辰馬本家酒造(酒蔵ガイド)
― 兵庫・西宮郷で1662年から「白鹿」を醸す、360年超の老舗酒蔵。初代・辰屋吉左衛門が邸内の清冽な井戸水を生かして酒造りを始め、江戸期には樽廻船で「下り酒」を江戸へ送り、灘の銘酒として地位を確立した。宮水、兵庫県産山田錦、丹波杜氏の技を基礎に、「酒は造るものではなく育てるもの」を掲げる。最高峰「六光年」、純米大吟醸「千年壽」、山田錦の純米・辛口・本醸造、伝統の「もち米四段仕込」、季節酒、樽酒、古酒、和リキュールまで展開。2026年全国新酒鑑評会では六光蔵が5年連続金賞を獲得。白鹿記念酒造博物館と白鹿クラシックスまで含め、**“宮水と山田錦から、西宮の酒・食・文化を育て続ける灘の総合酒文化蔵”**である。

① 一行定義
宮水と山田錦を育て続ける、1662年創業・西宮郷「白鹿」の蔵。
② ブランド要約
所在地: 兵庫県西宮市建石町2番10号
会社名: 辰馬本家酒造株式会社
創業: 寛文2年・1662年
設立: 1917年
代表者: 代表取締役社長 辰馬 清
資本金: 9,000万円
従業員数: 150名
地域: 灘五郷・西宮郷
代表銘柄: 白鹿
高級ブランド: 黒松白鹿
最高峰: HAKUSHIKA 六光年
上位ブランド: 千年壽
企業理念: 育てる
酒造信念: 「酒は造るものではなく育てるもの」
酒造方針: 品質第一・伝統+技術革新
仕込水: 宮水
主要酒米: 山田錦
山田錦産地: 兵庫県東播地域
契約農家組織: 白鹿会
酒造技術: 丹波杜氏の技+自動化・バイオ技術
主要醸造施設: 六光蔵
六光蔵竣工: 1993年
主要酒質: 純米大吟醸・大吟醸・純米吟醸・純米・本醸造・普通酒・樽酒・生酒・古酒
伝統技法: もち米四段仕込
食品: 奈良漬・酒粕・甘酒
リキュール: 花琥珀シリーズほか
文化施設: 酒ミュージアム(白鹿記念酒造博物館)
直営施設: 白鹿クラシックス
白鹿クラシックス: ショップ+レストラン+量り売り
海外展開: 明治期から海外進出の歴史あり
白鹿の始まりは、
1662年。
初代、
辰屋吉左衛門
が西宮の邸内に井戸を掘ったところ、
清冽甘美な水
が湧いた。
その水を生かして酒造りを始めたことが、辰馬本家酒造の原点とされる。
さらに初代は、
「酒を造るなら樽も必要」
と考え、
酒造りと同時に酒樽の製造にも乗り出した。
この、
酒だけを見るのではなく、その周辺まで自らつくる
という発想は、後の海運・金融・教育・文化事業などへ広がる辰馬家の事業精神につながった。
江戸時代中期以降、
灘・西宮から江戸へ送られる酒は、
「下り酒」
として高い人気を得た。
白鹿も江戸積みを中心に発展し、幕末には、
「灘の銘酒」
として確固たる地位を築いた。
そして白鹿という酒名には、
長寿
という意味が込められている。
中国の神仙思想にある、
千年生きた白鹿の故事。
そこにある、
「長生自得千年寿」
という言葉にちなみ、
「白鹿」と名付けられた。
👉 “西宮の水から始まり、江戸の下り酒、宮水、山田錦へつながった360年超の酒蔵。”
③ 味ポジション
香り :★★★☆☆〜★★★★★
甘味 :★★☆☆☆〜★★★★☆
旨味 :★★★★☆〜★★★★★
透明感 :★★★★☆〜★★★★★
酸 :★★★☆☆〜★★★★☆
キレ :★★★★☆〜★★★★★
コク :★★★☆☆〜★★★★★
👉 “宮水の芯と山田錦の旨味を、透明感とキレでまとめる『西宮・芳醇食中型』。”
白鹿の酒質は、
辛口だけ
ではない。
中心にあるのは、
米の旨味
+宮水由来のしっかりした発酵
+透明感
+料理へ戻るキレ。
である。
最高峰、
六光年 純米大吟醸
は、
優しくまろやか
+甘味・酸味・苦味の調和
+豊かな余韻。
「黒松白鹿 純米大吟醸」は、
熟した果実様の芳醇な香り
+ふくよかな旨味
+コク。
「千年壽 純米大吟醸」は、
フルーティー
+きれい
+すっきり。
「特別純米 山田錦」は、
米旨
+すっきり
+力強さ。
「山田錦 辛口 純米 シルク」は、
きめ細かい
+滑らか
+旨味
+上品なキレ。
「超辛 本醸造」は、
日本酒度+7
+淡麗
+爽快
+腰の強い後口。
一方、
深純 -MISUMI-
では、
大正時代から続く、
もち米四段仕込
により、
柔らかな旨味
+深いコク
を引き出す。
👉 “淡麗辛口一辺倒ではなく、宮水のキレを軸に甘旨・吟醸・燗酒まで広げる。”
④ 強み
① 1662年創業、360年を超える酒造史
② 灘五郷・西宮郷という日本屈指の酒造立地
③ 初代の井戸水を起点とする酒造史
④ 酒造名水「宮水」を現在も活用
⑤ 江戸の「下り酒」で確立した白鹿ブランド
⑥ 中国の長寿故事に由来する強いブランド名
⑦ 1920年誕生の高級酒ブランド「黒松白鹿」
⑧ 兵庫県産山田錦を重視
⑨ 使用する山田錦は兵庫県産
⑩ 東播地区「白鹿会」と契約栽培を継続
⑪ 丹波杜氏の技術を継承
⑫ 1993年竣工の「六光蔵」
⑬ 手造り蔵と高度自動化設備を同一施設に併設
⑭ 伝統技術とバイオテクノロジーを融合
⑮ 最高峰「六光年」は山田錦35%精米・手造り
⑯ 2026年全国新酒鑑評会5年連続金賞
⑰ 金賞酒は特上山田錦100%・35%精米
⑱ 大正期から続く「もち米四段仕込」を現在も活用
⑲ 純米大吟醸から普通酒・燗酒まで幅広い商品体系
⑳ 樽酒・古酒・生酒・季節酒まで展開
㉑ 純米大吟醸を使う「花琥珀」リキュール
㉒ 奈良漬・酒粕・甘酒へ酒文化を拡張
㉓ 白鹿記念酒造博物館で酒造文化を保存
㉔ 震災で残った明治2年築酒蔵を酒蔵館として活用
㉕ 白鹿クラシックスで酒・料理・販売を一体化
㉖ 西宮郷限定酒・量り売りなど地域体験型商品を展開
👉 “最大の強みは、大規模な安定醸造と杜氏の手仕事を対立させず、同じ六光蔵の中へ共存させていること。”
その象徴が、
六光蔵
である。
1993年完成。
酒造工程を自動化する設備と、
手造り酒を仕込む設備
を同一施設に持つ。
ここでは、
丹波杜氏の経験
と、
最新技術
を組み合わせる。
つまり、
機械へ酒造りを任せるのではなく、
杜氏の判断を再現性ある品質へ変えるために技術を使う。
この設計思想が白鹿の特徴である。
さらに2026年。
令和8年全国新酒鑑評会では、
六光蔵が5年連続金賞。
受賞酒は、
兵庫県産特上山田錦100%
精米歩合35%。
香り高く、
甘味と酸のバランスが整い、
透明感のある酒質に仕上げている。
👉 “360年の伝統を、毎年再現できる品質へ変換していることが白鹿の技術力。”
⑤ 向いている人
・灘五郷・西宮郷の酒を飲みたい人
・宮水仕込みに興味がある人
・山田錦が好きな人
・純米酒の米旨を重視する人
・透明感とコクを両立した酒が好きな人
・料理と一緒に日本酒を楽しみたい人
・辛口日本酒も飲みたい人
・燗酒を楽しみたい人
・大吟醸・純米大吟醸も飲みたい人
・甘旨タイプも比較したい人
・生酒・しぼりたてを楽しみたい人
・季節酒が好きな人
・樽酒や古酒にも興味がある人
・酒造史・酒文化を学びたい人
・酒蔵レストランを楽しみたい人
・西宮の酒蔵巡りをしたい人
👉 “一つの派手な酒だけでなく、食卓・燗・吟醸・文化まで日本酒を広く楽しみたい人向け。”
選び方は、
六光年
→ 山田錦35%・手造り・最高峰
全国新酒鑑評会金賞酒
→ 特上山田錦35%・5年連続金賞
黒松白鹿 純米大吟醸
→ 山田錦50%・芳醇・コク
千年壽 純米大吟醸
→ フルーティー・透明感・贈答
特別純米 山田錦 原酒
→ 濃醇・米旨・ロック
山田錦 辛口 純米 シルク
→ 滑らか・辛口・食中
超辛 本醸造
→ 日本酒度+7・燗・関西食中酒
深純 -MISUMI-
→ もち米四段・旨味・コク
しぼりたて 山田錦 純米生酒
→ 新米・新酒・フレッシュ
花琥珀
→ 純米大吟醸+果汁・甘口
と整理すると分かりやすい。
⑥ 向かない人
・超小規模クラフト蔵だけを求める人
・酸主体のモダン酒だけを飲みたい人
・香りだけを最優先する人
・無濾過生原酒だけを好む人
・希少限定酒だけを価値基準にする人
・濃醇酒だけを求める人
・燗酒や日常酒を評価しない人
・酒の歴史や食との関係に関心がない人
👉 “一杯だけのインパクトより、料理・温度・価格帯を横断した完成度を楽しむ人向け。”
白鹿には、
純米大吟醸
+大吟醸
+純米吟醸
+純米
+本醸造
+普通酒
+樽酒
+生酒
+古酒
+リキュール
まである。
そのため、
「六光年」だけで評価するより、「山田錦純米」「超辛」「もち米四段」「上撰白鹿」まで横断すると本質が見える蔵
である。
⑦ 商品カテゴリ
■ HAKUSHIKA 六光年 純米大吟醸
辰馬本家酒造の最高峰。
使用米:兵庫県産山田錦100%
精米歩合:35%
手造り
受注生産・数量限定
六光蔵の蔵人が、
仕込み。
麹。
発酵。
上槽。
すべてを細かく見守りながら低温発酵する。
特徴は、
優しくまろやか
+上品
+甘味・酸味・苦味の調和
+豊かな余韻。
「六光年」という名前は、
白鹿を形成する、
歴史
想い
水
米
技
気候
という六つの要素から構成される。
👉 “360年の白鹿を、六つの要素へ分解し、一杯へ再構築した最高峰。”
■ 黒松白鹿 令和八年 全国新酒鑑評会 金賞受賞酒 大吟醸
2026年の白鹿を象徴する大吟醸。
使用米:兵庫県産特上山田錦100%
精米歩合:35%
アルコール度数:16〜17%未満
六光蔵として、
5年連続金賞。
受賞酒と同一の貯蔵タンクから商品化している。
特徴は、
香り高い
+甘味と酸の調和
+きれい
+透明感。
👉 “歴史ではなく、現在の白鹿の醸造力を証明する一本。”
■ 黒松白鹿 純米大吟醸
白鹿の王道純米大吟醸。
兵庫県産山田錦100%
精米歩合:50%
手造り
特徴は、
熟れた果実様の香り
+ふくよか
+豊かなコク。
ろ過工程にも細心の注意を払い、
透明感を追求する。
👉 “宮水・山田錦・手造りという白鹿の基本を上級酒へまとめた一本。”
■ 黒松白鹿 千年壽 純米大吟醸
ブランド名「白鹿」の長寿故事を商品へ落とし込む上位酒。
精米歩合:50%
麹米:兵庫県産山田錦
特徴は、
新鮮な果実様
+フルーティー
+きれい
+すっきり。
2025年Kura Master、
プラチナ賞。
2025・2026年モンドセレクション、
2年連続金賞。
👉 “『千年寿』の故事を、現代的で透明な純米大吟醸へ。”
■ 黒松白鹿 純米吟醸
白鹿の吟醸系を気軽に理解できる一本。
精米歩合:60%
日本酒度:+1
特徴は、
フレッシュ
+華やか
+上品な甘味
+酸
+リッチ。
👉 “初心者から愛好家まで入りやすい、香りの白鹿。”
■ 超特撰 黒松白鹿 特別純米 山田錦
山田錦を日常の食卓へ近づける純米酒。
兵庫県産山田錦100%
精米歩合:70%
日本酒度:+1
特徴は、
米の旨味
+すっきり
+力強さ。
冷酒。
常温。
ぬる燗。
まで対応する。
👉 “山田錦を吟醸香ではなく、食中の米旨として飲む一本。”
■ 超特撰 黒松白鹿 特別純米 山田錦 原酒
特別純米山田錦の、
原酒版。
山田錦100%
精米歩合:70%
アルコール度数:17〜18%未満
日本酒度:+2
特徴は、
力強い旨味
+上品さ
+濃醇なコク。
ロックにも対応する。
2025・2026年モンドセレクション、
2年連続金賞。
👉 “山田錦の旨味を、加水せず濃度で楽しむ。”
■ 黒松白鹿 山田錦 辛口 純米 シルク
現代の日常食中酒として非常に重要な一本。
兵庫県産山田錦100%
日本酒度:+5
麹米精米歩合:65%
特徴は、
きめ細かい
+滑らか
+米旨
+上品なキレ。
GI灘五郷認証商品。
2026年、
全国燗酒コンテスト金賞
+ミラノ酒チャレンジ金賞。
👉 “山田錦の旨味と灘らしい辛口を、日常価格へ落とした一本。”
■ 黒松白鹿 山田錦 旨口 本醸造 トラッド
兵庫県産山田錦100%
精米歩合:70%
日本酒度:+1
宮水で、
山田錦の上品な旨味を引き出す。
特徴は、
爽やか
+柔らかな旨味。
2025・2026年、
全国燗酒コンテスト2年連続金賞。
👉 “山田錦を、燗まで使える本醸造へ落とし込む白鹿の王道。”
■ 上撰 黒松白鹿 超辛 本醸造
1982年から続くロングセラー。
日本酒度:+7
精米歩合:70%
特徴は、
ドライ
+爽快
+淡麗
+力強いキレ。
地元関西の飲食店を中心に長く支持されてきた。
2022・2026年、
全国燗酒コンテスト金賞。
👉 “白鹿の辛口食中酒文化を最も分かりやすく表す一本。”
■ 黒松白鹿 深純 -MISUMI- 純米 もち米四段仕込
2026年9月発売。
白鹿の、
伝統技法を現代へ戻した酒。
通常の三段仕込に加え、
四段目に、
蒸したもち米
を加える。
この、
もち米四段仕込
は大正時代から続く白鹿の技法である。
精米歩合:70%
日本酒度:−3
特徴は、
柔らかな旨味
+深いコク。
👉 “昔の甘旨技法を、現代の食中純米へ戻した一本。”
■ 黒松白鹿 花ひらく 純米生酒 もち四段仕込
春限定。
白鹿伝統の、
もち四段仕込
で醸した純米新酒を、
生のまま瓶詰。
特徴は、
新酒の爽やかな香り
+もち米の優しい甘味
+柔らかな味。
👉 “伝統技法としぼりたて生酒を組み合わせた春の白鹿。”
■ 黒松白鹿 新米新酒 しぼりたて 山田錦 純米 生酒
冬季限定。
その年に収穫した兵庫県産山田錦100%
で仕込む。
精米歩合:70%
日本酒度:+1
特徴は、
新酒香
+米旨
+フレッシュ。
👉 “兵庫の新米を、その冬の酒へ直接つなぐ一本。”
■ 白鹿 しぼりたて
秋冬限定の日常新酒。
特徴は、
フレッシュ
+爽やか
+やや甘味。
日本酒度:−2。
👉 “高級酒ではなく、季節そのものを日常価格で飲む。”
■ 白鹿 すずろ
春夏限定。
しぼった酒をすぐに冷蔵貯蔵する。
特徴は、
爽やかな香り
+やや甘口
+フレッシュ。
ワイングラスでおいしい日本酒アワードでは、
2021年、
最高金賞。
👉 “冷やして飲む季節の白鹿。”
■ 黒松白鹿 かおり 純米吟醸生貯蔵酒 RICH
2026年秋冬新商品。
純米吟醸
+生貯蔵
+原酒
という構成。
精米歩合:60%
アルコール度数:16%
特徴は、
華やかな香り
+フレッシュ
+ふくらみ
+すっきり。
180mlアルミ缶で、
アウトドアなど新しい飲酒シーンも提案する。
👉 “360年の蔵が、吟醸原酒を缶へ入れて現代の日常へ持ち出す。”
■ 白鹿クラシックス 西宮郷シリーズ
直営店限定。
2026年の白鹿クラシックス・リニューアル10周年に合わせ、
大吟醸 生貯蔵酒
純米吟醸 生貯蔵酒
特別純米 山田錦
をラインアップした。
ラベルには、
白鹿クラシックス
酒ミュージアム記念館
酒ミュージアム酒蔵館
など西宮の酒文化施設を描く。
👉 “酒そのものだけでなく、『西宮郷を持ち帰る』ための直営限定酒。”
■ 白鹿クラシックス 量り売り
直営ショップでは、
しぼりたて原酒
しぼりたて原酒 辛口
樽酒
などを量り売りする。
樽酒は、
辛口純米酒を、
吉野杉樽
で貯蔵。
杉の爽香と純米旨味を合わせる。
👉 “酒蔵へ行くことで初めて完成する、現地体験型の白鹿。”
■ 白鹿 花琥珀
純米大吟醸をベースにした、
和の果実リキュール。
自社醸造の純米大吟醸へ、
新鮮な果汁を組み合わせる。
ラインアップは、
梅
さくらんぼ
ゆず・日向夏
いちご
など。
人工甘味料・着色料を使わず、
日本酒の透明感と果実を両立する。
👉 “純米大吟醸を、日本酒を飲まない層への入口へ変える。”
■ 上撰白鹿・佳撰白鹿
白鹿の日常酒の基本。
「上撰白鹿」は、
五味のバランス
+きめ細かい
+すっきりした後口
+飲み飽きしない酒質。
「佳撰白鹿」は、
軽い
+さっぱり
+飽きにくい。
常温から熱燗まで対応。
👉 “高級酒ではなく、毎日の燗酒にも360年のブランドを置く。”
■ 奈良漬・酒粕・甘酒
辰馬本家酒造では、
日本酒だけでなく、
奈良漬
酒粕
甘酒
まで展開する。
酒造副産物や発酵文化を、
日々の食卓へ戻す商品領域である。
👉 “酒を造って終わらず、発酵文化全体を食へ戻す。”
⑧ 飲み方
冷酒 :◎◎
常温 :◎◎
ぬる燗 :◎◎
熱燗 :◎◎
ワイングラス :◎
ロック :◎
生酒 :◎◎
樽酒 :◎
食中酒 :◎◎
👉 六光年・大吟醸・純米大吟醸は冷酒。山田錦純米は冷酒〜ぬる燗。超辛・本醸造・上撰は燗まで。原酒はロック、季節生酒はしっかり冷やす。
■ 料理との合わせ方
六光年
→ 鯛、鮨、白身魚、繊細な会席料理
全国新酒鑑評会金賞酒
→ 刺身、蟹、海老、上質な前菜
黒松白鹿 純米大吟醸
→ 魚介、鶏料理、天ぷら
千年壽
→ 牛肉、寿司、焼豚、洋食
特別純米 山田錦
→ 焼魚、鶏料理、豚肉、煮物
山田錦 辛口 純米 シルク
→ 脂のある魚、肉料理、味噌料理
超辛 本醸造
→ 白身魚、刺身、タコ、湯豆腐、おでん
深純 -MISUMI-
→ 煮物、焼魚、鶏料理、旨味の強い料理
しぼりたて
→ 刺身、鍋、冬の魚介
樽酒
→ 焼鳥、鰻、すき焼き、焼魚
西宮・阪神地域なら、
鯛
穴子
蛸
焼鳥
おでん
湯豆腐
蕎麦
天ぷら
奈良漬
との組み合わせが分かりやすい。
直営の白鹿クラシックスでは、
「花と和食と日本酒と。」
をコンセプトに、
季節料理・天ぷら・十割蕎麦などと白鹿を一体で提案している。
👉 “白鹿は酒単体で完結させず、西宮の食卓で完成させる。”
⑨ 位置づけ
クラシック ← ◎ → ◎ モダン
穏やか ← ◎ → ◎ 華やか
淡麗 ← ◎ → ◎ 濃醇
辛口 ← ◎ → ◎ 甘旨
日常酒 ← ◎ → ◎ 最高級酒
伝統製法 ← ◎ → ◎ 最新技術
手造り ← ◎ → ◎ 高度自動化
全国酒 ← ◎ → ◎ 地域限定酒
酒単体 ← ○ → ◎ 食文化
商品 ← ○ → ◎ 歴史・観光
👉 “宮水・山田錦・丹波杜氏を、最高級酒・日常酒・食・文化へ広げる『西宮・総合酒文化型』酒蔵。”
灘五郷の主要酒蔵で整理すると、
沢の鶴
=「米・純米・日常食中酒」
櫻正宗
=「宮水発見・正宗・協会一号酵母」
菊正宗
=「生酛・本流辛口・樽酒・研究」
白鶴
=「酒米研究・大規模生産・最高級酒・世界展開」
神戸酒心館
=「福寿・食・観光・環境」
泉酒造
=「震災復活・小規模・無濾過生・酒米挑戦」
辰馬本家酒造・白鹿
=「1662年・西宮郷・宮水・山田錦・六光蔵・もち米四段・酒文化博物館」
という違いがある。
白鹿のブランド構造は、
西宮
→ 1662年創業
→ 清冽な井戸水
→ 白鹿
→ 江戸積み・下り酒
→ 宮水
→ 山田錦
→ 白鹿会
→ 丹波杜氏
→ 黒松白鹿
→ 六光蔵
→ 六光年
→ 全国新酒鑑評会
→ 白鹿記念酒造博物館
→ 白鹿クラシックス
という流れを持つ。
特に重要なのが、
「酒は造るものではなく育てるもの」
という考え方。
白鹿では、
米を蒸す。
麹を育てる。
酵母を育てる。
醪を育てる。
酒を熟成させる。
という工程だけではなく、
人材。
農家との関係。
酒文化。
まで「育てる」という企業思想につながっている。
その象徴の一つが、
酒ミュージアム。
1982年、
創業320周年記念事業として、
白鹿記念酒造博物館
を開館した。
1995年の阪神・淡路大震災では、
白鹿の象徴だった煉瓦造りの、
「双子蔵」
が倒壊。
一方で、明治2年建築の酒蔵は震災を生き残った。
その建物を活用し、
1998年、
酒蔵館
として復興開館。
館内では、
酒造用具。
蒸米釜場跡。
槽場跡。
など、実際の酒造遺構を見ることができる。
現在の酒ミュージアムは、
記念館
+酒蔵館
で構成。
酒だけでなく、
辰馬家が収集・保存してきた、
桜文化
なども紹介している。
開館時間は、
10:00〜17:00。
一般共通券は、
500円。
さらに近隣には、
白鹿クラシックス。
ショップでは、
酒。
奈良漬。
酒粕。
限定酒。
量り売り酒。
を販売。
レストランでは、
四季の料理と日本酒を提案する。
つまり辰馬本家酒造は、
「白鹿という酒を造る会社」
だけではない。
酒を造る。
米農家とつながる。
伝統技術を残す。
機械化する。
最高級酒を手造りする。
毎日の酒を造る。
歴史を博物館で保存する。
酒を料理と提供する。
地域限定酒を売る。
そして2026年にも鑑評会で金賞を取る。
“西宮の酒文化全体を360年以上育ててきた企業”
と捉えるのが最も適切である。
■ コピー
メイン
「三百六十年、酒を育てる。西宮の白鹿。」
サブ
1662年創業。宮水・山田錦・丹波の技で、食卓に寄り添う酒を育てる。
■ 結論
兵庫県西宮市で1662年から酒を造り続ける辰馬本家酒造。
その始まりは、
一つの井戸。
初代辰屋吉左衛門が邸内で得た、
清冽甘美な水
を酒造りへ使ったことから白鹿の歴史は始まった。
その後、
江戸へ下り酒を送る。
樽を造る。
廻漕業を行う。
宮水を使う。
山田錦農家とつながる。
丹波杜氏の技を受け継ぐ。
六光蔵を造る。
伝統工程を自動化技術と融合する。
という進化を続けてきた。
現在の商品構成も、
最高峰「六光年」
+全国新酒鑑評会金賞大吟醸
+黒松白鹿 純米大吟醸
+千年壽
+山田錦純米
+超辛本醸造
+もち米四段仕込
+生酒・季節酒
+樽酒
+花琥珀
まで非常に広い。
2026年、
六光蔵は全国新酒鑑評会で、
5年連続金賞。
兵庫県産特上山田錦を35%まで磨き、現在の杜氏・蔵人の技術力を示した。
一方で同年には、
大正時代から続く、
もち米四段仕込
を使う「深純 -MISUMI-」を新発売。
同時に、
純米吟醸生貯蔵原酒を、
180mlアルミ缶
で発売するなど、伝統と新しい飲酒シーンを同時に追っている。
さらに、
白鹿記念酒造博物館。
白鹿クラシックス。
という二つの文化・食拠点を持つ。
ここが白鹿の大きな特徴である。
酒造りを、
製造
だけで終わらせない。
歴史を残す。
料理と合わせる。
地域へ開く。
次の世代へ伝える。
それらをすべて、
企業理念である、
「育てる」
へつなげている。
宮水から一杯の酒へ、酒から西宮の文化へ――三百六十年かけて「白鹿」を育て続ける。それが辰馬本家酒造である。
辰馬本家酒造のテロワールを味わう👇
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辰馬本家酒造 |
宮水と山田錦を育て続ける、1662年創業・西宮郷「白鹿」の蔵。 |

