関谷醸造(酒蔵ガイド)
― 奥三河・設楽の山間地で、山田錦と自社栽培の夢山水、地域米「みねはるか」を生かし、「蓬莱泉」を醸す1864年創業の愛知を代表する酒蔵。純米大吟醸「空」「吟」「摩訶」から日常酒、山廃、スパークリングまで展開し、酒造り・農業・食提案を一体化する“奥三河地域循環型”の実力蔵。 ―

① 一行定義
関谷醸造は、愛知県北設楽郡設楽町で「蓬莱泉」を醸す、1864年創業・奥三河の山間環境・山田錦・自社栽培夢山水・地域米・低温熟成・純米大吟醸・山廃・スパークリング・農業・飲食・酒文化発信を強みとする、愛知を代表する総合型酒蔵。
② ブランド要約
所在地: 愛知県北設楽郡設楽町田口字町浦22番地
会社名: 関谷醸造株式会社
創業: 元治元年・1864年
代表者: 関谷 健
代表銘柄: 蓬莱泉
別ブランド: 明眸
主力拠点: 本社蔵・ほうらいせん吟醸工房
吟醸工房: 愛知県豊田市黒田町南水別713
地域: 奥三河・設楽町・豊田市稲武地区
主要酒米: 山田錦・夢山水ほか
地域米: みねはるか
自社栽培: 夢山水など
主力酒質: 純米大吟醸・純米吟醸・特別純米・山廃純米・本醸造
新領域: スパークリング日本酒・ロゼスパークリング
別酒類: 焼酎・リキュール・スピリッツ
事業領域: 日本酒製造・農業・飲食・食提案
直営拠点: 本社、吟醸工房、ほうらいせん酒らぼ、SAKE BAR圓谷など
👉 “酒を造るだけでなく、米を育て、食を提案し、日本酒文化そのものを地域産業へ広げる蔵。”
関谷醸造は1864年創業。現在は酒類製造だけでなく、農業と飲食まで事業を広げ、公式に
「日本酒の製造」
「農業への取り組み」
「食の提案」
を企業活動の三本柱としている。
本社蔵だけでなく、2004年には豊田市稲武地区に「ほうらいせん吟醸工房」を開設。さらに名古屋のSAKE BAR圓谷、道の駅したら内の「ほうらいせん酒らぼ」まで持ち、製造・販売・飲食・文化発信を複数拠点でつないでいる。
③ 味ポジション
香り :★★★★☆〜★★★★★
甘味 :★★★☆☆〜★★★★★
旨味 :★★★★☆〜★★★★★
透明感 :★★★★☆〜★★★★★
キレ :★★★★☆
コク :★★★☆☆〜★★★★★
👉 “果実香、柔らかな甘味、米の旨味、熟成による丸みを軸にした『豊潤・上品』型。”
蓬莱泉は、
空
=芳醇・甘味・旨味・熟成
美
=華やか・まろやか・やや甘口
和
=柔らかな甘味・爽やかな酸・食中性
可。
=軽快・低酸・すっきり
朋
=成熟・丸み・落ち着き
醁
=山廃・コク・燗酒
と、銘柄によって酒質を大きく描き分ける。
「空」は山田錦40%精米。果物を思わせる芳醇な香りと、米の旨味・甘味を引き出し、熟成期間を経て出荷される。
「美」は山田錦45%精米で、華やかな香りとまろやかな甘味を持つ純米大吟醸。「和」は柔らかな甘味を酸がさらりと切る設計である。
④ 強み
① 1864年創業、160年以上の歴史
② 愛知・奥三河を代表する「蓬莱泉」ブランド
③ 純米大吟醸「空」という強力な全国ブランド
④ 山田錦を40%まで磨く高級酒設計
⑤ 自社栽培酒米を使う「摩訶」
⑥ 夢山水という山間高冷地向け酒米の開発・活用
⑦ 奥三河産米「みねはるか」の商品化
⑧ 製造部にアグリ事業課を持つ本格的な農業参入
⑨ 酒造り・農業・食提案を経営の三本柱に設定
⑩ 低温熟成による大吟醸・純米大吟醸の品質設計
⑪ 純米大吟醸から山廃・本醸造まで広い商品レンジ
⑫ シャンパン製法を応用したスパークリング日本酒
⑬ 夢山水30%精米の「スパークリング PLATINUM」
⑭ 本社・吟醸工房・酒らぼ・飲食店まで多層的な顧客接点
⑮ 2026年全国新酒鑑評会 金賞
⑯ 2026年金賞受賞酒を数量限定商品化
⑰ 量り売り・生原酒など直営ならではの商品展開
⑱ 日本酒だけでなく焼酎・リキュール・食品まで展開
👉 “米づくりから酒造り、販売、飲食までを自社でつなげられる総合力。”
2026年全国新酒鑑評会では「蓬莱泉」が金賞を受賞。出品酒は山田錦を35%まで磨き、約10℃で約35日かけて低温発酵させた純米大吟醸として商品化された。
また「摩訶」は、関谷醸造が自ら栽培した酒造好適米「夢山水」を原料とし、米づくりから醸造まで一体で品質を追求する商品である。
⑤ 向いている人
・愛知、奥三河の地酒を飲みたい人
・「空」を一度飲んでみたい人
・華やかな純米大吟醸が好きな人
・米の甘味と旨味を感じたい人
・熟成酒の丸みが好きな人
・山田錦の高級酒を楽しみたい人
・地域酒米「夢山水」に興味がある人
・酒米栽培から関わる蔵を評価する人
・純米吟醸を食中酒として飲みたい人
・山廃・燗酒も楽しみたい人
・スパークリング日本酒に興味がある人
・蔵元直営の限定酒を探したい人
・日本酒と料理のペアリングを重視する人
・贈答用の高級酒を探している人
・一つの蔵で幅広い酒質を比較したい人
👉 “プレミアム酒だけでなく、地域酒・燗酒・泡まで一蔵で深く楽しみたい人向け。”
蓬莱泉は、
最高級酒
→ 吟・空・摩訶
華やかな純米大吟醸
→ 美
万能食中酒
→ 和
軽快純米
→ 可。
燗・熟成
→ 醁・朋
地域米
→ GOLD・SILVER・BLACK
泡
→ HOURAISEN Sparkling
と、入口が非常に多い。
⑥ 向かない人
・超淡麗辛口だけを求める人
・極端な高酸酒だけを好む人
・低アルコール酒だけを追う人
・無濾過生原酒だけを求める人
・商品数が少ない小規模蔵を好む人
・単一ブランド・単一酒質だけを追いたい人
・日本酒だけを製造する専業型蔵を好む人
👉 “一つの酒質を極める蔵というより、酒・米・食・体験を総合的に楽しむ人向け。”
関谷醸造は現在、日本酒だけでなく、
農業
飲食
焼酎
リキュール
食品
酒文化発信
まで展開する。
そのため、
小規模な一銘柄集中型酒蔵
とは性格が大きく異なる。
⑦ 商品カテゴリ
■ 蓬莱泉 純米大吟醸 吟
蓬莱泉の最高峰を担う純米大吟醸。
熟成によって、
まろやかさ
+旨味
+落ち着いた香味
を引き出すタイプ。
地下の低温貯蔵庫でじっくり熟成される。
👉 “若さや派手さではなく、時間を味へ変える蓬莱泉の最高級酒。”
■ 蓬莱泉 純米大吟醸 空
関谷醸造を全国区へ押し上げた代表酒。
使用米:山田錦100%
精米歩合:40%
アルコール:15%
特徴は、
果物を思わせる芳醇な香り
+米の甘味
+旨味
+ふくよかさ
+熟成による調和
である。
熟成期間を経てから瓶詰め・出荷される限定予約品。
👉 “蓬莱泉を代表する、芳醇・熟成型純米大吟醸。”
■ 蓬莱泉 純米大吟醸 摩訶
創業150年を記念して生まれたプレミアム酒。
最大の特徴は、
自社栽培した夢山水
を使用すること。
奥三河の風土で米を育て、
その米を酒にする。
関谷醸造の、
農業
+地域
+高級酒
を一本にまとめた商品である。
👉 “米づくりから始める関谷醸造の現在地を象徴する一本。”
■ 蓬莱泉 純米大吟醸 美
使用米:山田錦
精米歩合:45%
アルコール:15%
特徴は、
華やかな香り
+まろやかな甘味
+柔らかな口当たり
である。
「空」よりも親しみやすく、
純米大吟醸初心者にも入りやすい。
👉 “華やかで柔らかい、蓬莱泉の親しみやすい上位酒。”
■ 蓬莱泉 朋
大吟醸タイプの落ち着いた酒。
「空」「美」のような華やかさより、
すっきり
+成熟した丸み
+落ち着いた旨味
を重視する。
冷酒だけでなく、ぬる燗にも向く。
👉 “華やかさより、成熟感と料理との調和を楽しむ大吟醸系。”
■ 蓬莱泉 純米吟醸 和
蓬莱泉を日常酒として理解するうえで重要な一本。
精米歩合:50%
アルコール:15%
特徴は、
米の柔らかな甘味
+旨味
+爽やかな酸
+キレ
である。
酒銘は、
「和は良酒を醸す」
に由来する。
👉 “甘味と酸を料理へつなぐ、蓬莱泉の万能食中純米吟醸。”
■ 蓬莱泉 特別純米 可。
蓬莱泉の売れ筋を代表する定番酒。
精米歩合:55%
アルコール:15%
特徴は、
低い酸
+軽い口当たり
+含み香
+すっきりした後味
である。
麹米には、関谷醸造などが共同研究を重ねて開発した、山間高冷地向け酒造好適米「夢山水」が使われる。
👉 “奥三河の環境に合わせて育てた酒米を、日常酒へ落とし込む一本。”
■ 蓬莱泉 山廃純米 醁/Roku
山廃仕込みによる純米酒。
特徴は、
コク
+厚み
+旨味
+燗上がり
である。
公式では40〜45℃前後のぬる燗・上燗を推奨。
すき焼きや鍋と相性が良い。
👉 “華やかな蓬莱泉だけではない、燗・旨味側を担う一本。”
■ 蓬莱泉 純米大吟醸 GOLD
地元奥三河産の酒米、
夢山水
を使用する通年商品。
地域酒米を純米大吟醸まで引き上げる、新しい蓬莱泉の地域軸である。
👉 “奥三河産酒米を高級酒へ昇華する地域型純米大吟醸。”
■ 蓬莱泉 純米吟醸 SILVER
地元奥三河産米を用いる地域型純米吟醸。
GOLDより日常寄りの価格帯で、
地域米
+純米吟醸
という構造を明確にする。
👉 “奥三河の米を普段の食卓へ届ける地域純米吟醸。”
■ 蓬莱泉 純米 BLACK
奥三河産「みねはるか」を使う通年純米酒。
地域の一般米まで酒へ取り込むことで、
高級酒だけでなく、地域農業そのものを商品化する
役割を持つ。
👉 “奥三河の米をそのまま日常酒へつなぐ一本。”
■ 蓬莱泉 純米大吟醸 スパークリング PLATINUM
日本酒の枠を大きく広げるプレミアムスパークリング。
使用米:夢山水
精米歩合:30%
アルコール:12%
シャンパンの製法を取り入れ、
きめ細かな泡
+上品な旨味
+クリーミーな質感
をつくる。
和食だけでなく洋食にも合わせやすい。
👉 “奥三河の酒米を、世界標準の乾杯酒へ変える一本。”
■ HOURAISEN スパークリング
通年販売のスパークリング日本酒。
プレミアムなPLATINUMより、日常的・乾杯用途に使いやすい位置づけ。
👉 “日本酒初心者にも入口を広げる、蓬莱泉の泡。”
■ 蓬莱泉 ロゼ・スパークリング
数量限定のロゼタイプ。
日本酒を、
色
+泡
+乾杯
という別の飲用シーンへ展開する。
■ 金賞受賞酒 純米大吟醸
2026年全国新酒鑑評会金賞受賞酒。
使用米:山田錦100%
精米歩合:35%
アルコール:16%
約10℃の低温で約35日発酵させた技術酒である。
👉 “現在の関谷醸造の純米大吟醸技術を最も直接的に示す一本。”
■ 吟醸しぼりたて
自社栽培の新米を使う季節生酒。
フレッシュ
+米の旨味
+キレ
+力強さ
を楽しめる。
ロックでも推奨される。
👉 “米を育てる蔵だからこそできる、新米から始まる新酒。”
■ 立春朝搾り
立春の朝に搾る季節限定酒。
搾りたてらしい、
鮮度
+若々しさ
+旨味
を楽しむ。
少し温度を戻すと、より味わいが開く。
■ 本醸造 別撰
蓬莱泉の日常晩酌酒。
精米歩合:60%
アルコール:15%
特徴は、
軽い吟香
+旨味
+キレ
+飲み飽きしない淡麗感
である。
冷酒・常温・熱燗まで対応する。
👉 “高級酒だけでなく、毎日の酒まで品質を落とさない蓬莱泉。”
⑧ 飲み方
冷酒 :◎◎
常温 :◎◎
ぬる燗 :◎◎
熱燗 :◎
ワイングラス :◎◎
スパークリング:◎◎
熟成酒 :◎◎
食中酒 :◎◎
👉 空・美・吟は冷酒、和・可。は冷酒〜常温、朋・醁はぬる燗まで。商品ごとに温度を変えると蓬莱泉の幅が見える。
■ 料理との合わせ方
空
→ 白身魚、刺身、寿司、繊細な和食
吟
→ チーズ、ドライフルーツ、会席料理
摩訶
→ 奥三河の山菜、川魚、肉料理
美
→ 前菜、魚介、軽い洋食
朋
→ イカ刺し、白身魚、淡泊な料理
和
→ 煮物、魚料理、焼鳥、家庭料理
可。
→ 鰻の白焼き、生ハム、チーズ、和食
醁
→ すき焼き、鍋、味噌料理、煮込み
スパークリング PLATINUM
→ ピザ、チーズ、前菜、洋食
本醸造 別撰
→ おでん、ぶり大根、煮物
奥三河・愛知なら、
鮎
川魚
山菜
五平餅
味噌料理
どて煮
名古屋コーチン
鰻
猪・鹿などの山肉
きのこ
との組み合わせが分かりやすい。
👉 “山の酒を、山の食と。蓬莱泉は奥三河の食文化まで含めて完成する。”
⑨ 位置づけ
クラシック ← ◎ → ◎ モダン
穏やか ← ○ → ◎ 華やか
淡麗 ← ◎ → ◎ 芳醇
辛口 ← ◎ → ◎ 甘旨口
日常酒 ← ◎ → ◎ 最高級酒
単一製造 ← ○ → ◎ 農業・飲食連携
地域酒 ← ◎ → ◎ 全国ブランド
静酒 ← ◎ → ◎ スパークリング
👉 “奥三河の米づくりから最高級純米大吟醸、食、飲食、泡まで展開する『地域総合酒文化型』酒蔵。”
これまで整理してきた東海圏の蔵と比べると、
初亀醸造・初亀
=「歴史・東条山田錦・高級酒・食中クラシック」
志太泉酒造・志太泉
=「藤枝・地元酒米・静岡酵母・地産地消」
浜松酒造・出世城
=「浜松・出世文化・祝い酒・燗酒」
関谷醸造・蓬莱泉
=「奥三河・夢山水・自社農業・空・純米大吟醸・熟成・食提案・スパークリング」
と整理できる。
関谷醸造のブランド構造は、
奥三河
→ 山間地の農業
→ 夢山水・地域米
→ 自社栽培
→ 蓬莱泉
→ 空・吟・摩訶
→ 日常酒
→ スパークリング
→ 酒らぼ・吟醸工房
→ 飲食・食提案
まで広がる。
特に重要なのは、
「日本酒を造る会社」だけではないこと。
公式には、
日本酒の製造
+農業
+食の提案
を三本柱としている。
つまり関谷醸造は、
“高級酒『空』で有名な蔵”
というだけではない。
“奥三河の農業・醸造・食文化を、日本酒を中心に一つの産業へつなぐ蔵”
と評価するのが最も適切である。
■ コピー
メイン
「米から育て、酒を醸し、奥三河を味わう。『蓬莱泉』。」
サブ
愛知県、奥三河。
山々に抱かれ、田んぼが広がるこの地で、1864年、関谷醸造の酒造りは始まった。銘柄は「蓬莱泉」。
山田錦を磨くだけではなく、自ら田んぼに立ち、酒造好適米「夢山水」を育てる。奥三河の風土を映した米を、丁寧に酒へと変えていく。その想いは「摩訶」に結実した。
やがて、山田錦を40%まで磨き、低温で醸し、長い時間をかけて熟成させた「空」が、蔵の名を全国へ広める。華やかな香り、柔らかな甘味、深い旨味、そして時がもたらす丸み。一杯の中に、米と人と歳月が重なっている。
けれど、蓬莱泉は高級酒だけの蔵ではない。「和」「可。」「朋」「醁」「別撰」と、日々の食卓に寄り添う酒を揃え、さらに夢山水を30%まで磨いたスパークリング日本酒へも挑戦する。
関谷醸造が育てているのは、酒だけではない。米を育て、酒を醸し、料理を考え、人が酒を楽しむ場所をつくる。奥三河から始まった酒造りは、農業へ、食へ、人へ、そして全国へと広がっていく。
関谷醸造は、「空」で知られる酒蔵にとどまらない。
奥三河の米と酒と食を、ひとつの文化として、未来へ育てていく蔵である。
■ 結論
奥三河の米を育て、蓬莱泉の酒を醸し、
「空」と「摩訶」に土地の記憶を宿す。
米から始まる一滴は、酒を越えて地域へ還る。
関谷醸造のテロワールを味わう👇
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関谷醸造 |
関谷醸造は、愛知県北設楽郡設楽町で「蓬莱泉」を醸す、1864年創業・奥三河の山間環境・山田錦・自社栽培夢山水・地域米・低温熟成・純米大吟醸・山廃・スパークリング・農業・飲食・酒文化発信を強みとする、愛知を代表する総合型酒蔵。 |

