
酒蔵見学不可
=
観光価値なし
ではありません。
むしろ鹿野酒造は、
「蔵の外に、酒造りの核心がある酒蔵」
です。
■ 見学で理解したいポイント
- 1819年創業
- 加賀平野の田園酒蔵
- 白水の井戸
- 軟水仕込み
- 自社栽培山田錦
- 人・米・水
- 能登杜氏文化
- 山廃仕込
- 常きげん
- 農口尚彦氏が残した技術的系譜
👉 最大のテーマは「山廃」だけではありません。“米を育てるところから酒蔵が関わっている”ことまで見るべきです。
④ 体験構造
■ 基本体験
加賀温泉駅
↓
加賀平野へ
↓
田園を見る
↓
鹿野酒造
↓
1819年創業を知る
↓
「人・米・水」を理解
↓
自社栽培山田錦
↓
白水の井戸
↓
白山伏流水
↓
山廃仕込
↓
常きげん
↓
蔵元購入
↓
加賀料理
↓
九谷焼・山中漆器
↓
加賀温泉郷
という流れです。
■ 体験の七層構造
第1層:山
霊峰白山
豪雪
山岳水系
伏流水
第2層:水
白水の井戸
軟水
蓮如上人
地域生活水
第3層:田園
加賀平野
水田
自社栽培田
山田錦
第4層:人
蔵元
能登杜氏
蔵人
農口尚彦氏の系譜
第5層:技術
山廃仕込
酒母
発酵
熟成
燗酒
第6層:商品
常きげん
山廃純米
山廃純米吟醸
純米大吟醸
大吟醸
季節酒
第7層:加賀文化
加賀料理
九谷焼
山中漆器
温泉
地酒乾杯文化
■ 本質
👉 「白山の水で山田錦を育て、その米を同じ土地で山廃の酒へ変える。」
これほど酒米・水・酒造りが近い距離でつながっていることが、鹿野酒造最大の特徴です。
⑤ 滞在時間+雰囲気
■ 滞在時間
購入のみ:
15~30分
鹿野酒造+白水の井戸:
45分~1時間
田園散策まで含む:
1~1.5時間
加賀温泉郷との組み合わせ:
半日
九谷焼・温泉まで含む:
1日
加賀温泉宿泊:
1泊2日
👉 鹿野酒造単体で長時間過ごすより、白水の井戸と加賀温泉郷を組み合わせる方が完成度が高くなります。
■ 雰囲気
白山
加賀
田園
水田
井戸
軟水
山田錦
山廃
能登杜氏
食中酒
燗酒
静けさ
田園酒蔵
👉 “田んぼの中の井戸から水が湧き、その水で育った米が、隣の蔵で酒になる。”
■ 季節別の魅力
冬
酒造期
新酒
山廃
燗酒
加賀温泉
という組み合わせが成立します。
2024年12月には「常きげん純米生原酒」、2025年1月には「山廃純米生原酒」が季節酒として発売されました。
👉 「新酒+山廃+温泉」
は非常に加賀らしい冬旅です。
春
田園
新緑
白水の井戸
常温酒
純米吟醸
九谷焼
などへ展開しやすい季節です。
夏
白水の井戸
軟水
冷酒
田園
という鹿野酒造らしい自然体験が強くなります。
👉 暑い季節ほど、“酒になる水”を現地で感じる価値が高まります。
秋
山田錦の実り
稲穂
収穫
秋上がり
燗への移行
が重なります。
鹿野酒造は自社栽培山田錦を秋に収穫し、秋季商品として山廃純米原酒「秋上がり 豊純」も展開しています。
👉 鹿野酒造のテロワールを最も視覚的に理解しやすい季節の一つ。
⑥ 試飲・商品特性
■ 「常きげん」の基本方向
常きげんを理解する中心キーワードは、
「旨味・コク・酸・キレ」
です。
特に山廃系では、
濃厚な飲み口
と
鋭いキレ
を鹿野酒造自身が特徴として挙げています。
つまり、
「重いだけの濃醇酒」ではありません。
口に入った瞬間は、
米の旨味
↓
コク
↓
酸
が広がり、
最後は、
キレる。
この構造が常きげんの重要な個性です。
■ 常きげん 山廃純米
鹿野酒造を理解するなら、
最優先で見るべき一本
です。
公式では、
どっしりしたコク
鋭いキレ
を特徴としています。
2024年にはKura Masterで金賞を受賞しています。
味ポジション
香り :中
旨味 :最大級
コク :最大級
酸味 :高
キレ :最大級
燗適性 :最大級
食中性 :最大級
👉 「常きげんとは何か」を最も直接的に理解する基準酒。
■ 常きげん 山廃純米吟醸
原料米:
山田錦・美山錦
精米歩合:
55%
日本酒度:
+3
酸度:
1.6
公式では、
米の旨味
と
山廃ならではの味幅
が調和する酒として紹介しています。
味ポジション
香り :中~高
旨味 :高
酸味 :高
コク :高
キレ :高
複雑性 :最大級
👉 山廃の力強さと吟醸の洗練を同時に理解する一本。
■ 純米大吟醸 吟醸王国
公式では、
長時間ゆっくり熟成
させた純米大吟醸。
芳醇
濃厚
キレ味
を特徴としています。
味ポジション
香り :高
芳醇さ :最大級
濃厚さ :高
透明感 :高
キレ :最大級
高級感 :最大級
贈答性 :最大級
👉 「高級酒=軽く華やか」だけではない、鹿野酒造らしい上位酒。
■ 大吟醸系
鹿野酒造は全国新酒鑑評会でも継続的に評価を受けており、2026年の全国新酒鑑評会でも入賞しています。
2023年の金賞受賞酒では、
山田錦35%精米
長期低温発酵
によって、
程よい吟醸香
米の甘味
良いキレ
を特徴とする大吟醸を商品化しています。
味ポジション
香り :高
上品さ :最大級
米甘味 :中
透明感 :高
キレ :最大級
高級感 :最大級
■ 常きげん 純米酒
山廃だけでなく、通常の純米酒も重要です。
2024年の全国燗酒コンテストで「常きげん 純米酒」が金賞を受賞しています。
👉 冷酒偏重ではなく、“温度を変えて完成する酒”という鹿野酒造の強みが表れています。
■ 季節酒
冬:
純米生原酒
山廃純米生原酒
秋:
山廃純米原酒 秋上がり 豊純
など。
👉 酒蔵へ行く季節によって「常きげん」の表情が変わるタイプです。
■ 商品構造
山廃純米
=蔵の基準・コク・キレ・燗
山廃純米吟醸
=旨味・酸・複雑性・洗練
純米酒
=日常・食中酒・燗
純米大吟醸 吟醸王国
=熟成・芳醇・上位酒
大吟醸
=山田錦・鑑評会・洗練
生原酒
=新酒・フレッシュ・季節性
秋上がり
=熟成・秋・食中酒
👉 山廃を中心に、日常酒から鑑評会クラスまで一貫して“旨味とキレ”を展開する構造です。
■ 食との相性
鹿野酒造は山廃酒について、
和食
だけでなく、
フランス料理
イタリア料理
中国料理
にも合うと公式に説明しています。
これは非常に重要です。
山廃酒は、
刺身だけ
寿司だけ
に合わせる酒ではありません。
合いやすい方向性:
刺身
寿司
焼魚
煮魚
治部煮
鴨料理
肉料理
チーズ
キノコ
クリーム系料理
中華料理
発酵食品
など。
👉 コクと酸があるため、“料理の旨味に負けない食中酒”として使える。
⑦ 観光導線+モデルコース
■ 推奨基本導線
加賀温泉駅
↓
鹿野酒造
↓
1819年創業を知る
↓
常きげん
↓
山廃仕込を理解
↓
自社栽培山田錦
↓
白水の井戸
↓
田園景観
↓
加賀温泉郷
↓
加賀料理+常きげん
👉 酒蔵の中だけでなく、“米と水の現場”まで見ることが基本です。
■ 半日基本ルート
加賀温泉駅
↓
鹿野酒造
↓
商品購入
↓
白水の井戸
↓
加賀平野
↓
加賀温泉郷
↓
昼食または温泉
👉 鹿野酒造を初めて訪れる場合に最も分かりやすいルート。
■ 「人・米・水」ルート
鹿野酒造
↓
酒造りの人
↓
山廃
↓
自社栽培山田錦
↓
田んぼ
↓
白水の井戸
↓
常きげん
👉 公式が掲げる「人・米・水」を、そのまま観光導線へ変えたルート。
■ 山田錦テロワールルート
白水の井戸
↓
井戸水
↓
自社栽培田
↓
山田錦
↓
鹿野酒造
↓
山廃純米吟醸
↓
大吟醸
👉 水→米→酒という因果関係を最も明確に理解できます。
■ 山廃学習ルート
鹿野酒造
↓
速醸酒母との違いを知る
↓
山廃仕込を理解
↓
山廃純米
↓
山廃純米吟醸
↓
温度違い
↓
冷酒
↓
常温
↓
燗
👉 「山廃=重い酒」という単純な理解から、“旨味・酸・キレ・温度変化”へ進むルート。
■ 加賀料理ルート
鹿野酒造
↓
常きげん
↓
加賀温泉郷
↓
加賀料理
↓
九谷焼の器
↓
常きげん
加賀市では地酒による乾杯を推進する条例があり、地酒だけでなく九谷焼・山中漆器など地域産業との連携も酒文化の一部として位置づけられています。
👉 「酒+料理+器」まで組み合わせると加賀文化として完成します。
■ 九谷焼・山中漆器ルート
鹿野酒造
↓
常きげんを購入
↓
九谷焼
↓
酒器を選ぶ
↓
山中温泉
↓
山中漆器
↓
夕食+常きげん
👉 酒を味だけで終わらせず、器文化まで広げるルート。
■ 温泉ルート
鹿野酒造
↓
山廃純米購入
↓
山代温泉
または
山中温泉
または
片山津温泉
↓
温泉
↓
加賀料理
↓
常きげん
👉 “山廃+燗酒+温泉”は冬の加賀旅行と非常に相性が良い組み合わせです。
■ 加賀三蔵比較ルート
加賀市には複数の酒蔵があり、地域全体で地酒文化を形成しています。
鹿野酒造
↓
常きげん
↓
他の加賀市酒蔵
↓
地酒比較
↓
九谷焼・山中漆器
↓
温泉
👉 同じ加賀市でも、水・米・製法・蔵の思想によって酒質がどう違うかを比較できます。
■ 秋・田園ルート
※山田錦収穫期
加賀平野
↓
山田錦
↓
鹿野酒造
↓
白水の井戸
↓
山廃秋上がり
↓
加賀料理
👉 鹿野酒造の「田園酒蔵」という意味が最も分かりやすくなる季節ルート。
■ 1泊2日ルート
1日目
加賀温泉駅
↓
鹿野酒造
↓
白水の井戸
↓
九谷焼
↓
山代温泉または山中温泉
↓
加賀料理
↓
常きげん
↓
宿泊
2日目
温泉街
↓
山中漆器
↓
加賀市観光
↓
帰路
👉 酒を蔵だけでなく、「水・米・料理・器・温泉」という加賀文化全体へ展開するコース。
■ 観光導線の特徴
鹿野酒造の強みは、
蔵
↓
井戸
↓
田んぼ
が近いことです。
つまり、
酒造りを説明するパネルを読むだけではなく、
原料環境そのものを見ることができる。
ここに観光価値があります。
⑧ 本質+評価+コピー
■ 観光価値の本質
👉 「霊峰白山の伏流水を『白水の井戸』から引き、その水で加賀平野の山田錦を育て、能登杜氏系の技術と山廃仕込によって『常きげん』へ変える、“水・米・人”が一つの田園景観に収まる酒蔵。」
鹿野酒造を、
「山廃で有名な酒蔵」
だけで評価すると不十分です。
山廃は重要です。
しかし、その前に、
白水の井戸
があります。
そして、
自社栽培山田錦
があります。
酒米自体が、
白山伏流水
↓
加賀平野
で育ちます。
さらに、
能登杜氏文化
↓
農口尚彦氏が残した山廃の技術的系譜
↓
現在まで続く「常きげん」
があります。
つまり、
水だけ
でも、
米だけ
でも、
杜氏だけ
でもありません。
「人・米・水」が一つになった結果として山廃の常きげんがある。
という構造です。
■ コピー
「白山の水で、山田錦を育てる。」
「水から米へ。米から常きげんへ。」
「加賀の田んぼから、山廃を。」
「人、米、水。その答えが常きげん。」
「井戸を見れば、酒の理由がわかる。」
「白水の井戸から、一杯の常きげんへ。」
「田んぼまでが、酒蔵です。」
「白山を水に。加賀を酒に。」
「旨味は深く、最後は鋭く。」
「山廃は、重いだけではない。」
「冷やして旨い。燗でさらに分かる。」
「加賀の米を、加賀の水で醸す。」
■ 最終結論
👉 “大型観光設備を見て回る酒蔵”ではなく、“霊峰白山の伏流水『白水の井戸』、その水を引く自社田で育てる山田錦、能登杜氏文化と山廃仕込によって生まれる『常きげん』を、加賀平野・料理・器・温泉まで含めて理解する、加賀田園テロワール型酒蔵”。
鹿野酒造は1819年、文政2年創業。
200年以上にわたり加賀市八日市町で酒を醸してきました。
しかし、この蔵を理解するとき、
最初に、
「山廃仕込の蔵」
と説明するだけでは足りません。
もっと手前があります。
それが、
白水の井戸
です。
古くから地域の人々が飲料・生活用水として使い、蓮如上人にもゆかりを持つ井戸。
1999年に再興され、現在は常きげんの仕込み水になっています。
しかも、
この水は酒を仕込むだけではありません。
その水を田んぼへ引き、
山田錦を自分たちで育てています。
つまり、
白山
↓
地下水
↓
白水の井戸
↓
田んぼ
↓
山田錦
↓
鹿野酒造
↓
山廃
↓
常きげん
という、
非常に美しい一本の流れがあります。
そして、
そこへ、
人
が加わります。
鹿野酒造が公式に掲げる、
「人・米・水」
です。
その「人」の歴史で重要なのが、
能登杜氏文化。
そして、
かつて鹿野酒造で杜氏を務め、常きげんの山廃・吟醸造りへ大きな足跡を残した農口尚彦氏です。
現在も鹿野酒造は能登杜氏文化との関係を持ち、2026年の能登杜氏組合きき酒研究会では普通酒部門で2年連続1位となりました。
さらに2026年の全国新酒鑑評会でも入賞しています。
つまり、
高級大吟醸だけが強い蔵ではありません。
普通酒から山廃、吟醸まで酒造技術を積み上げてきた蔵
です。
特に観光で重要なのは、
山廃純米
です。
「どっしりとしたコク」
↓
「鋭いキレ」
という、常きげんの性格が最も分かりやすく表れています。
2024年にはKura Masterでも金賞を受賞しています。
そしてこの酒は、
冷酒だけで終わらせる必要がありません。
常温。
ぬる燗。
燗。
温度を変えることで、
旨味
↓
酸
↓
コク
↓
キレ
の見え方が変わります。
だからこそ、
加賀料理、
魚、
肉、
発酵食品、
さらには洋食までつなげられます。
鹿野酒造自身も、山廃酒を和食だけでなくフランス・イタリア・中国料理まで合わせられる酒として説明しています。
観光として考えた場合も、
鹿野酒造
だけで完結させる必要はありません。
白水の井戸
↓
加賀平野
↓
九谷焼
↓
山中漆器
↓
加賀料理
↓
加賀温泉郷
と広げれば、
「加賀という地域そのものを、酒を中心に理解する旅」
になります。
石井醸造が、
「丹沢伏流水+もち四段仕込み」を理解する製法体験型
なら、
小堀酒造店は、
「白山+鶴来門前町+地域酒米+祝い文化」を巡る白山信仰型
中村酒造は、
「金沢の歴史+野々市+地域酵母+復刻酒」を巡る地域文化再生型
そして鹿野酒造は、
「白山伏流水+自社栽培山田錦+山廃+加賀平野」を巡る田園テロワール型
です。
特に重要なのは、
「田んぼまでが酒蔵」
という見方です。
鹿野酒造で最も価値の高い説明は、
「山廃仕込で造っています」
だけではありません。
「白山の水で米を育て、その米を山廃で酒にする。」
ここまで説明して初めて、
「常きげん」が加賀で造られる必然性が見えてきます。
したがって、鹿野酒造の酒蔵観光を最も端的に表すなら、
「白山の水で米を育て、加賀の田んぼから山廃を醸す。」
これが、鹿野酒造「常きげん」の酒蔵観光における本質です。
鹿野酒造のテロワールを味わう👇
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鹿野酒造 |
鹿野酒造は、石川県加賀市八日市町で「常きげん」を醸す、1819年創業・白山伏流水「白水の井戸」・自社栽培山田錦・能登杜氏・山廃仕込み・濃醇な旨味と鋭いキレを強みとする加賀の老舗酒蔵。 |
