山名酒造(酒蔵ガイド)

― 兵庫県丹波市市島町で1716年から酒を醸す、丹波地方最古の酒蔵。霧深い山間の気候、神池寺山から蔵内へ湧く伏流水、地元の酒米、生粋の丹波杜氏、300年以上蔵に棲み続ける微生物を酒造りの核とする。江戸期の創業銘柄「千歳」、明治以降の「萬歳」、現在の代表銘柄「奥丹波」へ歴史をつなぎ、丹波産五百万石の定番純米、山田錦の純米大吟醸、有機栽培の山田錦・雄町・復活酒米「野条穂」、次世代酒米「Hyogo Sake 85」まで展開。近年は木桶、生酛、蔵付き酵母、乳酸・酵母無添加という古式醸造を現代へ戻している。2026年全国新酒鑑評会では、普段とほぼ同じ純米大吟醸の仕込みで21年ぶりの金賞を獲得。**“丹波の水・米・杜氏・微生物を、晩酌酒から古式自然酒まで一貫して表現する土地型酒蔵”**である。


① 一行定義

丹波の水・米・杜氏を「奥丹波」へ醸す、1716年創業の土地型酒蔵。


② ブランド要約

所在地: 兵庫県丹波市市島町上田211
会社名: 山名酒造株式会社
創業: 享保元年・1716年
設立: 1954年12月8日
代表取締役: 山名洋一朗
資本金: 1,000万円
地域: 兵庫県丹波市・市島町・奥丹波
現在の代表銘柄: 奥丹波
江戸期の銘柄: 千歳
明治以降の銘柄: 萬歳
酒造思想: 土地の水・米・微生物を生かす純米酒造り
酒造体制: 生粋の丹波杜氏と蔵人による手造り
仕込水: 神池寺山からの伏流水
主要酒米: 五百万石・山田錦・雄町・野条穂・愛山・Hyogo Sake 85ほか
地元定番米: 丹波産五百万石
復活酒米: 野条穂
次世代酒米: Hyogo Sake 85
有機酒: 山田錦・雄町・野条穂などを使用
伝統製法: 生酛・木桶・蔵付き酵母・乳酸無添加・酵母無添加
主力カテゴリー: 純米大吟醸・純米吟醸・純米・生酒・季節酒・自然酒
その他: 果実酒・梅酒・酒粕・発酵食品
直売所: あり
直売時間: 10:00〜16:00を基本に営業
試飲: 直売所で対応
アクセス: JR福知山線「市島駅」から徒歩約10分
車: 舞鶴若狭自動車道「春日IC」から約10分
駐車場: 大型バス対応

山名酒造は、

1716年創業。

丹波市商工会では、

「丹波地方最古の醸造蔵」

と紹介されている。

江戸期には、

「千歳」

を醸した。

明治以降は、

「萬歳」

そして平成期以降、

「奥丹波」

が看板銘柄となった。

つまり、

ブランド名自体が、

江戸
→ 明治
→ 現代

という酒蔵の時間を刻んでいる。

そしてこの蔵を理解するうえで欠かせないのが、

丹波杜氏。

丹波は、日本三大杜氏集団の一つとして知られる丹波杜氏の土地。

山名酒造では、

地域の気候・水・米を熟知する杜氏と蔵人が酒を仕込み、

「飲み飽きしない、口当たりの優しい穏やかな酒」

を目指している。

さらに重要なのが、

蔵内の微生物。

山名酒造は、

神池寺山からの伏流水、

地元酒米、

丹波杜氏だけでなく、

300年以上の歴史の中で蔵へ棲み着いた微生物

も酒造りの重要な要素として位置づける。

👉 “原料だけではなく、蔵そのものを酒の一部として考える酒蔵。”


③ 味ポジション

香り  :★★★☆☆〜★★★★★
甘味  :★★☆☆☆〜★★★★☆
旨味  :★★★★☆〜★★★★★
透明感 :★★★★☆〜★★★★★
酸   :★★★☆☆〜★★★★★
キレ  :★★★★☆〜★★★★★
コク  :★★★☆☆〜★★★★★

👉 “穏やかな香りと米旨を、清廉な水と酸・キレで整える『奥丹波・端正食中型』。”

山名酒造の基本は、

食中酒。

派手な吟醸香だけを前へ出すのではない。

穏やかな香り。

米の旨味。

滑らかな口当たり。

最後に切れる後口。

ここが奥丹波の基準となる。

定番、

奥丹波 純米酒

は、

丹波産五百万石100%。

もろみを搾った後にタンク熟成することで、

深い香り
+ふくよかな旨味
+鋭いキレ

を作る。

奥丹波 純米吟醸

は、

同じく五百万石を使い、

長期低温発酵。

明利小川酵母による、

清々しい吟醸香
+滑らかな口当たり
+爽やかなキレ

を特徴とする。

一方、

自然酒シリーズでは、

山田錦
=青い果実・透明感・軽快な甘味

雄町
=優美な香り・穏やかな酸・豊潤な旨味

野条穂
=甘酸辛苦渋の調和・奥行き

と、

酒米の個性を強く出す。

さらに古式系「千歳」では、

木桶。

生酛。

蔵付き酵母。

低精米。

を使い、

現代的な淡麗酒とは異なる、

穀物感
+酸
+旨味
+野性的な複雑さ

まで表現する。

👉 “奥丹波は一つの味ではなく、端正な食中酒から古式の複雑味まで『土地と米』を軸に広げる。”


④ 強み

① 1716年創業、310年を超える酒造史
② 丹波地方最古の醸造蔵
③ 丹波杜氏文化の本場で酒造りを継続
④ 神池寺山から蔵内へ湧く伏流水
⑤ 300年以上蔵に棲む微生物を醸造へ生かす
⑥ 醸造用アルコールを基本的に使わないオール純米蔵
⑦ 2026年全国新酒鑑評会で21年ぶり金賞
⑧ 鑑評会用特別仕込みではなく通常に近い純米仕込みで金賞
⑨ 金賞酒は特等以上の山田錦100%・40%精米
⑩ 丹波産五百万石による定番純米を継続
⑪ 山田錦・雄町・野条穂を有機栽培酒へ展開
⑫ 生産者別に米を混ぜず個別醸造する自然酒シリーズ
⑬ 戦後消えた酒米「野条穂」を復活
⑭ 次世代酒米「Hyogo Sake 85」を商品化
⑮ 希少米「愛山」も使用
⑯ 江戸期の創業銘柄「千歳」を復刻
⑰ 木桶仕込みを復活
⑱ 生酛酒母を導入
⑲ 蔵付き酵母・乳酸無添加・酵母無添加酒を展開
⑳ 低精米による古式酒「ルネサンス」シリーズ
㉑ 季節酒を四季ごとに細かく展開
㉒ 地元杜氏自身が米作りから醸造まで手掛ける「卓」
㉓ 有機JAS認証酒へ対応
㉔ 果実酒・梅酒・酒粕・発酵食品まで展開
㉕ 直売・試飲を通じて蔵と飲み手を直接接続
㉖ 市島駅徒歩圏・丹波観光と組み合わせやすい立地

👉 “最大の強みは、300年前へ戻る技術と、次世代の酒米を使う技術を同じ蔵で両立していること。”

2026年全国新酒鑑評会では、

21年ぶりの金賞。

出品酒は、

兵庫県産山田錦
+40%精米
+10号酵母。

しかも、

鑑評会専用に別物の酒を造ったのではない。

山名酒造は、

普段の商品とほぼ同じ、

酒米1トンに水2トンという通常規模の純米仕込み

で挑戦した。

ここが重要である。

山名酒造は、

オール純米蔵。

鑑評会では香りを出しやすくするため醸造アルコールを加える酒も少なくないが、

山名酒造は純米で、

「穏やかな酒質の中に華を持たせる」

方向で金賞を取った。

👉 “鑑評会酒だけが特別なのではなく、日常の酒造りそのものを評価させる。”

これが山名酒造の姿勢である。


⑤ 向いている人

・丹波の地酒を飲みたい人
・丹波杜氏の酒に興味がある人
・食中酒を重視する人
・穏やかな香りを好む人
・米の旨味を感じたい人
・五百万石が好きな人
・山田錦を飲みたい人
・雄町が好きな人
・希少酒米に興味がある人
・野条穂を体験したい人
・有機酒・自然酒に興味がある人
・木桶酒を飲みたい人
・生酛が好きな人
・蔵付き酵母に興味がある人
・燗酒も楽しみたい人
・丹波の農業と酒の関係を知りたい人

👉 “派手なブランド酒より、米・水・微生物・造りの違いを飲み比べたい人向け。”

選び方は、

奥丹波 純米大吟醸
→ 山田錦40%・2026年金賞・最高峰

奥丹波 純米吟醸
→ 五百万石・端正・爽快

奥丹波 純米酒
→ 五百万石・定番食中酒

自然酒 ○陽酒
→ 有機山田錦・透明感

自然酒 △雨酒
→ 有機雄町・芳醇

自然酒 □土酒
→ 有機野条穂・五味

千歳 山田錦
→ 木桶・生酛・土地型

千歳 野条穂
→ 復活米・古式・甘旨

ルネサンス
→ 低精米・酵母無添加・木桶

Hyogo Sake 85
→ 次世代酒米・ライチ香・透明感

と整理すると分かりやすい。


⑥ 向かない人

・強烈な吟醸香だけを求める人
・極端な超辛口酒だけを好む人
・全国大量流通銘柄だけを選びたい人
・低精米酒だけを品質基準にする人
・有機農業や酒米に関心がない人
・熟成や燗による変化を必要としない人
・一本の定番酒だけで蔵を判断したい人

👉 “スペック競争より、土地・米・発酵の違いを楽しむ人向け。”

山名酒造には、

純米大吟醸
+純米吟醸
+純米
+生酛
+木桶
+生酒
+熟成酒
+有機酒
+復活酒米酒

まで存在する。

そのため、

奥丹波純米大吟醸だけではなく、「奥丹波純米酒」「自然酒」「千歳」を横断すると本質が見える蔵

である。


⑦ 商品カテゴリ

■ 全国新酒鑑評会金賞受賞酒 奥丹波 純米大吟醸

2026年の山名酒造を象徴する最高峰。

原料米:山田錦100%
格付け:特等以上
精米歩合:40%
アルコール度数:16度
日本酒度:+2・やや辛口

特徴は、

凜とした香り
+絹のような舌触り
+甘露な旨味
+雑味の少ない後口。

令和7酒造年度全国新酒鑑評会で、

21年ぶりの金賞。

純米仕込みのまま最高賞を獲得した。

👉 “鑑評会だけの酒ではなく、山名酒造の日常技術を磨き切った純米大吟醸。”


■ 奥丹波 純米大吟醸

山名酒造の上位定番。

兵庫県産山田錦を用い、

華美になりすぎない吟醸香と、

米旨
+透明感
+長い余韻

を狙う純米大吟醸。

金賞受賞仕様では山田錦を40%まで磨いており、山名酒造の醸造技術を最も明確に示すカテゴリーである。

👉 “香りで押すより、米の質と純米の完成度で見せる最高級酒。”


■ 奥丹波 純米吟醸

奥丹波ブランドの中核。

原料米:丹波産五百万石
酵母:明利小川酵母

酒米を丁寧に磨き、

長期低温発酵する。

特徴は、

清々しい吟醸香
+滑らか
+端正
+爽やかなキレ。

👉 “奥丹波の清廉な酒質を最も分かりやすく表す一本。”


■ 奥丹波 純米酒

蔵の基本となる定番。

原料米:丹波産五百万石100%

奥丹波ブランド創立以来、

仕込みを大きく変えず継続している。

もろみを搾った後に、

タンク熟成。

特徴は、

深い香り
+ふくよかな旨味
+力強いキレ。

冷酒。

常温。

燗。

まで広く対応する。

👉 “山名酒造の本質を知るなら、高級酒より先に飲みたい日常純米。”


■ 清酒 奥丹波

契約農家が育てる、

兵庫県産山田錦100%

を使用。

特徴は、

滑らか
+きめ細かい
+柔らかな酸
+コクのある旨味。

冷酒から燗酒まで楽しめる。

👉 “山田錦を高級酒だけではなく、食卓へ置く奥丹波。”


■ 自然酒 ○陽酒

自然酒シリーズの山田錦。

酒米:山田錦
栽培:有機栽培

社地区・古跡農園で育てられた山田錦を使う。

特徴は、

青い果実様の香り
+透明感
+軽快な甘味
+均整。

👉 “山田錦を精米歩合だけではなく、農法から味わう一本。”


■ 自然酒 △雨酒

自然酒シリーズの雄町。

原料米:岡山県倉敷産・有機雄町
精米歩合:60%
アルコール度数:15度
日本酒度:+5

特徴は、

優美な香り
+芳醇な旨味
+穏やかな酸
+辛口。

👉 “酒米の原点・雄町を、有機栽培と純米吟醸で飲む。”


■ 自然酒 □土酒

復活酒米、

野条穂

を使う自然酒。

精米歩合:60%
アルコール度数:15度
日本酒度:+6

野条穂は、

かつて摂津・丹波で良酒を生んだものの、

栽培の難しさから戦後姿を消した酒米。

保存されていたわずかな種籾から復活した。

特徴は、

甘
酸
辛
苦
渋

という五味の調和。

👉 “消えた丹波の酒米を、現在の食卓へ戻す一本。”


■ 千歳 山田錦

江戸時代から幕末まで造られた、

創業銘柄「千歳」

の復刻シリーズ。

素材を土地へ戻し、

丹波杜氏が確立した古式製法を採用。

木桶仕込み

によって醸す。

👉 “1716年の酒蔵が、自分たちの原点を現代に再構築した酒。”


■ 千歳 野条穂

復活酒米・野条穂を、

古式寄りの造りで表現。

酒質:純米吟醸
原料米:野条穂
アルコール度数:16度

乳酸を添加せず、

木桶で醪を発酵し、

蔵内の微生物を生かす。

特徴は、

爽やかな上立香
+滑らか
+豊かな甘味
+僅かな苦味・渋味。

👉 “復活した米と蔵の微生物を、一つの酒へ戻す。”


■ 千歳 愛山

兵庫県産の希少酒米、

愛山100%

を使用。

特徴は、

芯のある甘味
+柑橘類を思わせる酸
+ジューシー
+軽い渋味。

👉 “希少米・愛山を、奥丹波の古式シリーズで飲む。”


■ 千歳 ルネサンス 野条穂

「Re=再び」
+
「Naissance=誕生」

を意味する、

RENAISSANCE

シリーズ。

精米歩合:80%
アルコール度数:14度
日本酒度:−2

生酛酒母。

蔵付き酵母。

木桶仕込み。

低精米。

という構成。

特徴は、

黄色い果実様の香り
+甘味
+芯のある酸。

👉 “米を削るのではなく、残すことで江戸の酒へ近づく。”


■ 千歳 ルネサンス 山田錦

山田錦を、

江戸時代を意識した、

低精米

で使用。

乳酸・酵母を添加せず、

木桶で仕込む。

特徴は、

青い果実様の香り
+酸を中心とした旨味
+力強いキレ。

👉 “現代最高峰の酒米・山田錦を、現代的高精白とは逆方向から表現する。”


■ Hyogo Sake 85

兵庫県が開発した、

次世代酒米「Hyogo Sake 85」

を使用。

特徴は、

ライチ様の爽やかな香り
+透明感のある甘味
+キレの良い酸
+僅かな渋味
+穏やかな米旨。

👉 “江戸の酒米だけではなく、兵庫の未来の酒米も醸す。”


■ 卓

山名酒造ならではの、

人を前面へ出す酒。

春から秋は稲作。

冬は蔵仕事。

丹波杜氏が、

酒米栽培から醸造まで一貫して担う

商品として展開されている。

👉 “農家と杜氏を分けず、一人の造り手の仕事を一本へ。”


■ 奥丹波 純米大吟醸 早春賦

30年以上続く新酒シリーズ。

2026年版では初めて、

生酛仕込

を採用。

原料米:野条穂
精米歩合:50%
アルコール度数:16度

蔵内の乳酸菌・酵母を生かし、

10月から1月まで長期間発酵。

上槽後すぐに瓶詰めする。

特徴は、

滋味深い旨味
+しぼりたての鮮度。

👉 “古い酒米・生酛・新酒という三つの時間を重ねた一本。”


■ 奥丹波 冷やおろし

秋季限定。

夏を越して熟成した酒を秋に蔵出しする。

2026年9月時点でも、

現行季節酒として販売されている。

👉 “新酒だけではなく、丹波の季節を熟成で飲む。”


■ 錦秋

秋の季節商品。

山田錦を使う純米吟醸を熟成させ、

秋に蔵出し。

丹波の季節風景をラベルにも反映する。

👉 “酒質だけでなく、丹波の季節そのものを商品化する。”


■ 奥丹波 きもとからくち

2026年秋の現行商品として展開される、

生酛系の辛口酒。

山名酒造が近年進める、

生酛
+蔵付き微生物
+木桶

という伝統回帰の流れを日常酒側へ広げる位置づけを持つ。

👉 “古式製法を実験酒で終わらせず、食中辛口へ戻す。”


■ 萬歳

明治以降の旧銘柄、

「萬歳」

を現在の商品として再び展開。

2026年秋にも季節商品として販売されている。

👉 “奥丹波以前のブランド史を、現在の酒へ戻す一本。”


■ 山名之梅酒・果実酒

山名酒造では、

清酒だけでなく、

梅酒
ゆず酒
いちご酒

なども展開。

日本酒の醸造基盤を使いながら、

日本酒を日常的に飲まない層へ入口を広げる。

👉 “純米酒蔵の発酵文化を、果実へ広げる。”


■ 酒粕・発酵食品

酒粕や、

地域産品を組み合わせた商品も販売。

ウェブショップでは、

酒粕
丹波栗
黒枝豆とのセット
ジェラート

などまで取り扱う。

👉 “酒を造るだけでなく、丹波の農産物そのものを消費者へつなぐ。”


⑧ 飲み方

冷酒     :◎◎
常温     :◎◎
ぬる燗    :◎◎
熱燗     :◎
ワイングラス :◎◎
生酛     :◎◎
木桶酒    :◎◎
熟成酒    :◎◎
食中酒    :◎◎

👉 純米大吟醸・純米吟醸・自然酒は冷酒〜常温。定番純米は常温〜燗。千歳や生酛系は温度を上げることで酸と旨味の変化も楽しみたい。

■ 料理との合わせ方

奥丹波 純米大吟醸
→ 刺身、鯛、山菜天ぷら、魚介のカルパッチョ

奥丹波 純米吟醸
→ 白身魚、蕎麦、天ぷら、野菜料理

奥丹波 純米酒
→ 焼魚、煮物、鍋、豆腐

○陽酒 山田錦
→ 白身魚、春野菜、軽い洋食

△雨酒 雄町
→ 鶏肉、茸、煮物、旨味の強い料理

□土酒 野条穂
→ 根菜、発酵食品、焼魚

千歳 山田錦
→ 焼鳥、煮物、味噌料理

千歳 野条穂
→ 山菜、ジビエ、穀物料理

Hyogo Sake 85
→ 前菜、魚介、軽い中華

冷やおろし
→ 秋刀魚、茸、栗、秋の根菜

丹波なら、

丹波黒豆
丹波栗
丹波大納言小豆
丹波野菜
鹿肉
鶏肉
山菜
川魚

との組み合わせが分かりやすい。

👉 “奥丹波は酒単体で派手に見せるより、丹波の食卓の中で完成する。”


⑨ 位置づけ

クラシック ← ◎ → ◎ モダン
穏やか   ← ◎ → ○ 華やか
淡麗    ← ◎ → ◎ 複雑
辛口    ← ◎ → ○ 甘旨
日常酒   ← ◎ → ◎ 最高級酒
高精白   ← ◎ → ◎ 低精白
現代酵母  ← ◎ → ◎ 蔵付き酵母
速醸    ← ◎ → ◎ 生酛
ステンレス ← ◎ → ◎ 木桶
慣行栽培  ← ◎ → ◎ 有機栽培

👉 “定番食中酒と江戸型自然醸造を両端に持つ『丹波・土地発酵型』酒蔵。”

同じ丹波市の酒蔵で整理すると、

西山酒造場・小鼓
=「超軟水・文学・文化・酒米違い・酒蔵宿」

山名酒造・奥丹波
=「1716年・丹波最古・神池寺山伏流水・丹波杜氏・五百万石・有機米・木桶・生酛・蔵付き微生物」

という違いがある。

山名酒造のブランド構造は、

丹波・市島
→ 1716年創業
→ 千歳
→ 丹波杜氏
→ 神池寺山伏流水
→ 萬歳
→ 五百万石
→ 奥丹波
→ 山田錦
→ 有機栽培
→ 野条穂復活
→ 自然酒
→ 木桶
→ 生酛
→ 蔵付き酵母
→ 千歳復刻
→ Hyogo Sake 85

という流れを持つ。

ここで重要なのは、

「伝統=昔と同じことをする」ではないこと。

山名酒造では、

酒造り前半は、

人の感覚へ戻す。

米を見る。

水を見る。

麹を見る。

微生物を見る。

一方、

搾り以降は、

機械化や自動化を活用し、

良い酒質を劣化させず瓶へ入れる方向を取る。

つまり、

手造りと機械化を工程ごとに使い分ける。

また、

伝統的な山田錦だけを守るのでもない。

消えた野条穂を戻す。

雄町を有機栽培する。

愛山を使う。

新しいHyogo Sake 85を使う。

木桶を戻す。

生酛を戻す。

蔵付き酵母を使う。

その一方で、

最新の精米技術や品質管理も利用する。

つまり山名酒造は、

“300年前へ戻ろうとしている蔵”

ではない。

“300年前から続く土地の仕組みを、次の300年へ残せる形へ組み直している蔵”

と考えるのが最も適切である。


■ コピー

メイン

「丹波を、そのまま醸す。奥丹波。」

サブ

1716年創業。水・米・杜氏・蔵の微生物まで、丹波の土地を一杯へ。


■ 結論

兵庫県丹波市市島町で、

1716年

から酒造りを続ける山名酒造。

丹波地方最古とされる酒蔵であり、

江戸期の、

「千歳」

明治以降の、

「萬歳」

そして現在の、

「奥丹波」

へブランドをつないできた。

酒造りの基本は、

神池寺山からの伏流水。

丹波の酒米。

丹波杜氏。

そして、

蔵に棲む微生物。

定番では、

丹波産五百万石の、

純米酒
純米吟醸。

上位酒では、

山田錦の、

純米大吟醸。

さらに、

有機山田錦。

有機雄町。

復活野条穂。

愛山。

Hyogo Sake 85。

まで酒米の領域を広げている。

一方、

造りは未来へ進むほど、

むしろ原点にも戻っている。

生酛。

木桶。

蔵付き酵母。

乳酸無添加。

酵母無添加。

低精米。

これらを使い、

江戸時代の創業銘柄、

「千歳」

を現代へ復刻した。

そして2026年。

全国新酒鑑評会で、

21年ぶりの金賞。

特等以上の山田錦を40%まで磨き、

醸造アルコールを加えず、

普段とほぼ同じ純米仕込みで最高賞を獲得した。

ここに、

山名酒造の価値が最もよく表れている。

鑑評会だけの酒を造るのではない。

毎日の純米酒を磨く。

地域の米を使う。

農家とつながる。

消えた米を蘇らせる。

木桶を使う。

蔵の微生物を生かす。

そして未来の酒米も醸す。

三百年の伝統を保存するのではなく、丹波という土地そのものを次代へ醸し継ぐ――それが山名酒造である。

山名酒造のテロワールを味わう👇

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山名酒造

丹波の水・米・杜氏を「奥丹波」へ醸す、1716年創業の土地型酒蔵。

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