西山酒造場(酒蔵ガイド)
― 兵庫・丹波市市島町で1849年から酒を醸す老舗酒蔵。創業以来湧き続ける超軟水の井戸水と丹波杜氏の技を核に、1915年には三代目蔵主・西山泊雲の師である俳人・高浜虚子が「小鼓」と命名した。山田錦、地元の兵庫北錦、一度姿を消した但馬強力など酒米の個性を生かし、「路上有花」では同じ造り・同じ酵母で米違いを表現。袋吊り大吟醸「心楽」、生酒、燗酒、自然発泡酒から、栗・黒豆焼酎、ブランデー、リキュール、ノンアルコール発酵食品まで展開する。2025年全国新酒鑑評会で金賞、2026年全国選抜清酒品評会では杜氏・八島公玲が全国45名中第一位。登録有形文化財、発酵料理、ギャラリー、酒蔵宿「鼓傳」まで含め、**“丹波の酒・農・食・文学・建築を一つの体験へ醸す文化型酒蔵”**である。

① 一行定義
丹波の超軟水と文化を「小鼓」へ醸す、1849年創業の酒蔵。
② ブランド要約
所在地: 兵庫県丹波市市島町中竹田1171
会社名: 株式会社西山酒造場
創業: 嘉永2年・1849年
代表取締役社長: 西山周三
取締役会長: 西山裕三
資本金: 2,000万円
地域: 兵庫県丹波市・市島町
代表銘柄: 小鼓
小鼓命名: 1915年・高浜虚子
命名句: 「ここに美酒あり 名づけて小鼓といふ」
三代目蔵主: 西山泊雲(本名・西山亮三)
酒造思想: 和醸良酒・酒づくりは人づくり
事業コンセプト: 丹波のリラクゼーションの創造と提供
仕込水: 創業以来湧き続ける井戸水
水質: 超軟水
酒造技術: 丹波杜氏の技
杜氏: 八島公玲
主要酒米: 山田錦・兵庫北錦・但馬強力・五百万石ほか
地元米: 兵庫北錦
復活酒米: 但馬強力
代表上位シリーズ: 路上有花
最高級酒: 心楽
主要酒質: 純米大吟醸・大吟醸・純米吟醸・純米・生酒・燗酒・スパークリング
蒸留酒: 栗焼酎・黒豆焼酎・ジン・ブランデー
その他: リキュール・梅酒・甘酒・発酵調味料・スイーツ
直売所: あり
営業時間: 10:00〜17:00
休業: 年末年始
試飲: あり・予約不要
文化財: 主屋・塀・三三庵など国登録有形文化財
体験拠点: 鼓傳 -koden-
宿泊: 酒蔵宿西山「鼓傳」
駐車場: 約50台
西山酒造場の歴史は、
1849年。
丹波の山々に囲まれた現在地で始まった。
この蔵を理解するうえで最初に重要なのが、
「水」
である。
創業以来、
蔵では井戸水が湧き続けている。
その水は、
超軟水。
硬水で力強く発酵させる灘とは対照的に、
やわらかな水と丹波杜氏の繊細な管理によって、
柔らかさ
+きめ細かさ
+米の甘味
+透明感
を持つ酒質へつながる。
しかし西山酒造場を特別な存在にしたのは、
酒だけではない。
三代目蔵主、
西山泊雲
は俳人だった。
本名は西山亮三。
弟・野村泊月とともに高浜虚子に師事し、
兄弟は、
「丹波二泊」
と呼ばれた。
泊雲は『ホトトギス』巻頭を数多く飾り、高浜虚子との強い交流を持った。
1915年。
高浜虚子は酒へ、
「小鼓」
と命名。
さらに、
「ここに美酒あり 名づけて小鼓といふ」
という言葉を贈った。
『ホトトギス』を通じて小鼓を販売するという、現在でいうメディア通販型の販路まで形成された。
以来、
高浜虚子。
小川芋銭。
綿貫宏介。
など文人・画人との交流が続き、
酒蔵そのものが、
文化サロン
として発展していった。
👉 “酒蔵でありながら、文学と美術がブランド形成そのものへ入っている稀有な蔵。”
③ 味ポジション
香り :★★★☆☆〜★★★★★
甘味 :★★★☆☆〜★★★★☆
旨味 :★★★★☆〜★★★★★
透明感 :★★★★☆〜★★★★★
酸 :★★★☆☆〜★★★★☆
キレ :★★★★☆〜★★★★★
コク :★★★☆☆〜★★★★★
👉 “超軟水の柔らかさに、酒米の甘味・旨味と繊細なキレを重ねる『丹波・繊細芳醇型』。”
小鼓の酒質は、
「辛口の兵庫酒」
という一言では説明できない。
中心にあるのは、
柔らかな口当たり
+米由来の甘味
+上品な香り
+透明感
+後口のキレ。
である。
その象徴が、
路上有花
シリーズ。
同じ純米大吟醸。
同じ造り。
同じ酵母。
そこから、
酒米だけを変えて味の違いを表現する。
路上有花 葵
=山田錦
=きめ細かい・上品・華やか・繊細
路上有花 黒牡丹
=但馬強力
=力強い・存在感・コク・野性味
路上有花 桃花
=兵庫北錦
=甘酸バランス・爽やか・白ワイン的
と明確に異なる。
つまり小鼓は、
精米歩合だけで価値を作るのではない。
同じ造りで、
米の違いを飲ませる。
ここが重要である。
👉 “小鼓の本質は『どこまで磨いたか』より、『どの米をどう表現したか』にある。”
④ 強み
① 1849年創業、175年を超える酒造史
② 丹波市市島町で継続する地域酒造文化
③ 創業以来湧き続ける井戸水
④ 超軟水を生かす繊細な酒質
⑤ 丹波杜氏の醸造技術を継承
⑥ 2026年、杜氏・八島公玲が全国選抜清酒品評会第一位
⑦ 同第一位受賞は八島杜氏にとって3回目
⑧ 2025年全国新酒鑑評会金賞
⑨ 2026年全国新酒鑑評会でも入賞
⑩ 高浜虚子が1915年に「小鼓」と命名
⑪ 三代目西山泊雲が高浜虚子門下の俳人
⑫ 酒蔵自体が文人墨客の文化サロンとして発展
⑬ 山田錦・兵庫北錦・但馬強力を使い分ける
⑭ 同一製法で酒米違いを表現する「路上有花」
⑮ 1999年に地元と協力し但馬強力を約60年ぶりに復活
⑯ 兵庫北錦を蔵周辺でも栽培
⑰ 袋吊り大吟醸「心楽」
⑱ 1984年から生酒の蔵元直送に取り組む
⑲ 低アル自然発泡酒「美白酵酒」
⑳ 冷酒だけでなく燗酒も明確に展開
㉑ 栗・黒豆焼酎、ジン、ブランデーまで自社製造
㉒ 発酵食品・ノンアルコール領域まで展開
㉓ 主屋・塀・三三庵など国登録有形文化財を保有
㉔ 「鼓傳」で食・酒・美術・建築を一体化
㉕ 酒蔵宿と本格的な酒造り体験を展開
㉖ 丹波の農業・食材・丹波焼まで酒蔵体験へ統合
👉 “最大の強みは、酒造技術・地域農業・文学・美術・建築を別々にせず、一つの『小鼓文化』へまとめていること。”
2026年4月24日に行われた、
第60回 全国選抜清酒品評会
では、
杜氏、
八島公玲
が第一位。
全国の杜氏45名の出品酒から、
最高位に選ばれた。
八島杜氏にとって、
3度目の第一位。
一方、
全国新酒鑑評会では、
2025年に3年ぶりとなる金賞。
2026年は、
入賞。
ここは、
2026年全国新酒鑑評会=金賞
ではなく、
2026年全国選抜清酒品評会=杜氏第一位
と分けて理解する必要がある。
つまり、
歴史やデザインだけではなく、
現在の醸造技術でも全国トップクラスの評価を得る蔵
である。
⑤ 向いている人
・丹波の地酒を飲みたい人
・丹波杜氏の酒に興味がある人
・柔らかな口当たりを好む人
・米の旨味や甘味を重視する人
・香りと食中性を両立した酒が好きな人
・山田錦が好きな人
・兵庫北錦を飲んでみたい人
・希少酒米・但馬強力に興味がある人
・酒米違いを比較したい人
・純米大吟醸を食事と楽しみたい人
・生酒が好きな人
・燗酒も楽しみたい人
・低アルコール発泡酒を試したい人
・文学・俳句に興味がある人
・歴史建築が好きな人
・酒蔵宿や酒造り体験を楽しみたい人
👉 “日本酒だけでなく、丹波の米・水・食・文学・建築まで一緒に味わいたい人向け。”
選び方は、
心楽
→ 山田錦45%・袋吊り・最高峰
虚天楽
→ 山田錦45%・大吟醸・上品
路上有花 葵
→ 山田錦・繊細・華やか
路上有花 黒牡丹
→ 但馬強力・力強い・コク
路上有花 桃花
→ 兵庫北錦・甘酸・爽やか
路上有花 山茶花
→ 純米・燗・日常酒
純米大吟醸生酒
→ 兵庫北錦・甘味・フレッシュ
純米吟醸生酒
→ 果実香・爽快・辛口
美白酵酒
→ 自然発泡・8%・甘酸っぱい
初手思慕里
→ 五百万石・新米新酒・季節限定
と整理すると分かりやすい。
⑥ 向かない人
・強烈な超辛口だけを求める人
・濃厚熟成酒だけを好む人
・吟醸香だけを価値基準にする人
・全国大量流通銘柄だけを選びたい人
・酒米の違いに興味がない人
・地域文化や酒蔵背景を必要としない人
・商品を少数の定番だけで選びたい人
👉 “一つの味を固定的に求めるより、酒米・季節・温度で変わる繊細さを楽しむ人向け。”
西山酒造場には、
大吟醸
+純米大吟醸
+純米吟醸
+純米
+生酒
+燗酒
+スパークリング
だけでなく、
焼酎
+ジン
+ブランデー
+リキュール
+ノンアルコール発酵飲料
まである。
そのため、
「小鼓の純米大吟醸」一本だけではなく、「路上有花の米違い」「生酒」「燗酒」「蒸留酒」まで横断すると本質が見える蔵
である。
⑦ 商品カテゴリ
■ 小鼓 心楽
西山酒造場の最高峰を担う大吟醸。
使用米:山田錦
精米歩合:45%
アルコール度数:17度
特徴は、
袋吊り。
酒袋へ醪を入れ、
圧力をかけず、
自然ににじみ落ちる雫だけを時間をかけて集める。
一本のタンクから取れるのは、
約一割。
特徴は、
気品ある香り
+雑味の少なさ
+繊細な旨味
+長い余韻。
👉 “丹波杜氏の手仕事を、一滴へ凝縮した小鼓最高峰。”
■ 小鼓 大吟醸 虚天楽
小鼓の王道大吟醸。
使用米:山田錦
精米歩合:45%
アルコール度数:16度
丹波杜氏が少量ずつ丹念に仕込む。
特徴は、
透明感
+品のある香り
+甘辛の調和
+爽快な余韻。
2023年には、
ルクセンブルクSAKEチャレンジ銀賞
シンガポールSAKEチャレンジ金賞
の実績が公式受賞歴に掲載されている。
👉 “華やかさを押し出すより、調和と透明感を飲ませる大吟醸。”
■ 小鼓 純米大吟醸 路上有花 葵
「路上有花」シリーズの山田錦版。
使用米:山田錦
精米歩合:50%
アルコール度数:15.5度
特徴は、
きめ細かい
+上品
+華やか
+米の甘味
+繊細
+なめらか。
International Taste Instituteでは、
優秀味覚3ツ星。
モンドセレクションでも、
金賞・最高金賞級の受賞歴
を重ねてきた。
👉 “酒米の王・山田錦を、小鼓らしい繊細さで見せる一本。”
■ 小鼓 純米大吟醸 路上有花 黒牡丹
「路上有花」で最も地域酒米の物語が強い一本。
使用米:但馬強力
精米歩合:50%
アルコール度数:15.5度
但馬強力は、
昭和初期まで高級酒用として評価されながら、
長い稈。
風への弱さ。
栽培難度。
などから姿を消した。
1999年、
西山酒造場が地元市島町と協力し、
約60年ぶりに復活。
特徴は、
しっかりした米旨
+野性味
+存在感
+力強いコク。
2023年Kura Masterでは、
金賞。
👉 “幻の酒米を保存するのではなく、味として現在へ戻した一本。”
■ 小鼓 純米大吟醸 路上有花 桃花
「路上有花」の地元型。
使用米:兵庫北錦
精米歩合:50%
アルコール度数:15.5%
兵庫北錦は、
西山酒造場自身も蔵周辺の田んぼで栽培する地元酒米。
特徴は、
柔らかな甘い香り
+甘味と酸の調和
+爽やか
+白ワインを思わせる軽快さ。
2022年ルクセンブルクSAKEチャレンジでは、
銀賞。
👉 “丹波の田んぼと超軟水を、最も素直に表現する純米大吟醸。”
■ 路上有花 山茶花
日常酒側から「路上有花」を支える純米酒。
麹米精米歩合:50%
掛米精米歩合:70%
アルコール度数:15度
麹米を50%まで磨き、
純米酒でありながら、
きれいな酒質
をつくる。
一方、
掛米には米の旨味を残す。
特徴は、
ふくよか
+旨味
+キレ。
冷酒。
ぬる燗。
熱燗。
すべてに対応。
全国燗酒コンテストでも、
金賞実績。
👉 “小鼓は冷酒だけではない、と理解するための純米酒。”
■ 路上有花 沙羅
「路上有花」の純米吟醸カテゴリー。
地元酒米、
兵庫北錦
を使用。
特徴は、
爽やか
+バランス
+料理を引き立てる旨味
+余韻。
👉 “大吟醸ほど華やかに寄せず、食卓へ置きやすい路上有花。”
■ 小鼓 純米大吟醸生酒
小鼓の生酒文化を象徴する商品。
使用米:兵庫北錦
精米歩合:50%
アルコール度数:15.5度
超軟水と柔らかな兵庫北錦を組み合わせる。
特徴は、
キレのある甘味
+ふくよかさ
+フルーティー
+生酒の鮮度。
👉 “兵庫北錦と超軟水の個性を、生の状態で最も直接的に楽しむ。”
■ 小鼓 純米吟醸生酒
西山酒造場にとって歴史的に重要な生酒。
使用米:兵庫北錦
アルコール度数:15度
西山酒造場は、
1984年に全国で初めて「生酒の蔵元直送便」を開始
したと公式に紹介している。
特徴は、
果実香
+フレッシュ
+すっきり辛口。
👉 “今では一般的な『蔵元直送生酒』を、早期から市場へ広げた一本。”
■ 初手思慕里
秋に収穫した、
早生酒米・五百万石
で造る新米新酒。
2022年度から、
純米吟醸 → 純米大吟醸
へ格上げされた。
特徴は、
新米の鮮度
+軽快
+キレ
+フレッシュ。
毎年、
初手思慕里酒祭
も開催される。
👉 “稲刈りから酒造りへ入る、丹波の秋を知らせる一本。”
■ 今朝思慕里・純米今朝思慕里
冬から春の蔵開きを象徴する季節酒。
直売所では、
2月 今朝思慕里酒祭
3月 純米今朝思慕里酒祭
を開催する。
👉 “酒造期そのものをイベント化し、季節と新酒を結びつける小鼓。”
■ 小鼓 美白酵酒
小鼓の革新領域を象徴する低アルコール発泡酒。
使用米:兵庫北錦
精米歩合:50%
アルコール度数:8%
炭酸ガスを後から注入するのではなく、
酵母発酵から生まれる自然の炭酸
を酒へ閉じ込める。
特徴は、
ぷちぷちした自然発泡
+米の柔らかな甘味
+爽やかな酸
+軽快さ。
2023年IWCでは、
ブロンズ。
👉 “日本酒を重い酒から、爽やかな発酵ドリンクへ広げる一本。”
■ 小鼓 ぷちぷち節度
さらに軽快な発泡系商品。
アルコール度数:5%
炭酸感を生かし、
しっかり冷やして飲むタイプ。
👉 “日本酒への入口を、5%まで軽くした小鼓。”
■ 青陽
酒米、
五百万石
を使う濃厚にごり純米大吟醸。
五百万石由来の、
きれいさ
+すっきり感
へ、
濃厚なオリの、
旨味
+渋味
を重ねる無濾過生原酒。
👉 “軽快な五百万石へ、にごりの密度を重ねる季節酒。”
■ 深山ぶどう
西山酒造場を、
「清酒だけの会社ではない」
と理解する重要商品。
原料は、
ぶどう果汁
+国産ブランデー
+ライム。
余計な甘味を加えず、
ぶどうそのものの甘味を生かす。
西山酒造場は、
日本では数少ない、
ブランデー製造技術
を持つ酒蔵でもある。
👉 “日本酒蔵の発酵と蒸留技術を、ぶどうへ広げた酒。”
■ 栗・黒豆焼酎
丹波を代表する農産物、
栗
黒豆
を蒸留酒へ展開。
栗焼酎「古丹波」など、
地域素材と酒造・蒸留技術をつなぐ。
👉 “丹波の農産物を、日本酒とは別の酒へ変換する。”
■ タンブランディ モンテオエステ
本格ブランデー領域。
西山酒造場は、
清酒だけでなく、
ブランデー
まで自社事業として展開する。
2026年、
「タンブランディ モンテオエステ18」は、
TWSC2026最高金賞
を受賞した。
👉 “丹波の酒蔵から、本格蒸留酒の世界へ。”
■ 甘酒・発酵食品
西山酒造場では、
甘酒+ヨーグルト
甘酒+豆乳
純米酒粕
塩麹
甘麹
なども展開する。
酒を飲む人だけでなく、
ノンアルコール層。
子ども。
健康志向層。
まで発酵文化への入口を広げる。
👉 “日本酒を売る蔵から、米の発酵そのものを提供する蔵へ。”
⑧ 飲み方
冷酒 :◎◎
常温 :◎◎
ぬる燗 :◎◎
熱燗 :◎
ワイングラス :◎◎
生酒 :◎◎
発泡酒 :◎◎
蒸留酒 :◎
食中酒 :◎◎
👉 心楽・虚天楽・路上有花の純米大吟醸は冷酒〜常温。黒牡丹はぬる燗にも対応。山茶花は冷酒から熱燗。生酒と発泡酒はしっかり冷やして楽しみたい。
■ 料理との合わせ方
心楽
→ 鯛、鮨、白身魚、上品な会席
虚天楽
→ 寒ブリ、縞鯵、蛍烏賊、甘鯛
路上有花 葵
→ 鯛の昆布締め、白身魚、淡い出汁料理
路上有花 黒牡丹
→ ローストビーフ、鹿肉、肉料理
路上有花 桃花
→ 出汁料理、枝豆、チーズ、トマト料理
山茶花
→ 焼魚、煮物、鍋、家庭料理
純米大吟醸生酒
→ 刺身、冷菜、魚介料理
美白酵酒
→ 前菜、チーズ、軽い洋食
丹波なら、
丹波地鶏
丹波栗
丹波黒豆
鹿肉
丹波野菜
有機野菜
神戸高見牛
との組み合わせが分かりやすい。
酒蔵内の食体験では、
丹波地鶏と地元野菜を使い、
酒・酒粕味噌などを組み合わせた、
美酒鍋
も提供される。
さらに器には、
日本六古窯の一つ、
丹波焼
を組み合わせる。
👉 “小鼓は酒だけではなく、丹波の食材と器まで含めて完成する。”
⑨ 位置づけ
クラシック ← ◎ → ◎ モダン
穏やか ← ◎ → ◎ 華やか
淡麗 ← ◎ → ◎ 芳醇
辛口 ← ◎ → ◎ 甘旨
日常酒 ← ◎ → ◎ 最高級酒
伝統技術 ← ◎ → ◎ 商品革新
酒米標準型 ← ◎ → ◎ 希少酒米型
酒単体 ← ○ → ◎ 食文化
商品販売 ← ○ → ◎ 滞在体験
酒蔵 ← ◎ → ◎ 文化施設
👉 “超軟水と丹波杜氏の酒造りを、文学・美術・農業・発酵食・宿泊へ広げる『丹波・文化発酵型』酒蔵。”
兵庫県の主要酒蔵で整理すると、
灘五郷の大手酒蔵
=「宮水・山田錦・規模・流通」
に強みを持つ。
一方、
西山酒造場
は、
「丹波・超軟水・丹波杜氏・酒米違い・文学・文化財・宿泊」
という異なる軸を持つ。
ブランド構造は、
丹波・市島
→ 1849年創業
→ 超軟水の井戸水
→ 丹波杜氏
→ 西山泊雲
→ 高浜虚子
→ 1915年「小鼓」命名
→ 文人墨客の文化サロン
→ 兵庫北錦
→ 但馬強力復活
→ 路上有花
→ 生酒・発泡酒
→ 蒸留酒・発酵食品
→ 登録有形文化財
→ 鼓傳
→ 酒蔵宿
という流れを持つ。
特に現在の西山酒造場を理解するうえで重要なのが、
鼓傳 -koden-
である。
主屋や伝統建築を単に保存するのではなく、
蔵元直売所。
発酵料理。
日本酒ペアリング。
美術ギャラリー。
酒蔵宿。
酒造り体験。
へ転換している。
一般の酒蔵見学では、
酒蔵外観。
井戸。
登録有形文化財。
高浜虚子・蔵元の句碑。
などを約30分で巡る。通常は蔵内へ入らない。
一方、
宿泊者など限定で、
仕込み蔵へ入る蔵内体験
も用意。
さらに本格的なプランでは、
蔵人と一緒に、
麹造り。
仕込み。
蔵内見学。
まで約180分体験できる。
これは一般的な、
「見て、試飲して、買う」酒蔵観光
とはかなり異なる。
酒蔵そのものへ滞在し、
造り手。
食。
発酵。
建築。
美術。
まで体験する。
つまり西山酒造場は、
“酒を造って観光客へ見せる蔵”
から、
“酒蔵という暮らしの中へ客を招く蔵”
へ進んでいる。
そして、
1891年頃建築の主屋。
塀。
三三庵。
などは国登録有形文化財。
120年以上蔵を支えた梁のある「鼓 懐廊」では、高浜虚子、小川芋銭、綿貫宏介らの作品も展示する。
酒。
文学。
建築。
美術。
農業。
食。
宿泊。
これらを一本につなげられることが、
西山酒造場最大のブランド資産である。
■ コピー
メイン
「丹波を醸し、文化を奏でる。小鼓。」
サブ
1849年創業。超軟水と丹波杜氏の技に、米・文学・発酵文化を重ねる。
■ 結論
兵庫県丹波市市島町で1849年から酒造りを続ける西山酒造場。
酒質の原点は、
超軟水。
創業以来湧き続ける井戸水と、
丹波杜氏の技から、
柔らかく、
繊細で、
米の甘味を感じながら、
後味の切れる酒を造ってきた。
しかし、
西山酒造場を他の酒蔵と決定的に分けるのは、
文化との結びつき。
三代目西山泊雲は、
高浜虚子の門下。
1915年、
高浜虚子が、
「小鼓」
と命名した。
そこから酒蔵には、
俳人。
画家。
文化人。
が集まり、
酒蔵そのものが文化サロンとなった。
そして現在、
その文化は商品にも残る。
山田錦の「葵」。
但馬強力の「黒牡丹」。
兵庫北錦の「桃花」。
同じ純米大吟醸。
同じ造り。
同じ酵母。
酒米だけを変え、
それぞれ違う表情を出す。
さらに、
袋吊り大吟醸。
生酒。
燗酒。
自然発泡酒。
焼酎。
ブランデー。
リキュール。
甘酒。
発酵食品。
へ領域を広げている。
技術力も現在進行形である。
2025年には、
全国新酒鑑評会金賞。
2026年は全国新酒鑑評会入賞。
さらに同年、
杜氏・八島公玲氏が、
全国選抜清酒品評会で全国第一位。
しかも3回目の第一位である。
そして現在は、
登録有形文化財を、
保存するだけではなく、
直売所。
ギャラリー。
発酵料理。
ペアリング。
酒蔵宿。
酒造り体験。
として再生している。
西山酒造場の価値は、
「歴史ある小さな酒蔵」であることだけではない。
丹波の水を使う。
丹波の米を育てる。
消えた酒米を蘇らせる。
丹波杜氏の技を磨く。
文人の文化を残す。
歴史建築を活用する。
発酵食をつくる。
酒蔵へ泊まってもらう。
そして次の世代へ酒造りを体験として渡す。
丹波の自然と文化を、一杯の「小鼓」から一泊の体験までつなぐ――それが西山酒造場である。
西山酒造場のテロワールを味わう👇
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西山酒造場 |
丹波の超軟水と文化を「小鼓」へ醸す、1849年創業の酒蔵。 |

