兵庫県丹波市 × 山名酒造(地域ブランド分析)

目次(Table of Contents)

① 一行定義

神池寺山の伏流水・丹波の酒米・丹波杜氏の技を、生産者別醸造と自然酒へ深め、1716年創業の蔵が「奥丹波」として食卓へ届ける“丹波・農人一体型テロワール酒ブランド”。

山名酒造株式会社は、

兵庫県丹波市市島町上田211。

創業は、

享保元年・1716年。

設立は、

1954年12月8日。

代表取締役は、

山名 洋一朗

です。

資本金は、

1,000万円。

事業内容は、

酒類製造業。

酒類・食品小売業。

です。

山名酒造は、

丹波地域で最古の酒蔵とされ、

300年以上にわたり、

同じ丹波の風土の中で酒造りを続けています。

現在の代表銘柄は、

奥丹波

です。

その前には、

江戸期の、

千歳

明治以降の、

萬歳

があり、

平成に入って、

「奥丹波」が看板銘柄となりました。

山名酒造の地域ブランドの核は、

丹波 × 神池寺山伏流水 × 酒米 × 丹波杜氏 × 生産者

です。

つまり、

単なる、

「丹波の古い酒蔵」

ではありません。

「土地・米・農家・杜氏を分けず、一つの酒として見せる蔵」

です。


② 成立構造

丹波の山
↓
神池寺山
↓
伏流水
↓
霧深い盆地
+
昼夜寒暖差
↓
市島
↓
有機農業
+
酒米農家
↓
五百万石
+
山田錦
+
兵庫北錦
+
亀の尾
+
野条穂
+
雄町
↓
丹波杜氏
↓
1716年創業
↓
千歳
↓
萬歳
↓
奥丹波
↓
定番酒
+
自然酒
+
生産者別醸造
+
古式木桶仕込み
↓
食中酒
+
燗酒
+
熟成酒
↓
丹波の食卓
↓
「土地と人の違いを、そのまま酒質へ変える地域ブランド」

沢の鶴が、

山 → 水 → 米 → 技 → 純米 → 食卓

なら、

山名酒造は、

山 → 水 → 米 → 農人 → 杜氏 → 奥丹波

です。

そして、

自然酒まで含めると、

土 → 米 → 人 → 発酵 → 酒

という構造になります。


③ 自然

山名酒造を支える第一の自然資産は、

神池寺山の伏流水

です。

公式では、

山名酒造を、

「日本の原風景のような霧深き山間の地」

にある蔵と表現し、

地元の酒米と、

霊峰・神池山の伏流水

を使い、

丹波杜氏が「奥丹波」を醸すと説明しています。

また日本酒造組合中央会も、

蔵内から湧き出る、

神池寺山からの仕込み水を、

酒造りの重要な要素として紹介しています。

この水が、

奥丹波の、

穏やかさ。

やわらかさ。

飲み疲れしにくさ。

を支えています。


第二の自然資産は、

丹波盆地の寒暖差

です。

地元酒米農家の紹介では、

市島の環境について、

水がきれい

昼と夜の寒暖差が大きい

ことが、

酒米づくりに適した条件として挙げられています。

昼は稲を育て、

夜は呼吸を抑える。

その差が、

酒米の成熟を支えます。


第三の自然資産は、

霧

です。

丹波は、

内陸盆地特有の霧が出やすい地域。

山名酒造自身も、

「霧深き山間の地」

として紹介しています。

霧。

寒暖差。

伏流水。

田んぼ。

山。

これらが、

奥丹波の景観と、

酒米生産を同時に支えます。


第四の自然資産は、

土

です。

ひょうたん農場では、

稲わら。

牛糞。

籾殻。

米ぬか。

を農場内で循環させ、

堆肥を作ります。

飼料
↓
牛
↓
牛糞
↓
堆肥
↓
田んぼ
↓
稲
↓
再び飼料

という循環です。

つまり、

山名酒造の酒米は、

単なる、

「兵庫県産米」

ではありません。

土づくりまで遡って説明できる酒米

です。


地域ブランド上は、

「丹波の山・霧・水・寒暖差・土を、農家と杜氏が一本の酒へ変える里山テロワール」

と整理できます。


④ 歴史

山名酒造の創業は、

1716年

です。

享保元年、

丹波市市島の地で、

酒造りを始めました。

1716年
↓
丹波で創業
↓
江戸期
「千歳」
↓
明治以降
「萬歳」
↓
地域向け酒造
↓
第二次世界大戦後
交通網発達
↓
都市部へ販路拡大
↓
1954年
会社設立
↓
平成
「奥丹波」が看板銘柄へ
↓
地元五百万石・山田錦
↓
自然酒
↓
有機栽培米
↓
亀の尾・野条穂復活
↓
生産者別醸造
↓
創業銘柄「千歳」復刻
↓
現在

という流れです。


山名酒造の歴史で重要なのは、

全国ブランドになるために、丹波を薄めなかったこと

です。

戦後、

交通網の発達によって、

都市部へ販売を広げました。

しかし、

原料。

造り手。

水。

ブランド。

の中心は、

丹波に残しました。

つまり、

販路は外へ広げても、

ブランドの中心は内側へ深く掘る

という構造です。


もう一つ重要なのが、

古い酒米を復活させていること

です。

「自然酒」では、

山田錦だけでなく、

雄町。

野条穂。

などを扱います。

さらに、

自然栽培で復活させた、

亀の尾

を、

低精白・生酛造り・熟成によって酒へ戻しています。

歴史を、

展示するのではなく、

米と製法によって実際に飲める形へ復元する

酒蔵です。


⑤ 風土

山名酒造が位置するのは、

丹波市市島町

です。

市島は、

山。

田。

集落。

伏流水。

霧。

寒暖差。

有機農業。

が共存する、

典型的な丹波の里山地域です。


この地域で重要なのが、

丹波杜氏

です。

丹波杜氏は、

日本を代表する杜氏集団。

農閑期になると、

丹波の農家から、

灘をはじめ各地の酒蔵へ出向き、

酒を醸してきました。

山名酒造では、

その丹波杜氏が、

丹波の米と丹波の水を使って、丹波で酒を造る

構造になります。


つまり、

灘の場合、

丹波
↓
杜氏
↓
灘
↓
酒

ですが、

山名酒造では、

丹波
↓
米
+
水
+
杜氏
↓
丹波
↓
奥丹波

です。

土地・原料・造り手が同じ地域に重なること

が、

最大の地域性です。


さらに、

市島は、

「有機の里」

としても紹介されています。

自然農法。

有機農業。

循環型農業。

と、

山名酒造の自然酒は、

非常に強く接続します。


⑥ 産業

山名酒造の地域産業構造は、

「農業+酒造+流通+食+観光」

です。


第一|農業

酒造りの中心に、

農家があります。

ひょうたん農場。

古跡農園。

自然農法農家。

その他、

複数の生産者と連携しています。

山名酒造の特徴は、

「農家の名前を酒から消さないこと」

です。

自然酒では、

原料米を生産者別に混ぜずに醸し、

ラベルにも、

酒米生産者名

を記載しています。


第二|酒造

主軸は、

奥丹波

です。

兵庫県産酒造好適米100%。

穏やかな香り。

熟成によるふくよかな味わい。

四季の料理へ合わせやすい食中酒。

という方向です。


第三|自然酒

有機農法。

自然栽培。

希少酒米。

生産者別仕込み。

によって、

原料そのものの個性を酒へ残します。


第四|古式酒

創業銘柄、

千歳

を復刻。

米。

米麹。

水。

すべてを土地由来にこだわり、

古式製法。

木桶仕込み。

によって造ります。

つまり、

酒造史を実用品として復元する事業

です。


第五|直売

蔵には、

直売所があります。

全商品を見比べ、

蔵元から直接購入できます。


第六|食文化連携

山名酒造は、

丹波地域の料理店や飲食店との関係も紹介しています。

丹波には、

山菜。

黒豆。

栗。

猪。

鹿。

鴨。

松茸。

鮎。

アマゴ。

など、

季節ごとに豊富な食材があります。

そのため、

奥丹波は、

単独で評価する酒より、丹波料理と一緒に完成する酒

として位置付けやすいブランドです。


⑦ 酒文化

神池寺山伏流水
↓
地元酒米
↓
農家
↓
丹波杜氏
↓
手造り
↓
奥丹波
↓
熟成
+
燗
+
食中酒
↓
丹波の山菜
+
黒豆
+
栗
+
川魚
+
ジビエ
↓
「土地の料理とともに飲み続けられる丹波酒文化」


第一の特徴|「奥丹波」

現在の中心ブランドは、

奥丹波

です。

兵庫県産酒造好適米を100%使用。

穏やかな香り。

熟成による、

ふくよかな味わい。

四季を問わず、

料理へ合わせやすい酒を目指します。

つまり、

派手な香りや、

強い甘味で印象を作るのではなく、

料理を邪魔せず、飲み続けられる酒

です。


第二の特徴|奥丹波 純米酒

山名酒造が、

「当蔵の基本」

と位置付ける酒です。

丹波産五百万石100%。

タンクで熟成し、

深い香り。

ふくよかな旨味。

最後は鋭く切れる。

という酒質を持ちます。

冷酒から燗酒まで、

幅広い温度帯で楽しめます。

つまり、

「日々の食卓に戻る酒」

です。


第三の特徴|奥丹波 純米吟醸

地元五百万石を使用。

長期低温発酵。

明利小川酵母による吟醸香。

滑らかな口当たり。

爽やかなキレ。

を持ちます。

純米酒が、

日常の食中酒なら、

純米吟醸は、

丹波らしい端正さを少し華やかに見せる酒

です。


第四の特徴|自然酒

山名酒造を、

他の酒蔵から大きく分けるのが、

自然酒

です。

有機栽培された酒米を、

生産者ごとに個別醸造。

米を混ぜません。

ラベルには、

農家の名前を記します。

つまり、

「酒米の産地」ではなく、「酒米を作った人」まで酒の一部にする

ブランドです。


第五の特徴|〇陽酒

〇陽酒

は、

山田錦を、

加東市・社地区の古跡農園で有機栽培。

青い果実を思わせる香りと、

透明感ある甘さを持ちます。

山田錦という有名な米を、

単なる高級原料ではなく、

特定農家の田んぼから生まれる酒

として見せています。


第六の特徴|△雨酒

△雨酒

は、

雄町を有機栽培し、

低温発酵で醸す純米吟醸。

穏やかな酸。

豊かな旨味。

を持ちます。

古い酒米の力を、

現代的な精密醸造で引き出します。


第七の特徴|□土酒

□土酒

は、

戦後姿を消した酒米、

野条穂

を復刻。

多可町で有機栽培された米を使います。

つまり、

消えた品種を、酒によって残す

商品です。


第八の特徴|亀の尾

市島の自然農法農家によって復活した、

亀の尾

も重要です。

低精白。

生酛造り。

3年熟成。

によって、

酸。

旨味。

滋味。

を引き出します。

山名酒造は、

これを、

現代の洗練酒とは異なる、

「奥丹波のナチュール」

として位置付けています。


第九の特徴|「千歳」

創業銘柄、

千歳

を復刻しています。

1716年から幕末まで造られた酒銘で、

米。

米麹。

水。

すべてを、

土地に由来するものから選び、

古式製法。

木桶。

によって仕込みます。

これは、

単なる復刻ラベルではありません。

「300年前の地域酒とは何だったのか」を製法から再構成する酒

です。


第十の特徴|農家と蔵人の境界が薄い

山名酒造には、

象徴的な酒、

「卓」

があります。

地元の丹波杜氏・青木卓夫が、

春から秋は稲を育て、

冬は蔵で酒を造る。

つまり、

米を作る人と酒を造る人が同じ

です。

これこそ、

山名酒造の地域ブランドを、

最も短く表す構造です。

「田んぼから酒まで、同じ人が見る。」


したがって、

山名酒造の酒文化は、

「神池寺山伏流水と丹波の酒米を、気候風土を熟知する丹波杜氏が醸し、『奥丹波』では日々の食中酒、『自然酒』では有機農家と酒米の個性、『亀の尾・野条穂』では失われた品種、『千歳』では古式木桶仕込み、『卓』では米作りと酒造りを一人の造り手へ統合し、土地・米・農家・杜氏を分けずに一つの酒へ表現する“丹波・農人一体型酒文化”」

と定義できます。


⑧ 観光資源

山名酒造

奥丹波直売所

酒蔵

神池寺山伏流水

酒米田

市島の田園

有機農業

丹波杜氏文化

JR市島駅

丹波市内の農産物

丹波栗

丹波黒豆

ジビエ料理

川魚料理

柏原城下町

などがあります。


観光の中心は、

酒蔵そのもの

です。

山名酒造は、

巨大な資料館や、

複合観光施設型ではありません。

むしろ、

「実際に酒を造っている小規模蔵へ行く」

ことに価値があります。


直売所

2026年9月時点の公式案内では、

営業時間は、

10:00~16:00

です。

商品をフルラインナップで揃え、

試飲。

地方発送。

にも対応しています。

JR福知山線、

市島駅から徒歩約10分。

車の場合は、

舞鶴若狭自動車道、

春日ICから約10分。

駐車場があり、

大型バスにも対応しています。


酒蔵見学

日本酒造組合中央会の案内では、

見学は、

希望日の10日前までに予約

が必要。

12月の繁忙期は、

見学不可と案内されています。

一方、

試飲については同案内と現在の蔵元公式ページで記載に差があり、

2026年9月時点の蔵元公式アクセスページでは、

直売所で試飲可能

と案内されています。

訪問時は、

最新の営業・見学条件を、

公式情報で確認するのが適切です。


山名酒造の観光価値は、

施設規模ではありません。

霧。

山。

田んぼ。

農家。

水。

酒蔵。

これらが、

現実の距離感でつながることです。

👉 観光タイプは、

「里山+田んぼ+小規模酒蔵+直売・試飲型」

です。


⑨ ターゲット

◎ 最優先

奥丹波ファン
丹波地酒ファン
純米酒ファン
食中酒ファン
燗酒ファン
自然酒ファン
有機農業に関心がある層
酒米に関心がある層
丹波杜氏文化を知りたい層
小規模酒蔵を巡りたい層

○ 相性が良い

山田錦ファン
五百万石ファン
雄町ファン
亀の尾ファン
古代・希少酒米に関心がある層
生酛ファン
熟成酒ファン
ナチュラルワイン好き
農業ファン
里山観光層
丹波の食を楽しみたい層
日本酒上級者

△ 条件付き

華やかな吟醸香だけを求める層
甘口・フルーティー酒だけを好む層
大型観光施設を求める層
予約なしで工場内部を自由見学したい層
全国量販型ブランドを求める層

■ 想定ユーザー

田んぼから日本酒を考えたい人

農家の名前が分かる酒を飲みたい人

自然酒を比較したい人

昔の酒米を飲んでみたい人

丹波杜氏の故郷を訪ねたい人

燗酒と丹波料理を楽しみたい人

地域循環型農業に関心がある人

派手ではない食中酒を探している人


⑩ 導線

■ 王道モデル

兵庫県
↓
丹波市
↓
市島
↓
山名酒造
↓
奥丹波

👉 「丹波を飲むなら、まず奥丹波。」


■ 水モデル

神池寺山
↓
伏流水
↓
蔵
↓
仕込み
↓
奥丹波

👉 「山から湧いた水を、その土地で酒に。」


■ 米モデル

丹波の田んぼ
↓
五百万石
↓
農家
↓
丹波杜氏
↓
奥丹波

👉 「田んぼの隣で、酒になる。」


■ 自然酒モデル

土
↓
有機農業
↓
山田錦・雄町・野条穂
↓
生産者別醸造
↓
自然酒

👉 「農家が違えば、酒も違う。」


■ 復活米モデル

失われた酒米
↓
農家
↓
復活栽培
↓
山名酒造
↓
一升の酒
↓
次の世代

👉 「消えた米を、酒で残す。」


■ 卓モデル

春
↓
田植え
↓
夏
↓
稲作
↓
秋
↓
収穫
↓
冬
↓
酒造り
↓
卓

👉 「米を育てた手で、酒を醸す。」


■ 千歳モデル

1716年
↓
千歳
↓
古式製法
↓
木桶
↓
復刻

👉 「三百年前の丹波酒を、今飲む。」


■ 観光モデル

JR市島駅
↓
田園
↓
山名酒造
↓
試飲・直売
↓
丹波料理
↓
柏原・丹波地域回遊

👉 「酒蔵から、丹波の田んぼへ。」


⑪ 強み

① 1716年創業

300年以上の歴史があります。

② 丹波地域最古の酒蔵

地域酒造史そのものと結び付きます。

③ 市島町

自然・農業との距離が非常に近い立地です。

④ 神池寺山伏流水

水源を明確に説明できます。

⑤ 丹波杜氏

地域の酒造技術文化と直接つながります。

⑥ 地元酒米

丹波産五百万石などを積極的に使います。

⑦ 奥丹波

地域名そのものを冠した強い母艦ブランドです。

⑧ 食中酒

料理との相性が明確です。

⑨ 熟成

搾りたてだけでなく、時間による味の形成を重視します。

⑩ 自然酒

有機農業と日本酒を直接つなぎます。

⑪ 生産者別醸造

農家ごとの米を混ぜずに造ります。

⑫ 生産者名表示

「誰が作った米か」まで商品情報になります。

⑬ 希少酒米

亀の尾・野条穂などを扱います。

⑭ 酒米復活

農業遺伝資源を酒によって残します。

⑮ 古式製法

「千歳」で歴史的酒造を再構成しています。

⑯ 木桶

酒造史を製法として継承します。

⑰ 農醸一体

「卓」のように、米作りと酒造りを同じ造り手が担います。

⑱ 公共交通

JR市島駅から徒歩約10分です。


⑫ 弱点

第一の弱点は、

全国的な一般認知では、大手兵庫蔵に及ばないこと。

白鶴。

大関。

日本盛。

などと比較すると、

「奥丹波」を知る層は、

日本酒愛好家に偏りやすくなります。


第二に、

「山名酒造」と「奥丹波」の関係が初心者には分かりにくいこと。

企業名は、

山名酒造。

銘柄は、

奥丹波。

自然酒。

千歳。

と分かれています。

初めて見る消費者には、

ブランド構造を整理する必要があります。


第三に、

自然酒の説明が専門的になりやすいこと。

有機栽培。

自然栽培。

生産者別醸造。

野条穂。

亀の尾。

生酛。

低精白。

熟成。

まで説明すると、

初心者には情報量が多くなります。


第四に、

観光施設の規模が小さいこと。

大型資料館。

飲食施設。

宿泊施設。

などを持つ蔵ではありません。

そのため、

施設単体よりも、

丹波地域全体との回遊

によって価値を高める必要があります。


第五に、

商品によって入手性が異なること。

希少米。

自然酒。

季節酒。

生産者別商品。

は、

大量流通には向きません。

ただし、

これは、

地域酒としての希少性にもつながります。


第六に、

「自然」という言葉だけでは、価値が曖昧になりやすいこと。

山名酒造の強みは、

単純な、

「自然派」

ではありません。

農家名。

品種。

栽培法。

仕込み。

熟成。

まで追跡できることです。

つまり、

抽象的な自然ではなく、具体的な生産者と土地

を見せることが重要です。


⑬ 本質

👉 「丹波の土地を“産地名”として使うのではなく、水・米・農家・杜氏・微生物まで分解し、それぞれの違いを酒の味として残すこと。」

山名酒造を、

単なる、

「奥丹波を造る老舗酒蔵」

として捉えるだけでは、

本質は見えません。


第一の核は、

丹波

です。

1716年から、

丹波で酒を造り続けています。

全国へ販売しても、

土地を変えません。

ブランド名も、

奥丹波

です。

土地そのものがブランド名になっています。


第二の核は、

水

です。

神池寺山からの伏流水。

蔵内から湧く仕込み水。

霧深い山間。

田んぼ。

酒蔵。

これらの距離が近い。

水源から酒までの地域関係が見える蔵

です。


第三の核は、

農家

です。

自然酒では、

生産者ごとの米を混ぜません。

ラベルにも、

名前を残します。

これは、

単なる、

「契約栽培」

より一段深い関係です。

農家を、酒の共同制作者として扱う。

ここが、

山名酒造の最大級の独自性です。


第四の核は、

酒米

です。

五百万石。

山田錦。

雄町。

野条穂。

亀の尾。

酒米ごとの個性を、

酒質へ残します。

さらに、

失われた酒米を、

農家と一緒に復活させます。

酒を造ることで、農業品種そのものを残す

酒蔵です。


第五の核は、

丹波杜氏

です。

地域の気候。

水。

米。

冬の温度。

これらを知る、

丹波出身の造り手が醸します。

しかも、

「卓」のように、

田植えから酒造りまで同じ人物が担う

ケースがあります。

米作りと酒造りの境界が、

ほとんどありません。


第六の核は、

微生物

です。

日本酒造組合中央会は、

300余年の歴史の中で、

蔵内に住み着いた、

多様な微生物

も、

山名酒造の酒造りを形成する要素として紹介しています。

つまり、

土地だけでも、

人だけでもありません。

蔵そのものが、生態系になっている。

ということです。


第七の核は、

食中酒

です。

奥丹波は、

派手に主張する酒ではありません。

穏やかな香り。

ふくよかな旨味。

キレ。

冷酒。

燗。

季節料理。

日々の食卓。

ここへ戻ります。

土地を語る酒でありながら、最後は食卓で完成する。

ことが重要です。


第八の核は、

復元

です。

千歳。

木桶。

古式製法。

亀の尾。

野条穂。

山名酒造は、

昔を保存するのではありません。

もう一度造り、もう一度飲めるようにする

ことで、

歴史を現在へ戻します。


したがって、

山名酒造の地域ブランド上の本質は、

「1716年創業以来、丹波市市島町で神池寺山の伏流水、霧と寒暖差に育まれた酒米、生粋の丹波杜氏、蔵付き微生物を活かして『奥丹波』を醸し、自然酒では有機農家ごとの米を混ぜずに酒へ変え、亀の尾・野条穂では失われた酒米を復活させ、『千歳』では古式木桶仕込み、『卓』では米作りと酒造りを一人の造り手へ統合し、土地・農家・品種・技術の違いを消さずに一杯の酒へ残すこと」

にあります。

山名酒造は、

「300年以上続く丹波最古の酒蔵」

にとどまりません。

「丹波の土地と農人を、最も細かく酒へ翻訳する“丹波・農人一体型テロワール酒蔵”」

です。


⑭ コピー

「田んぼの違いまで、酒にする。」

「丹波を、奥丹波へ。」

「山の水を、田んぼの米へ。田んぼの米を、一献へ。」

「農家が違えば、酒も違う。」

「誰が育てた米かまで、酒に残す。」

「丹波の水・米・人を、一つの瓶へ。」

「米を混ぜない。個性も混ぜない。」

「丹波杜氏が、丹波で醸す。」

「田んぼから食卓まで、奥丹波。」

「米を育てた手で、酒を醸す。」

「五百万石を、毎日の食卓へ。」

「山田錦を、土地の酒へ。」

「消えた米を、酒で残す。」

「亀の尾を、もう一度。」

「野条穂を、次の世代へ。」

「三百年前の酒を、今飲む。」

「木桶から、丹波の時間が生まれる。」

「派手ではない。だから料理が生きる。」

「自然ではなく、生産者が見える酒。」

「丹波の土地を、混ぜずに醸す。」

「丹波の水・米・農人を、そのまま一献へ。」


■ 結論

兵庫県丹波市・山名酒造を取り巻く地域は、**神池寺山、伏流水、霧、昼夜の寒暖差、酒米田、有機農業、丹波杜氏、丹波の食文化が重なる“水・米・農人一体型酒造文化圏”**です。

山名酒造は1716年創業。丹波地域最古の酒蔵とされ、江戸期の「千歳」、明治以降の「萬歳」を経て、現在は「奥丹波」を中心ブランドとして酒造りを続けています。

その地域性は、

単に、

「丹波産の米を使う」

という水準ではありません。

神池寺山の伏流水を使う。

市島の農家が五百万石を育てる。

有機農家が山田錦を育てる。

別の生産者が雄町を育てる。

失われた野条穂を復活させる。

自然農法で亀の尾を復活させる。

それぞれの米を、

生産者ごとに混ぜず、

丹波杜氏が別々の酒へ変える。

さらに、

「卓」では、

春から秋まで酒米を育てた丹波杜氏が、

冬にはその米で自ら酒を醸します。

つまり、

農業
↓
原料
↓
酒造

が、

別々の産業ではありません。

一つの地域仕事として連続しています。

その成果を、

「奥丹波」では、

毎日の食中酒へ。

「自然酒」では、

農家と酒米の個性へ。

「〇陽酒」では、

有機山田錦へ。

「△雨酒」では、

雄町へ。

「□土酒」では、

復活酒米・野条穂へ。

「亀の尾」では、

自然栽培・生酛・熟成へ。

「千歳」では、

1716年の創業銘柄と古式木桶仕込みへ。

「卓」では、

稲作と酒造を一人の造り手へ統合しています。

山名酒造最大の特徴は、

「地域」を抽象語で終わらせないこと

です。

どこの水か。

どこの田んぼか。

何という米か。

誰が育てたか。

誰が醸したか。

どう仕込んだか。

そこまで追跡できます。

だから山名酒造は、**「1716年創業の丹波最古の蔵を基盤に、神池寺山伏流水、丹波の寒暖差と有機農業、五百万石・山田錦・雄町・亀の尾・野条穂、生粋の丹波杜氏、蔵付き微生物を一体化し、生産者別醸造・自然酒・古式木桶仕込みを通して土地と農人の違いを消さずに酒へ残し、最後は丹波の料理と日々の食卓へ戻す“丹波・農人一体型テロワール酒蔵”」**です。

「丹波の水・米・農人を、そのまま一献へ。」

山名酒造のテロワールを味わう👇

イメージ 酒蔵 説明 リンク
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山名酒造

丹波の水・米・杜氏を「奥丹波」へ醸す、1716年創業の土地型酒蔵。

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