志太泉酒造(酒蔵観光ガイド)
― 瀬戸川伏流水、藤枝の酒米、静岡酵母、寒造り。「食事の邪魔をしない」を磨き続ける、志太の山里の地酒旅 ―
① 観光結論+ターゲット
■ 観光結論
👉 志太泉酒造は、1882年創業、藤枝市宮原の山間集落、瀬戸川水系の伏流水、藤枝・焼津で育てる酒米、静岡県酵母、総米1トン以下を中心とする小仕込みと低温醪管理によって、「爽やかな吟醸香・深い旨味・わずかな苦渋味・余韻よりキレ」を追求する、“藤枝・瀬戸川地産地消食中酒型”の酒蔵です。
志太泉酒造を理解する最大のキーワードは、
「食事の邪魔をしない。」
です。
現在の蔵も、酒質を静岡の風土と食へ合わせることを明確に掲げています。
香りを華美にしすぎない。
米の味は残す。
酸も残す。
苦味・渋味まで完全に消さない。
しかし、
後口は切る。
そのため、
刺身。
しらす。
桜えび。
まぐろ。
かつお。
静岡おでん。
鶏料理。
まで、
幅広い料理へ合わせることができます。特に2025年の「純米吟醸 藤枝誉富士」は、静岡の食材へ寄り添う酒として、しらす、生桜えび、まぐろ、かつお、黒はんぺん、鰻などとの相性を蔵自身が提示しています。
さらに志太泉は、
「地元の米を使うこと」を単なる地域PRにしていません。
藤枝産令和誉富士。
焼津酒米研究会の山田錦。
瀬戸川伏流水。
静岡県酵母。
を組み合わせ、
「米・水・酵母まで静岡」
という酒を現実に造っています。
一方、現在は、
一般の蔵見学を原則として行わない方針
へ転換しています。通常観光では、蔵内設備そのものより、直売・商品選びと藤枝・焼津の地域文化を組み合わせる方が適しています。
👉 志太泉酒造は、“酒蔵を見る旅”より、“水・米・食を地域の中でつなぎ、志太泉を飲んで完成させる旅”に向いた酒蔵です。
■ 向いている人
志太泉が好きな人
静岡型の食中酒が好きな人
華やかすぎない吟醸酒を好む人
瀬戸川伏流水に興味がある人
藤枝産酒米を飲みたい人
焼津産山田錦に興味がある人
令和誉富士を飲みたい人
静岡県酵母を知りたい人
五百万石・山田錦・八反錦を比較したい人
低温長期発酵に興味がある人
生酛も含めて酒造りの幅を見たい人
冷酒だけでなく燗酒も楽しみたい人
刺身・しらす・桜えび・鰹と日本酒を合わせたい人
日本酒初心者
日本酒上級者
「にゃんかっぷ」が好きな人
酒の味だけでなくパッケージ文化も楽しみたい人
藤枝と焼津を一緒に巡りたい人
■ 向かない人
通常日に必ず蔵内見学したい人
大型観光酒蔵を期待する人
専属ガイド付きツアーを求める人
試飲飲み放題を目的にする人
酒蔵レストランを目的にする人
強い甘味・強烈な吟醸香だけを好む人
酒蔵だけで半日以上滞在したい人
👉 志太泉酒造は、“観光施設型”より“地域食文化型”の楽しみ方が向いています。
② 基本情報+アクセス
■ 基本情報
酒蔵名: 株式会社 志太泉酒造
所在地: 静岡県藤枝市宮原423番地22の1
創業: 1882年・明治15年
創業者: 望月久作
代表銘柄: 志太泉
関連銘柄・商品: ラヂオ正宗、にゃんかっぷ、シダ・シードル など
仕込み水: 瀬戸川水系伏流水
主な酵母: 静岡県酵母 NO-2、NEW-5、HD-1など
醸造: 寒造り
一般蔵見学: 原則中止
蔵元売店: あり
です。
■ 1882年創業
志太泉酒造は、
1882年・明治15年創業。
初代、
望月久作
が酒造りを始めました。
望月家は、藤枝の地主であった杉村家の分家で、余剰米を有効活用する役割を担っていたと蔵は説明しています。
つまり、
酒造りの出発点から、
地域の米を酒へ変える
という役割がありました。
👉 現在の「地元米+地元水」という考え方は、後付けの地域ブランド戦略ではなく、創業構造へ戻る動きとも言えます。
■ 宮原という山間集落
酒蔵があるのは、
藤枝市街中心部ではなく、
瀬戸川上流の山間集落・宮原。
です。
蔵自身も、
自然環境そのものが現在の重要な財産
と位置づけています。
山。
川。
田んぼ。
茶。
酒蔵。
という風景の中にあります。
👉 志太泉は“都市型静岡酒”ではなく、“藤枝の山側で醸す静岡酒”です。
■ 瀬戸川伏流水
志太泉最大の自然資源です。
蔵は、
「最大の財産は仕込み水」
と明言しています。
初代・望月久作が現在地を選んだ理由も、
良質な水が湧く土地だったから。
です。
この水は、
酒だけでなく、
藤枝の手揉み茶保存会のお茶会でも使用されるほど、
茶を引き立てる水として評価されています。
👉 “酒をおいしくする水”だけでなく、“茶もおいしくする藤枝の水”という点が非常に面白い地域資源です。
■ 藤枝産令和誉富士
地域酒として最も重要な原料の一つです。
2025年の純米吟醸では、
藤枝産令和誉富士
精米歩合55%
静岡酵母NEW-5
を使用。
メロン・林檎を思わせる上品な吟醸香と、
きれいな旨味、
食中性を特徴としています。
さらに蔵は、
藤枝市内の酒米農家へ継続的に令和誉富士栽培を依頼し、
地域酒米を守ろうとしています。
👉 単に「地元米を買う」のではなく、“藤枝で酒米を作り続けてもらう仕組み”まで酒造りに含まれています。
■ 焼津酒米研究会 山田錦
もう一つの重要商品が、
焼津産山田錦
です。
2026年の純米吟醸では、
焼津酒米研究会山田錦
瀬戸川伏流水
静岡県酵母NEW-5
を使用。
精米後の徹底洗米、
低温長期醪、
一回火入れ急冷
によって、
爽やかな柑橘系の香り、
透明感、
爽やかな酸を表現しています。
焼津酒米研究会は、
減農薬・有機質肥料など環境負荷を意識した米作りを継続しています。
👉 焼津は“魚の町”だけではなく、“志太泉の酒米を作る町”でもあります。
■ 静岡県酵母
志太泉の酒造りでは、
静岡県酵母が中心です。
公式では、
一部を除き、
NO-2、NEW-5、HD-1
など静岡県酵母を使用しています。
これが、
爽やかな吟醸香。
透明感。
穏やかな果実香。
食中性。
という、
静岡酒らしい方向
につながっています。
■ 小仕込み
志太泉の醪は、
総米1トン以下の小仕込みが中心。
です。
米を過度に溶かさず、
糖化と発酵のバランスを取りながら、
低温でゆっくり管理。
目指すのは、
「ソリッドなバランスの中に、米の味を残す」
酒です。
👉 軽いだけではない。旨味はある。しかし重たくしない。このバランスが志太泉です。
■ 二昼夜半の製麹
製麹時間は、
二昼夜半。
水分と温度を細かく管理し、
突破精型で、
香りがあり、
雑味の少ない上質な甘味を持つ麹を目指します。
■ 生酛も造る
酒母は、
基本的には速醸。
しかし、
一部で生酛
も採用しています。
つまり志太泉は、
「すべて伝統製法」
でも、
「すべて現代速醸」
でもありません。
👉 酒質に応じて製法を使い分ける蔵です。
■ 志太泉酒造の成立構造
藤枝・宮原
×
瀬戸川伏流水
×
藤枝令和誉富士
×
焼津山田錦
×
静岡県酵母
×
小仕込み
×
低温醪管理
×
静岡の食
×
志太泉
によって成立しています。
■ アクセス
所在地:
静岡県藤枝市宮原423番地22の1
公式案内では、
JR藤枝駅からタクシー約15分。
また、
藤枝駅から瀬戸谷方面のバスを利用し、
宮原バス停から徒歩でアクセスする方法も案内されています。なお公式掲載の詳細なバス時刻・運賃は古い情報を含むため、現在のダイヤは訪問時に確認する必要があります。
👉 試飲を考える場合は、藤枝駅+タクシーまたは公共交通を使う方が適しています。
③ 見学条件
■ 現在の酒蔵見学
ここは重要です。
2026年9月現在、公式トップページでは、
「蔵見学は原則的に行わない方針に転換」
と明記されています。
したがって、
通常観光として、
「予約すれば見学可能」
とは案内しない方が適切です。
■ 過去の見学制度との違い
公式サイトには以前の蔵見学条件ページが残っています。
そこでは、
旅行会社の観光コースは受けない。
専門スタッフはいない。
衛生・安全上の制限がある。
公認酒販店・飲食店主催の見学会やイベントを推奨。
試飲はできる場合とできない場合がある。
という運営でした。
しかし、
現在のトップページでは「原則行わない方針」と更新されています。
👉 最新情報を優先し、「通常蔵見学なし」と考えるのが適切です。
■ 蔵元売店
酒造場には、
蔵の酒売場
があります。
平日は、
8:00~17:00
を基本に営業。
土日祝は、
営業日・営業時間が変動するため、
公式トップページで個別に案内しています。
キャッシュレス決済にも対応しています。
👉 訪問前に、その日の営業予定を公式サイトで確認するのが確実です。
■ 試飲
常設試飲については、
必ず実施されるとは確認できません。
以前の見学案内でも、
「その時々に応じて出来ることも出来ないこともある」
とされています。
したがって、
試飲:要事前確認
とするのが安全です。
■ 観光で理解したいポイント
- 1882年創業
- 宮原という山間集落
- 瀬戸川伏流水
- 静岡県酵母
- 藤枝産令和誉富士
- 焼津産山田錦
- 小仕込み
- 低温醪管理
- 食中酒思想
- 地元流通・地産地消
👉 志太泉では、“製造設備を何分見られるか”より、“水・米・酒・食が藤枝と焼津でどうつながっているか”を見る方が本質に近づきます。
④ 体験構造
■ 基本体験
藤枝駅
↓
宮原
↓
志太泉酒造
↓
瀬戸川伏流水
↓
藤枝産酒米
↓
静岡県酵母
↓
志太泉
↓
藤枝市街
↓
焼津
↓
魚料理
↓
もう一度志太泉
という流れです。
■ 体験の八層構造
第1層:山
藤枝山間部
宮原
瀬戸谷
第2層:水
瀬戸川
地下浸透
伏流水
第3層:米
藤枝令和誉富士
焼津山田錦
五百万石
八反錦
第4層:微生物
静岡県酵母
NO-2
NEW-5
HD-1
第5層:技
二昼夜半製麹
小仕込み
低温管理
生酛
佐瀬式上槽
第6層:酒
純米吟醸
純米大吟醸
焼津山田錦
藤枝誉富士
Brand New Wave
第7層:商品文化
にゃんかっぷ
シダ・シードル
ラヂオ正宗
第8層:地域食
しらす
桜えび
まぐろ
かつお
静岡おでん
鶏料理
■ 本質
👉 「瀬戸川の水と静岡の米・酵母を、小さな仕込みで丁寧に醸し、旨味を残しながら最後は切る。料理を食べるための一杯へ仕上げる。」
これが志太泉酒造の体験構造です。
⑤ 滞在時間+雰囲気
■ 滞在時間
蔵元売店・購入:
15~30分
商品相談+購入:
30~45分
志太泉酒造+藤枝市内:
半日
藤枝+岡部宿:
半日~1日
藤枝+焼津食文化:
1日
👉 酒蔵単体で長時間滞在するより、藤枝・焼津の地域回遊を組み合わせる方が適しています。
■ 雰囲気
山間集落
瀬戸川
田んぼ
茶畑
伏流水
小さな蔵
寒造り
能登杜氏
静岡酵母
食中酒
猫のカップ酒
👉 “真面目な静岡吟醸を造る山里の蔵なのに、商品には『にゃんかっぷ』という遊び心がある。”
この二面性も志太泉の魅力です。
■ 季節別の魅力
冬
寒造りの本番。
志太泉は通年醸造ではなく、
冬季中心の寒造りです。
新酒。
おりがらみ。
しぼりたて。
など、
最も酒造りらしい季節です。
春
令和誉富士の純米吟醸。
しらす。
桜えび。
山菜。
など、
静岡の春食材と食中酒を合わせやすい季節です。
夏
純米吟醸夏酒。
シダ・シードル。
冷酒。
軽快な食事。
が中心になります。
👉 「静岡吟醸=冬の酒」ではなく、夏にも食卓へ入りやすい酒質です。
秋
令和誉富士。
焼津山田錦。
ひやおろし。
熟成。
と、
米の旨味が前へ出てくる季節です。
👉 新米から酒造りへ向かう農業の季節まで意識すると、地域酒としての意味が深まります。
⑥ 試飲・商品特性
■ 「志太泉」の基本方向
志太泉を一言でまとめるなら、
「爽やかな香り+きれいな旨味+わずかな苦渋味+キレ。」
です。
蔵は、
余韻よりキレを重視
すると明確にしています。
つまり、
香りを長く残す。
甘味を長く残す。
より、
料理の次の一口へ戻れる酒
を目指しています。
■ 純米吟醸 藤枝 令和誉富士
地域性では、
最重要商品。
です。
原料米:
藤枝産令和誉富士
精米歩合:
55%
酵母:
静岡県酵母NEW-5
日本酒度:
+3.0
酸度:
1.3
メロン・林檎を思わせる吟醸香。
きれいな旨味。
食に寄り添う酒質です。
味ポジション
香り :中~高
旨味 :高
透明感 :高
酸 :中
キレ :高
地域性 :最大級
食中性 :最大級
👉 藤枝の米・水と静岡酵母を一杯へまとめた、最もテロワールが分かりやすい志太泉です。
■ 純米吟醸 焼津酒米研究会 山田錦
2026年の現行商品。
原料米:
焼津酒米研究会 山田錦
仕込み水:
瀬戸川伏流水
酵母:
静岡県酵母NEW-5
酒質は、
爽やかな柑橘系吟醸香
透明感
爽やかな酸
が特徴です。
味ポジション
香り :中~高
透明感 :最大級
酸 :高
旨味 :中~高
キレ :高
焼津性 :最大級
魚介適性 :最大級
👉 焼津で米を育て、藤枝で醸し、焼津の魚と飲むという循環が成立します。
■ Brand New Wave Shidaizumi
2025~26期の新しい方向を示す商品です。
原料米:
五百万石100%
精米:
55%
酵母:
静岡県酵母NEW-5
火入れ・濾過をせず、
搾りたてを瓶詰め。
天然のガス感を残します。
特徴は、
メロン系吟醸香
微発泡
爽快感
純米吟醸らしい旨味
キレ
です。
👉 「志太泉=昔ながらの静岡酒」だけではなく、フレッシュでモダンな酒質にも踏み込んでいます。
■ にゃんかっぷ
志太泉を全国的に印象づけた、
代表的デザイン商品。
です。
かわいい猫のカップへ、
本格的な純米吟醸クラスの酒を入れる。
という発想が特徴です。
現在は、
藤枝らしい、
サッカー+藤の花
をモチーフにした「にゃんかっぷ藤枝」も展開しています。
👉 “高品質酒は難しい顔をして売る必要はない”という、志太泉の親しみやすさを象徴します。
■ シダ・シードル
発泡性純米酒。
日本酒を、
より軽快に、
ワイン・シードル感覚で飲む方向の商品です。
2026年の公式トップでも現行商品として案内されています。
👉 初心者や洋食ユーザーへ志太泉を広げる入口です。
■ 純米原酒 開龍
志太泉の地域性を理解するうえで重要な歴史的商品。
藤枝・朝比奈地区産山田錦。
瀬戸川伏流水。
静岡県酵母NO-2。
低温長期醪。
を組み合わせています。
名称は、
朝比奈大龍勢
に由来します。
👉 米・水・酵母だけでなく、地域行事まで酒銘へ取り込んだ藤枝型地酒です。
■ 受賞実績
2025年には、
全国新酒鑑評会 金賞。
通算、
23回目。
です。
2024年には、
インターナショナル・サケ・チャレンジで、
純米吟醸部門トロフィー1位
純米部門GOLD
を獲得しています。
👉 地産地消の酒でありながら、鑑評会技術も非常に高い蔵です。
■ 商品構造
藤枝令和誉富士
=藤枝テロワール・食中酒
焼津山田錦
=焼津農業+魚食文化
Brand New Wave
=フレッシュ・ガス感・現代性
にゃんかっぷ
=親しみ・デザイン・入口商品
シダ・シードル
=発泡・初心者・洋食
開龍
=朝比奈・地域文化
大吟醸・鑑評会酒
=技術・高品質
👉 「堅実な食中酒」を核に、地域酒・モダン酒・デザイン商品へ横展開する構造です。
■ おすすめ飲み比べ
藤枝テロワール重視
藤枝令和誉富士
↓
開龍
↓
にゃんかっぷ藤枝
👉 藤枝の米・文化・デザインまで一体で理解できます。
酒米比較
五百万石
↓
令和誉富士
↓
山田錦
↓
八反錦
👉 軽快・地域性・旨味・独特の締まりという米差を楽しめます。
初心者向け
シダ・シードル
↓
Brand New Wave
↓
純米吟醸
👉 泡→微発泡→静岡型純米吟醸と自然に進めます。
■ 食との相性
志太泉最大の強みです。
合わせたい方向性は、
しらす
生桜えび
まぐろ
かつお
鰻
黒はんぺん
静岡おでん
鶏料理
山菜
地元野菜
刺身
天ぷら
など。
特に、
藤枝令和誉富士+静岡食材
焼津山田錦+焼津の魚
という組み合わせは、蔵自身の思想そのものです。
👉 志太泉は、“酒だけで評価する”より“食べながら二杯目を飲めるか”で評価する方が本質に近い酒です。
⑦ 観光導線+モデルコース
■ 推奨基本導線
JR藤枝駅
↓
宮原
↓
志太泉酒造
↓
瀬戸川伏流水を知る
↓
藤枝産酒米を知る
↓
蔵元売店
↓
藤枝市街
↓
焼津
↓
魚料理
↓
志太泉
👉 「山の水→田んぼ→酒→海の魚」という志太地域の基本導線です。
■ 半日・藤枝基本ルート
藤枝駅
↓
志太泉酒造
↓
蓮華寺池公園
↓
藤枝市街
↓
地域飲食店
蓮華寺池公園
は藤枝市を代表する市街地観光資源で、酒蔵の山間環境とは違う藤枝の都市側の表情を楽しめます。
👉 短時間なら「酒蔵+藤枝」を理解する基本コースです。
■ 水と茶ルート
志太泉酒造
↓
瀬戸川
↓
仕込み水の意味を知る
↓
藤枝茶
↓
同じ水文化を比較
蔵の仕込み水は、藤枝の手揉み茶保存会のお茶会にも使われています。
👉 「酒の水」と「茶の水」が同じ地域文化の中でつながる、藤枝らしいルートです。
■ 藤枝酒米ルート
宮原
↓
瀬戸川流域
↓
酒米農家
↓
令和誉富士
↓
志太泉酒造
↓
純米吟醸 藤枝令和誉富士
👉 “地酒”という言葉を、田んぼから実感するルートです。
■ 焼津酒米・魚ルート
志太泉酒造
↓
焼津酒米研究会
↓
山田錦
↓
焼津
↓
焼津さかなセンター
↓
魚料理
↓
志太泉 焼津山田錦
焼津さかなセンター
👉 “焼津で米を作り、藤枝で醸し、焼津の魚と飲む”という非常に完成度の高い地域循環ルートです。
■ 岡部宿・酒文化ルート
志太泉酒造
↓
藤枝市街
↓
岡部宿
↓
岡部宿大旅籠柏屋
↓
初亀醸造周辺
↓
藤枝・岡部の酒文化比較
岡部宿大旅籠柏屋
👉 同じ藤枝市でも、“宮原山間型の志太泉”と“東海道宿場型の初亀”を比較できます。
■ 酒米比較ルート
藤枝令和誉富士
↓
焼津山田錦
↓
五百万石
↓
八反錦
↓
志太泉
👉 志太泉観光で最も日本酒上級者向けのテーマです。
同じ瀬戸川の水と静岡酵母を軸に、米を変えるとどう酒が変わるか。
を理解できます。
■ 1日・志太食文化ルート
午前
藤枝駅
↓
志太泉酒造
↓
宮原・瀬戸川周辺
昼
藤枝市内で食事
午後
焼津
↓
魚市場・港町文化
↓
鮪・鰹・しらす・桜えび
夜
焼津・藤枝
↓
地魚
↓
志太泉
👉 「山・米・酒・海・魚」を一日でつなぐ、志太泉観光として最も完成度の高いコースです。
■ 1泊2日・志太酒文化ルート
1日目
藤枝
↓
志太泉酒造
↓
蓮華寺池
↓
藤枝市内
↓
宿泊
2日目
岡部宿
↓
初亀醸造周辺
↓
焼津
↓
魚食文化
👉 志太泉・初亀という異なるタイプの酒蔵を、藤枝と焼津の地域文化で比較できます。
■ 観光導線の特徴
志太泉酒造の観光上の弱点は、
通常の蔵見学を原則取りやめていること。
です。
しかし、
志太泉では、
蔵内を見なくても、
瀬戸川。
酒米。
茶。
藤枝。
焼津。
魚。
という、
明確な地域導線があります。
つまり、
「酒を造る工程を見る観光」ではなく、「酒を造る土地と、酒を飲む食文化を見る観光」
へ置き換えることができます。
👉 志太泉の場合、蔵の外側に広がる“志太地域そのもの”が観光資源です。
⑧ 本質+評価+コピー
■ 観光価値の本質
👉 「1882年から瀬戸川上流の宮原で酒を醸し、蔵最大の財産と位置づける瀬戸川伏流水、藤枝産令和誉富士・焼津産山田錦、静岡県酵母、小仕込みと低温醪管理によって、旨味を残しながら余韻よりキレを重視する『志太泉』を造り、その酒を藤枝・焼津の食卓へ戻す、“藤枝・瀬戸川地産地消食中酒型”の酒蔵。」
志太泉酒造を、
「静岡の吟醸酒蔵」
だけで説明すると足りません。
また、
「地元米を使う蔵」
だけでも足りません。
重要なのは、
地元へ戻すところまで酒造りだと考えていること。
です。
藤枝の水。
↓
藤枝の米。
↓
静岡の酵母。
↓
藤枝で酒にする。
↓
藤枝・焼津の人が飲む。
この循環があります。
蔵は現在も地元志太地区・静岡県の酒蔵であることへの強いこだわりを明示しており、酒質そのものも静岡の風土と食へ合わせて設計しています。
■ 「余韻よりキレ」
この言葉が、
志太泉を非常によく表します。
現代の高級日本酒では、
華やかな香り。
強い甘味。
長い余韻。
が評価されることも多い。
志太泉は、
そこへ完全には寄りません。
爽やかな香り。
↓
深い旨味。
↓
わずかな苦味・渋味。
↓
最後は切る。
なぜか。
次の料理を食べるため。
です。
👉 酒だけを主役にしないことが、志太泉の個性です。
■ 地産地消と技術力は両立する
地域性が強い一方、
品質競争でも実績があります。
2025年、
全国新酒鑑評会金賞・通算23回目。
2024年には、
国際酒類競技会で、
純米吟醸部門トロフィー1位、
純米部門GOLD。
です。
つまり、
「地元向けだから素朴な酒」ではありません。
地元食に合う酒を、
高い醸造技術で造っている。
ここが重要です。
■ コピー
「余韻より、次の一口。」
「瀬戸川の水を、静岡の食卓へ。」
「酒だけを旨くしない。料理まで旨くする。」
「藤枝の米を、藤枝の水で。」
「山で醸し、焼津の魚へ。」
「派手ではない。だから、二杯目が旨い。」
「爽やかに香り、旨味を残し、最後は切る。」
「食事の邪魔をしない。それが志太泉。」
「米も、水も、酵母も。静岡を一杯に。」
「藤枝の田んぼから、焼津の食卓まで。」
「真面目な酒に、猫のカップ。」
「地酒とは、地元へ戻る酒。」
「瀬戸川から、志太泉へ。」
■ 最終結論
👉 “一般観光客向けの蔵内見学を中心に楽しむ酒蔵”ではなく、“1882年から藤枝市宮原で、蔵最大の財産と位置づける瀬戸川伏流水、藤枝産令和誉富士・焼津産山田錦、静岡県酵母、小仕込み・低温醪管理によって『爽やかな香り、深い旨味、そして余韻よりキレ』を追求し、その酒を藤枝・焼津の料理へ戻して完成させる、藤枝・瀬戸川地産地消食中酒型酒蔵”。
志太泉酒造は、
1882年創業。
初代・望月久作が酒造りを始めました。
しかし、
志太泉を理解するなら、
創業年だけでは足りません。
見るべきなのは、
なぜこの宮原という場所なのか。
です。
答えは、
水。
蔵自身が、
「最大の財産は仕込み水」
と書いています。
瀬戸川の上流。
山間集落。
そこに湧く水。
その水を使って、
酒を醸す。
そして、
その周囲で、
酒米を育てる。
藤枝では、
令和誉富士。
焼津では、
山田錦。
さらに、
静岡県酵母を使う。
すると、
米・水・酵母が地域でつながる。
という構造が生まれます。
しかし、
志太泉が本当に面白いのは、
そこからです。
地元の原料を使えば、
それだけで良い地酒になるわけではありません。
志太泉は、
小さく仕込む。
低温で管理する。
米を溶かしすぎない。
旨味を残す。
少し苦味・渋味も残す。
そして、
余韻よりキレを重視する。
なぜか。
次の一口を、
料理へ戻すためです。
だから、
しらす。
桜えび。
まぐろ。
かつお。
黒はんぺん。
鰻。
静岡おでん。
と合う。
つまり、
志太泉は、
「酒を主役にしすぎない酒蔵」。
です。
ここが、
非常に静岡らしい。
一方、
品質面では、
全国新酒鑑評会金賞を通算23回。
国際酒類競技会でも高く評価されています。
つまり、
控えめな味だから技術が控えめなのではありません。
むしろ、
強く主張しない酒を、
高い精度で造る。
その方が難しい。
そして現在、
一般の蔵見学は原則として実施していません。
だから、
志太泉観光では、
蔵内だけを見ようとしない。
宮原を見る。
瀬戸川を見る。
藤枝の田んぼを考える。
焼津へ行く。
魚を食べる。
そこへ、
志太泉を合わせる。
そうすると、
「食事の邪魔をしない」
という言葉が、
単なる味の説明ではなく、
志太地域の酒文化そのもの
として見えてきます。
初亀醸造が、
「390年の歴史+静岡吟醸+高級酒文化+岡部・玉露・駿河湾の食」を味わう静岡吟醸文化継承型
三和酒造が、
「老舗性+臥龍梅のブランド革新+酒米比較+世界市場」を見る清水モダン吟醸型
だとすれば、
志太泉酒造は、
「瀬戸川伏流水+藤枝・焼津の酒米+静岡県酵母+食中酒」を地元の食卓へ戻す、志太地産地消型
です。
したがって、志太泉酒造「志太泉」の酒蔵観光を最も端的に表すなら、
「酒だけを旨くしない。料理まで旨くする。」
そして、
もう一つ。
「余韻より、次の一口。」
これが、志太泉酒造の酒蔵観光における本質です。
志太泉酒造のテロワールを味わう👇
| イメージ | 酒蔵 | 説明 | リンク |
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志太泉酒造 |
志太泉酒造は、静岡県藤枝市宮原で「志太泉」を醸す、1882年創業・瀬戸川伏流水・静岡酵母・藤枝産令和誉富士・焼津産山田錦・寒造り・手造り・食中酒・地産地消・高い鑑評会実績を強みとする、藤枝を代表する地域密着型の静岡吟醸蔵。 |

