鶴見酒造(酒蔵ガイド)

― 尾張津島の水運文化が息づく地で、1873年から酒を醸し続ける老舗酒蔵。兵庫県特A地区山田錦を35%まで磨く「我山」を頂点に、「山荘」「神鶴」「夢乃寒梅」を展開し、南部杜氏の技とクラウド温度管理を融合。“華やかな香り・明瞭な米の旨味・透明感”を磨きながら、25年以上の古酒まで育てる、伝統×先進型の実力蔵。 ―

① 一行定義

鶴見酒造は、愛知県津島市百町で「我山」「山荘」「神鶴」「夢乃寒梅」を醸す、1873年創業・兵庫県特A地区山田錦・南部杜氏・低温発酵・クラウド温度管理・手造り・高精白・長期熟成古酒・国内外コンテスト受賞・酒蔵見学を強みとする、尾張津島を代表する伝統×先進型酒蔵。


② ブランド要約

所在地: 愛知県津島市百町字旭46番地
会社名: 鶴見酒造株式会社
創業: 明治6年・1873年
代表取締役: 三嶋 峻矢
代表銘柄: 我山
主要ブランド: 我山・山荘・神鶴・夢乃寒梅
地域: 津島市・尾張西部
歴史背景: 旧「津島湊」を中心に発展した水運の町
技術背景: 南部杜氏
主力酒米: 兵庫県特A地区山田錦・五百万石・出羽燦々・夢山水など
主力酒質: 純米大吟醸・大吟醸・純米吟醸・純米酒・熟成古酒
製造思想: 伝統的手造り+先進設備
醸造管理: 麹・酒母・醪の温度データをクラウド集約
醸造蔵: 2022年に醸造蔵・新製品ライン工場を改築
直売所: あり
平日営業時間: 9:00〜17:00
土日祝直売所: 10:00〜16:00
蔵見学: 要問い合わせ・無料
アクセス: 近鉄蟹江駅からタクシー約10分/百町バス停から徒歩約5分

1873年、かつて尾張の水運拠点「津島湊」として栄えた津島で、染物業を営んでいた初代・貞造が酒造りを始めたことが鶴見酒造の起点とされる。現在は手造りの良さを残しながら、温度管理をデジタル化し、品質の再現性を高めている。

👉 “昔ながらの勘を捨てず、データを重ねて酒質を磨く蔵。”


③ 味ポジション

香り  :★★★★☆〜★★★★★
甘味  :★★★☆☆〜★★★★☆
旨味  :★★★★☆〜★★★★★
透明感 :★★★★★
キレ  :★★★★☆〜★★★★★
コク  :★★★☆☆〜★★★★★

👉 “華やかな果実香と透明感を基礎に、米の旨味を明瞭に残す『吟醸・精密型』。”

鶴見酒造の上位酒は、

華やかな吟醸香
+緻密な口当たり
+米の明瞭な旨味
+きれいな余韻

が軸になる。

「純米大吟醸 我山」は、黄色いリンゴや洋梨を思わせる香りと、適度な甘味・酸味を持つ淡麗旨口。

「大吟醸 我山」は、

メロン・白桃系
+透明感
+軽快なキレ

へ。

「山荘」は、

香り高い
+シャープ
+淡麗辛口

へ振れる。

一方、「夢乃寒梅 古酒」は全く別世界。

2000年醸造酒では、

カラメル
+西洋カリン
+メープルシロップ
+スパイス
+熟成由来の濃醇さ

まで広がる。

👉 “若い吟醸の透明感から、四半世紀を超える熟成酒の深みまで、時間軸が非常に広い蔵。”


④ 強み

① 1873年創業、150年以上の酒造史
② 尾張津島の水運文化を背景とする地域性
③ 兵庫県特A地区山田錦を上位酒に100%使用
④ 純米大吟醸「我山」は35%精米
⑤ 大吟醸「我山」「山荘」は40%精米
⑥ 南部杜氏の技術を継承
⑦ 手造りと先進設備を融合
⑧ 麹・酒母・醪の温度をクラウドで24時間管理
⑨ 低温発酵による吟醸香と透明感
⑩ 2022年に醸造蔵・新製品ライン工場を改築
⑪ 2026年全国新酒鑑評会「大吟醸 我山」金賞
⑫ IWC 2026「純米大吟醸 我山」ゴールド+愛知トロフィー
⑬ IWC 2026で出品8銘柄すべてが受賞またはCommended
⑭ SAKE COMPETITION 2026 純米大吟醸部門BRONZE
⑮ MILANO SAKE CHALLENGE 2026で大吟醸我山プラチナ
⑯ 純米大吟醸我山・山荘・古酒2000が同大会ダブルゴールド
⑰ ワイングラスでおいしい日本酒アワード2026で3銘柄最高金賞
⑱ 純米大吟醸我山は同アワード4年連続最高金賞
⑲ 夢乃寒梅2000・2004という長期古酒を商品化
⑳ 蔵見学通路・直売・試飲による観光接点

👉 “吟醸酒・純米酒・古酒という異なる領域で、同時に国際評価を取れる技術幅。”

2026年IWCでは、「純米大吟醸 我山」がゴールドと愛知トロフィー、「かみつる 純米吟醸 夢山水」「夢乃寒梅 古酒2000」「古酒2004」もゴールドを獲得。出品した8銘柄すべてがメダルまたはCommendedとなった。

同年の全国新酒鑑評会では「大吟醸 我山」が金賞。愛知県新酒品評会でも純米吟醸酒の部・吟醸酒の部の双方で「我山」が県組合会長賞を得ている。


⑤ 向いている人

・愛知・津島の地酒を飲みたい人
・華やかな吟醸香が好きな人
・透明感のある高級酒を求める人
・山田錦の違いを深く味わいたい人
・兵庫県特A地区山田錦に興味がある人
・純米大吟醸と大吟醸を比較したい人
・淡麗旨口と淡麗辛口を飲み比べたい人
・ワイングラスで日本酒を楽しみたい人
・国内外の受賞酒を試したい人
・古酒・長期熟成酒に興味がある人
・冷酒だけでなく燗も楽しみたい人
・寿司や魚介料理と合わせたい人
・最新設備と伝統技術の融合に興味がある人
・蔵見学や試飲を楽しみたい人

👉 “吟醸酒の華やかさだけでなく、米・温度・熟成による違いまで深く楽しみたい人向け。”

選び方は、

純米大吟醸 我山
→ 芳醇・米旨・最高峰

大吟醸 我山
→ 華やか・透明感

山荘
→ 辛口・食中・シャープ

神鶴/かみつる
→ 純米・酒米比較・地域限定酒

夢乃寒梅 古酒
→ 熟成・濃醇・時間

と整理すると分かりやすい。


⑥ 向かない人

・超低アルコール酒だけを求める人
・無濾過生原酒だけを追う人
・生酛・山廃だけを重視する人
・極端に野性的な酒質を好む人
・高精白吟醸酒に価値を感じない人
・小規模家族蔵だけを評価する人
・すべての酒に地元産米だけを求める人

👉 “素朴さより、吟醸技術・精密管理・洗練・熟成を評価する人向け。”

鶴見酒造は、

山田錦を高度に磨き、
低温発酵を精密管理し、
吟醸香と透明感を引き出す

ことに明確な強みがある。

一方で古酒や純米酒も持つため、

“華やかな大吟醸だけの蔵”

でもない。


⑦ 商品カテゴリ

■ 純米大吟醸 我山

鶴見酒造を代表する最高峰。

使用米:兵庫県特A地区 山田錦100%
精米歩合:35%
アルコール:16度
日本酒度:−1〜−3
酸度:1.2〜1.4

特徴は、

黄色いリンゴ・洋梨を思わせる芳醇な香り
+繊細なふくらみ
+明瞭な米の旨味
+適度な甘味と酸
+透明感

である。

2026年は、

IWC ゴールド+愛知トロフィー
MILANO SAKE CHALLENGE ダブルゴールド
SAKE COMPETITION BRONZE
ワイングラスでおいしい日本酒アワード最高金賞

などを獲得。

👉 “米を35%まで磨きながら、米の旨味を消さない――我山の思想を最も明確に示す一本。”


■ 大吟醸 我山

純米大吟醸とは異なる、透明感とキレを重視したフラッグシップ。

使用米:兵庫県特A地区 山田錦100%
精米歩合:40%
アルコール:16度
日本酒度:±0前後
酸度:1.0〜1.2

特徴は、

メロン
+白桃
+華やかな吟醸香
+緻密な口当たり
+すっきりした余韻

である。

2026年全国新酒鑑評会金賞、MILANO SAKE CHALLENGEプラチナ賞を受賞。

👉 “香り・透明感・キレを研ぎ澄ませた、鶴見酒造の鑑評会型大吟醸。”


■ 大吟醸 山荘

「我山」と並ぶ上位ブランド。

使用米:兵庫県特A地区 山田錦100%
精米歩合:40%
アルコール:16度
日本酒度:+2〜+3
酸度:1.0〜1.2

特徴は、

グレープフルーツ・ライチ系の香り
+清涼感
+シャープさ
+淡麗辛口

である。

2026年ワイングラスでおいしい日本酒アワードで最高金賞、MILANO SAKE CHALLENGEでダブルゴールド。

👉 “我山が『芳醇』なら、山荘は『清涼・辛口』。”


■ かみつる 純米吟醸 夢山水

愛知の酒米を生かす地域限定流通系商品。

2026年IWCでは、

純米吟醸の部 ゴールドメダル

を獲得。

👉 “特A山田錦だけではない、愛知米の可能性を示す一本。”


■ 神鶴 千 純米吟醸 出羽燦々

使用米:出羽燦々100%
精米歩合:60%
アルコール:16度
日本酒度:+3
酸度:1.3

特徴は、

香り豊か
+まろやかな口当たり
+やさしい旨味
+軽快なフィニッシュ

である。

👉 “出羽燦々のやわらかさを、鶴見酒造らしい透明感へ仕立てた純米吟醸。”


■ 神鶴 万 純米

日常純米酒側を担う一本。

使用米:国産米
精米歩合:70%
アルコール:16度
日本酒度:−2
酸度:1.7

特徴は、

華やかな香り
+果実感
+厚みのある甘味
+心地よい酸

である。

👉 “高精白吟醸とは違う、米の厚みを楽しむ濃醇旨口。”


■ かみつる 特別純米 出羽燦々

地域限定流通の純米酒。

使用米:出羽燦々100%
精米歩合:60%

メロンを思わせる香りと、

甘味
+酸味
+きれいな後口

を持つ。

2026年Kura Master純米酒部門金賞、IWCブロンズ、MILANO SAKE CHALLENGEシルバー。

👉 “鶴見酒造の純米酒領域でも国際評価を得る一本。”


■ 夢乃寒梅 古酒 2000

鶴見酒造の熟成技術を象徴する長期古酒。

醸造年:2000年
アルコール:20〜21度未満
日本酒度:−11
酸度:1.8

外観は濃い琥珀色。

香りは、

カラメル
+西洋カリン
+メープルシロップ
+スパイス

を思わせる。

甘やかで濃醇な熟成酒である。

2026年は、

IWC ゴールド
Kura Master 古酒部門プラチナ
ワイングラスアワード最高金賞
MILANOダブルゴールド

などを受賞。

👉 “二十五年以上の時間そのものを味わう、鶴見酒造のもう一つの最高峰。”


■ 夢乃寒梅 古酒 2004

2004年醸造の長期熟成酒。

精米歩合:70%
アルコール:16〜17度未満
日本酒度:+6
酸度:2.2

特徴は、

アーモンド
+煎り白ごま
+レーズン
+バタースコッチ
+長い酸の余韻

である。

2026年IWC古酒部門ゴールド。

👉 “甘い2000年と、辛口で酸の効いた2004年。熟成年の違いまで比較できる。”


■ 日本酒仕込みの梅酒

和歌山県産南高梅を使う梅酒。

日本酒に梅と氷砂糖を約6か月漬け込み、梅果汁も加える。

特徴は、

すっきり
+梅の旨味
+日本酒由来の深み

である。

👉 “吟醸・古酒とは別の入口をつくる、日本酒蔵らしい梅酒。”


⑧ 飲み方

冷酒     :◎◎
常温     :◎
ぬる燗    :◎
熱燗     :○
ワイングラス :◎◎
長期熟成酒  :◎◎
食中酒    :◎◎

👉 我山は冷酒・ワイングラス、山荘は冷酒から38℃前後の燗、古酒は常温付近まで温度を上げて香りの変化を楽しむ。

■ 料理との合わせ方

純米大吟醸 我山
→ 鯛昆布締め、ウニ、キャビア、チーズ、春野菜

大吟醸 我山
→ 白身魚、天ぷら、牡蠣、山菜

大吟醸 山荘
→ 鱧、松茸、赤貝、海老、牛肉

かみつる 純米吟醸
→ 寿司、焼魚、出汁料理

神鶴 万 純米
→ 煮物、焼鳥、味噌料理

夢乃寒梅 古酒2000
→ 熟成チーズ、ナッツ、肉料理、デザート

夢乃寒梅 古酒2004
→ 燻製、鴨、焼肉、熟成チーズ

尾張・津島なら、

鰻
川魚
味噌煮
どて煮
味噌おでん
鶏料理
海老
貝類

との組み合わせが分かりやすい。

👉 “若い吟醸は魚介へ、長い時間を重ねた古酒は肉や熟成食へ。”


⑨ 位置づけ

クラシック ← ◎ → ◎ モダン
穏やか   ← ○ → ◎ 華やか
淡麗    ← ◎ → ○ 濃醇
辛口    ← ◎ → ◎ 甘旨口
若酒    ← ◎ → ◎ 長期熟成
手造り   ← ◎ → ◎ データ管理
日常酒   ← ○ → ◎ 高級酒
地域酒   ← ◎ → ◎ 国際評価

👉 “南部杜氏の技とデジタル管理を融合し、高精白吟醸から25年超の古酒まで展開する『精密吟醸・熟成型』酒蔵。”

愛知県内で比較すると、

関谷醸造・蓬莱泉
=「奥三河・農業・夢山水・総合酒文化」

丸石醸造・二兎
=「岡崎・二律背反・モダン純米」

山﨑合資会社・尊皇/奥/幻々
=「西尾・愛知米・濃醇・辛口・熟成」

清洲桜醸造・鬼ころし/祥鳳
=「清洲・大量流通・総合酒類」

神の井酒造・神の井
=「大高・手造り・地域密着」

金虎酒造・金虎/虎変
=「名古屋・淡麗・伝統×革新」

東春酒造・東龍
=「守山・山廃・旨味・キレ」

浦野合資会社・菊石
=「豊田・猿投山・柔らかな旨味」

盛田金しゃち酒造・金鯱
=「亀崎・知多軟水・愛知代表」

中埜酒造・國盛
=「半田・芳醇麗酒・総合酒文化」

盛田株式会社・ねのひ
=「小鈴谷・芳醇旨口・総合発酵文化」

勲碧酒造・勲碧
=「江南・少量手造り・桜酵母」

内藤醸造・木曽三川
=「祖父江・清流・200年・伝統×革新」

鶴見酒造・我山/山荘
=「津島・特A山田錦・南部杜氏・精密低温管理・高級吟醸・長期熟成」

と整理できる。

鶴見酒造のブランド構造は、

津島湊
→ 1873年創業
→ 南部杜氏
→ 山田錦
→ 低温発酵
→ 我山
→ 山荘
→ 神鶴
→ 夢乃寒梅古酒
→ 世界の酒コンテスト

という流れを持つ。

ここで重要なのは、

伝統とデータを対立させていないこと。

杜氏が麹を見る。

醪を見る。

香りを見る。

その一方で、

温度を24時間記録し、

クラウドへ集め、

再現性を高める。

さらに、

若い吟醸酒だけではなく、

2000年、2004年の酒を今も商品として育てる。

つまり鶴見酒造は、

“高級大吟醸に強い津島の蔵”

だけではない。

“人の技とデータ、そして時間を使って、日本酒の完成度を高め続ける蔵”

と評価するのが最も適切である。


■ コピー

メイン

「人の技、データ、そして時間。津島『我山』。」

サブ

尾張・津島。
かつて舟が行き交った「津島湊」の町で、1873年、鶴見酒造の酒造りは始まった。

百五十年を越えて受け継がれてきたのは、南部杜氏の技と、人の感覚。
米を見て、麹を見て、醪の小さな変化を感じ取る。

けれど、今の酒造りは伝統だけに頼らない。
麹、酒母、醪の温度を24時間記録し、人の勘をデータが支える。

兵庫県特A地区の山田錦を35%まで磨き、低温でゆっくり醸す。
生まれるのは、華やかな香りと澄んだ余韻を持つ**「我山」**。

一方には、シャープな**「山荘」。
米の個性を楽しむ
「神鶴」。
そして、二十五年以上の時を重ねた
「夢乃寒梅」**。

若い酒は、人の技と管理が磨く。
古い酒は、静かな時間が磨く。

人の技。
先進の管理。
そして、時間。

その三つを重ねながら、昔の技を守るだけでなく、未来の技を加え、時そのものまで酒にする。

それが、津島の鶴見酒造である。


■ 結論

津島で百五十年、人の技を受け継ぎ、データで酒造りを磨く。
特A山田錦の華やかな吟醸から、二十五年を超える古酒の深みまで。
技術と時間の両方で、一杯を完成させ続ける――それが鶴見酒造である。

鶴見酒造のテロワールを味わう👇

イメージ 酒蔵 説明 リンク
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鶴見酒造

鶴見酒造は、愛知県津島市百町で「我山」「山荘」「神鶴」「夢乃寒梅」を醸す、1873年創業・兵庫県特A地区山田錦・南部杜氏・低温発酵・クラウド温度管理・手造り・高精白・長期熟成古酒・国内外コンテスト受賞・酒蔵見学を強みとする、尾張津島を代表する伝統×先進型酒蔵。

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