泉酒造(酒蔵ガイド)
― 神戸・灘五郷の御影郷で1756年から酒を醸す小規模酒蔵。1995年の阪神・淡路大震災で蔵を失い、一度は自家醸造を断念したが、12年後の2007年に灘で酒造りを再開した。代表銘柄「仙介」は兵庫県産山田錦を中心とした酒造好適米100%と丹波流の仕込みを軸に、米の旨味、上品な果実香、爽快なキレを両立。「琥泉」では香りと旨味のバランスを追求し、山廃、白麹、無濾過生原酒、ロック専用酒、復活酒米「兵庫雄町」まで展開する。2026年全国新酒鑑評会では「仙介」が入賞し、ワイングラスでおいしい日本酒アワード2026では純米吟醸おりがらみ無濾過生酒原酒が生酒部門最高金賞。**“震災から復活し、灘の伝統を小さな仕込みで現代化する酒蔵”**である。

① 一行定義
震災から復活し、灘の伝統を現代の「仙介」へ醸す1756年創業蔵。
② ブランド要約
所在地: 兵庫県神戸市東灘区御影塚町1-9-6
会社名: 泉酒造株式会社
創業: 1756年
設立: 1945年3月
代表者: 代表取締役 泉 藍
地域: 神戸・灘五郷・御影郷
代表銘柄: 仙介
第二ブランド: 琥泉
リキュールブランド: 泉姫
醸造蔵: 喜卯蔵
杜氏: 和氣卓司
酒造思想: 時代とともに変わる食に寄り添う酒
酒造技術: 丹波流の仕込み
主要酒米: 山田錦・兵庫錦・五百万石・兵庫雄町
主要原料: 兵庫県産酒造好適米を重視
得意分野: 純米系・無濾過生原酒・食中酒
上位酒: 仙介 純米大吟醸原酒雫取り三割三分磨き
辛口領域: 超辛口純米吟醸・山廃辛口純米
伝統領域: 山廃・樽酒
革新領域: 白麹・ロック専用・復活兵庫雄町
季節酒: しぼりたて・夏純米・秋あがり
直売所: あり
直売営業時間: 10:00〜16:30
試飲: あり
最寄駅: 阪神石屋川駅から徒歩約8分
泉酒造の起点は、
1756年。
神戸北部の道場町で酒造りを始め、その後、三代目の時代に日本を代表する酒どころ、
灘
へ進出したと伝えられる。
しかし歴史は一直線ではない。
第二次世界大戦。
そして、
1995年1月17日の阪神・淡路大震災。
震災によって酒蔵は倒壊・消失。
1756年から続けてきた、
自家醸造
を断念せざるを得なくなった。
その後、
約12年間の休造。
2007年、
多くの地域関係者や酒販店などの協力を受け、
灘での自家醸造を再開した。
その再出発を象徴する銘柄が、
「仙介」
である。
「仙介」は泉家に代々受け継がれてきた名であり、震災後の醸造再開を強く願いながら完成した酒を飲むことなく亡くなった先代への思いも込め、新しい主力銘柄として採用された。
2009年には、
和氣卓司氏
を杜氏として迎えた。
以降、
灘の酒造技術を受け継ぎながら、
無濾過生原酒
白麹
山廃
ロック専用
復活酒米
など、
灘の中でも比較的自由度の高い商品開発を進めている。
👉 “震災で一度途切れた酒造りを、同じものへ戻すのではなく、新しい灘酒として再構築した蔵。”
③ 味ポジション
香り :★★★☆☆〜★★★★★
甘味 :★★☆☆☆〜★★★★☆
旨味 :★★★★☆〜★★★★★
透明感 :★★★★☆〜★★★★★
酸 :★★★☆☆〜★★★★★
キレ :★★★★☆〜★★★★★
コク :★★★☆☆〜★★★★★
👉 “上品な果実香と米旨を、爽快な酸とキレで整える『灘・モダン食中型』。”
泉酒造の酒質を一言で、
「辛口の灘酒」
だけにまとめることはできない。
ブランド全体には、
果実香
+米の甘味・旨味
+適度な酸
+透明感
+すっきりした後口
という共通性がある。
主力の、
仙介 純米大吟醸
は、
兵庫県産山田錦100%・48%精米。
米の甘味を生かした柔らかな風味と、控えめな花のような吟醸香、滑らかな喉越しを持つ。
一方、
仙介 特別純米
は、
芳醇な香り
+酸味
+米の甘味
+ぬる燗で広がるまろやかさ。
食中酒としての性格が強い。
さらに、
超辛口純米吟醸
=透明感・鋭いキレ・ほのかな米旨
山廃純米
=酸・旨味・燗適性
白麹純米
=クエン酸・甘酸っぱさ
兵庫雄町純米大吟醸
=青リンゴ・濃醇・ジューシー
琥泉純米吟醸
=華やかさ・落ち着いた旨味
まで振幅を持つ。
👉 “淡麗一辺倒ではなく、米・香り・酸を使いながら最後は食事へ戻す酒。”
④ 強み
① 1756年創業、270年の酒造史
② 灘五郷・御影郷という日本屈指の酒造地
③ 六甲山系の水と兵庫県産酒米に恵まれた立地
④ 1995年阪神・淡路大震災からの復活
⑤ 12年間の休造を経て2007年自家醸造再開
⑥ 小規模生産を生かした手造り型酒造
⑦ 丹波流の仕込みを継承
⑧ 和氣杜氏を中心とする現場型酒造
⑨ 兵庫県産山田錦を中核に使用
⑩ 兵庫錦・五百万石など県産酒米を使い分ける
⑪ 特等山田錦33%精米の最高峰純米大吟醸
⑫ 雫取り・斗瓶取りという高級酒技術
⑬ 無濾過生酒原酒を主力領域として展開
⑭ 純米吟醸おりがらみなど鮮度重視の商品群
⑮ 山廃純米を現代的に展開
⑯ 超辛口純米吟醸で辛口領域を明確化
⑰ 吉野杉を使う特別純米樽酒
⑱ 白麹を使った甘酸っぱい低アル原酒
⑲ ロック専用日本酒「純米ROCK」
⑳ 1957年に奨励品種から外れた「兵庫雄町」を復活
㉑ 「琥泉」で香りと旨味のバランス型を展開
㉒ 「泉姫」で日本酒ベースの果実リキュールを展開
㉓ 2026年全国新酒鑑評会入賞
㉔ 2026年ワイングラスでおいしい日本酒アワード最高金賞
㉕ 直売所で仙介・琥泉の購入と試飲が可能
㉖ 地元御影の酒祭りなど地域イベントへ継続参加
👉 “最大の強みは、小さな仕込みだからこそ『伝統を守りながら一本単位で試せる』こと。”
その象徴が、
兵庫雄町
である。
兵庫雄町は1935年、
「愛知三河錦4号」と「舟木雄町」を交配して生まれた。
しかし当時の醸造試験では十分な評価を得られず、
1957年に奨励品種から除外。
泉酒造はこの品種へ再び注目。
山田錦の契約農家へ栽培を依頼し、
現代の醸造技術で復活させた。
完成した、
仙介 純米大吟醸 原酒 兵庫雄町
は、
西脇市産兵庫雄町100%
精米歩合45%。
味わいは、
青リンゴ様
+ジューシー
+濃醇
+強い旨味
+酸との調和。
👉 “古い酒米を保存するのではなく、現代の味として蘇らせる。”
これは泉酒造の姿勢そのものと言える。
⑤ 向いている人
・灘五郷の小規模酒蔵を知りたい人
・山田錦の酒が好きな人
・米の旨味を重視する人
・フルーティーな日本酒も好きな人
・無濾過生原酒が好きな人
・しぼりたての鮮度感を楽しみたい人
・純米酒を食事と飲みたい人
・辛口酒も飲みたい人
・山廃を燗で楽しみたい人
・酸のある日本酒が好きな人
・白麹酒に興味がある人
・ロックで日本酒を飲みたい人
・希少な酒米を試したい人
・兵庫県産酒米を飲み比べたい人
・大手灘酒とは違う個性を探している人
・震災後に復活した酒蔵文化に興味がある人
👉 “灘の伝統を知りながら、現代的な生酒・酸・酒米違いまで楽しみたい人向け。”
選び方は、
純米大吟醸 雫取り三割三分
→ 山田錦33%・最高峰・雫取り
純米大吟醸 三割三分磨き
→ 山田錦33%・華やか・米旨
純米大吟醸
→ 山田錦48%・柔らか・上品
純米大吟醸 兵庫雄町
→ 復活酒米・ジューシー・濃醇
純米吟醸おりがらみ
→ フレッシュ・最高金賞
超辛口純米吟醸
→ 辛口・透明感・キレ
特別純米
→ 米旨・酸・食中
山廃純米
→ 酸・旨味・燗
純米ROCK
→ 夏・ロック・濃い旨味
琥泉 純米吟醸
→ 香りと旨味のバランス
と整理すると分かりやすい。
⑥ 向かない人
・超淡麗酒だけを求める人
・香りを完全に抑えた古典酒だけを好む人
・全国大量流通銘柄だけを選びたい人
・生酒や原酒を避けたい人
・酸味のある酒が苦手な人
・商品ラインを少数定番だけで選びたい人
・限定酒や季節変化に興味がない人
👉 “固定された一つの酒質ではなく、米・製法・季節で変化する酒を楽しめる人向け。”
泉酒造には、
純米大吟醸
+大吟醸
+純米吟醸
+特別純米
+山廃
+本醸造
+生酒
+原酒
+樽酒
+白麹酒
がある。
そのため、
一本の純米大吟醸だけではなく、「特別純米」「生酒」「山廃」「兵庫雄町」まで横断すると泉酒造の本質が見える。
⑦ 商品カテゴリ
■ 仙介 純米大吟醸原酒 雫取り 三割三分磨き
仙介シリーズ最高峰。
使用米:兵庫県産特等山田錦
精米歩合:33%
アルコール度数:16度
契約農家の山田錦を33%まで磨き、
醪を酒袋へ入れて吊るし、
自然に落ちる、
雫
を一滴ずつ斗瓶へ採る。
その後、
低温熟成。
特徴は、
上品な果実香
+繊細
+滑らか
+程よい甘味
+雑味の少ない旨味。
👉 “泉酒造の米・杜氏・手仕事を、一滴へ凝縮した仙介最高峰。”
■ 仙介 純米大吟醸 三割三分磨き原酒
雫取りと同じ、
兵庫県産特等山田錦33%精米
を用いる純米大吟醸原酒。
和氣杜氏の経験と技術を集約する。
特徴は、
華やかな果実香
+繊細な甘味
+米の旨味
+クリアな酒質。
👉 “山田錦33%という磨きを、原酒の密度で楽しむ一本。”
■ 仙介 純米大吟醸
仙介の基本となる上位酒。
兵庫県産山田錦100%
精米歩合:48%
アルコール度数:15度
特徴は、
米の甘味
+柔らかい味
+控えめな花様の吟醸香
+滑らかな喉越し。
👉 “華やかさだけに寄らず、山田錦そのものを飲ませる純米大吟醸。”
■ 仙介 純米大吟醸 原酒 兵庫雄町
泉酒造の酒米研究・挑戦を象徴する一本。
使用米:西脇市産兵庫雄町100%
精米歩合:45%
アルコール度数:16度
1957年に奨励品種から外れた兵庫雄町を契約農家と復活。
特徴は、
青リンゴ様
+ジューシー
+濃醇
+豊かな旨味
+酸との調和。
👉 “忘れられた兵庫の酒米を、現代の純米大吟醸へ戻す。”
■ 仙介 純米大吟醸 無濾過生酒原酒
兵庫県産山田錦100%
精米歩合:48%
アルコール度数:16度
搾った酒を、
無濾過のまま一本ずつ手詰め。
特徴は、
爽やかな吟醸香
+フルーティー
+ふくらむ旨味
+生酒の鮮度。
👉 “仙介純米大吟醸を、最も生きた状態で飲む一本。”
■ 仙介 大吟醸原酒 雫取り
兵庫県産特等山田錦100%
精米歩合:35%
アルコール度数:17度
酒袋から自然に落ちる雫を斗瓶へ集め、
低温熟成。
特徴は、
フルーティー
+繊細
+滑らか
+原酒の厚み。
👉 “山田錦35%と雫取りで造る、仙介の大吟醸最高領域。”
■ 仙介 純米吟醸 山田錦 無濾過生酒原酒
兵庫県産山田錦を使う、
仙介らしい生酒カテゴリー。
無濾過・生・原酒によって、
山田錦の旨味
+吟醸香
+鮮度感
を直接的に楽しむ。
👉 “山田錦を磨きすぎず、生の状態で楽しむ仙介。”
■ 仙介 純米吟醸 おりがらみ無濾過生酒原酒
兵庫県産山田錦100%
精米歩合:60%
アルコール度数:16度
おりを絡ませたまま瓶詰。
特徴は、
フレッシュ
+爽やかな上立ち香
+柔らかい旨味
+優しい味。
2026年、
ワイングラスでおいしい日本酒アワード
生酒部門、
最高金賞。
同部門95点中、最高金賞6点の一つに選ばれた。
👉 “現在の泉酒造を代表する、フレッシュ吟醸型の受賞酒。”
■ 仙介 超辛口純米吟醸原酒・一火
使用米:兵庫錦100%
精米歩合:60%
アルコール度数:16度
一度のみ瓶燗火入れ。
特徴は、
超辛口
+透明感
+鋭いキレ
+ほのかな米旨。
👉 “柔らかな仙介とは反対側にある、切れ味で見せる一本。”
■ 仙介 特別純米
仙介の食中酒を理解しやすい定番。
麹米:兵庫県産山田錦
掛米:兵庫県産兵庫錦
精米歩合:65%
アルコール度数:15度
特徴は、
芳醇な香り
+酸
+米の甘味
+柔らかい旨味。
ぬる燗で、
さらにまろやかになる。
👉 “仙介の『米旨・酸・食中』を最も素直に理解する一本。”
■ 仙介 特別純米 無濾過生酒原酒
山田錦+兵庫錦
精米歩合:65%
アルコール度数:16度
搾った酒を無濾過のまま瓶詰し、
−3℃
で貯蔵。
特徴は、
フレッシュ
+華やか
+優しい口当たり。
👉 “泉酒造が得意とする、生酒の魅力を端的に示す一本。”
■ 仙介 山廃純米
兵庫県産兵庫錦100%
精米歩合:65%
特徴は、
辛口
+優しい入口
+しっかりした旨味
+山廃由来の酸。
公式推奨は、
40〜50℃。
燗にすると本領を発揮する。
👉 “冷酒型の印象が強い仙介に、燗の奥行きを与える一本。”
■ 仙介 特別純米樽酒
仙介特別純米を、
吉野杉の樽
へ入れ数日熟成。
精米歩合:65%
アルコール度数:15度
特徴は、
穏やかな杉香
+柔らかな純米旨味。
👉 “灘の樽酒文化を、小規模な仙介流で残す。”
■ 仙介 純米ROCK
日本酒を、
ロックで飲むために設計した純米酒。
山田錦100%
精米歩合:65%
麹使用割合:22%
アルコール度数:16度
通常より麹割合を増やし、
氷が溶けても、
旨味が薄くなりにくい
設計にした。
特徴は、
華やか
+濃い旨味
+低温でのキレ。
👉 “日本酒はそのまま飲むもの、という前提を外した泉酒造らしい一本。”
■ 仙介 特別純米 白麹 無濾過生酒原酒
兵庫県産山田錦100%
精米歩合:65%
アルコール度数:13度
通常の黄麹だけではなく、
白麹
を一部使用。
白麹が生み出す、
クエン酸
によって、
程よい甘味
+爽やかな酸
+甘酸っぱい味
へ仕上げる。
👉 “灘の純米酒に、白麹の酸という現代性を加える。”
■ 仙介 特別純米 秋あがり
冬の酒を原酒で生詰し、
一度だけ瓶燗火入れ。
その後、
秋まで蔵内で熟成する。
山田錦+兵庫錦
精米歩合:65%
アルコール度数:15度
特徴は、
辛口
+芳醇
+熟成の丸み。
冷酒から燗まで対応する。
👉 “生酒の泉酒造が、時間による旨味も見せる秋酒。”
■ 仙介 しぼりたて無濾過生酒原酒
新酒期の仙介。
兵庫県産新米
山田錦+兵庫錦
精米歩合:65%
特徴は、
新酒香
+フレッシュ
+コク
+米旨。
👉 “その年の泉酒造を最初に味わう一本。”
■ 琥泉 純米吟醸
「仙介」と並ぶ泉酒造の第二ブランド。
公式は、
「香りと旨みのバランスを兼ね備えたワンランク上の酒」
と位置づける。
精米歩合:60%
アルコール度数:15度
特徴は、
穏やかな華やかさ
+落ち着いた上品な旨味。
👉 “仙介よりも『香りと旨味の調和』を分かりやすく見せるブランド。”
■ 琥泉 純米吟醸 彩葉 IROHA
2026年9月時点の現行ラインアップに加わる純米吟醸。
「琥泉」の、
香りと旨味のバランス
というブランド軸を担う新商品である。
👉 “琥泉を次世代へ更新する新しい純米吟醸。”
■ 琥泉 純米吟醸 無濾過生酒原酒
兵庫県産米100%
精米歩合:60%
アルコール度数:15度
搾った純米吟醸へ手を加えず、
無濾過で生詰。
特徴は、
華やか
+フレッシュ
+辛さ
+膨らむ旨味。
👉 “琥泉の上品さを、生原酒の鮮度で楽しむ。”
■ 琥泉 辛口純米 無濾過生酒原酒
搾った酒を無濾過のまま瓶詰し、
−4℃
で貯蔵。
精米歩合:70%
アルコール度数:16度
特徴は、
高めの酸
+アミノ酸とのバランス
+辛口
+旨味。
👉 “辛口を単なる軽さではなく、酸と旨味で組み立てる琥泉。”
■ 泉姫 ゆず酒
日本酒をベースに、
国産ゆず果汁
を使用。
アルコール度数:6度
特徴は、
強い柚子香
+爽やかな酸
+控えめな苦味。
冷酒・ロック・ソーダ割に対応。
👉 “日本酒を飲まない人まで泉酒造へつなぐ入口。”
■ 泉姫 れもん酒
日本酒をベースに、
瀬戸内産レモン
を使用。
アルコール度数:6度
特徴は、
爽やかなレモン香
+すっきりした喉越し。
👉 “日本酒蔵の酒を、柑橘リキュールへ広げる。”
⑧ 飲み方
冷酒 :◎◎
常温 :◎
ぬる燗 :◎◎
上燗 :◎
ロック :◎◎
ワイングラス :◎◎
無濾過生酒 :◎◎
原酒 :◎◎
食中酒 :◎◎
👉 純米大吟醸・純米吟醸・生酒は冷酒。特別純米は冷酒〜ぬる燗。山廃純米は40〜50℃。純米ROCK・夏原酒は氷を入れて楽しめる。
■ 料理との合わせ方
純米大吟醸 雫取り
→ 鯛、鮨、白身魚、繊細な前菜
純米大吟醸
→ 刺身、天ぷら、鶏料理
兵庫雄町
→ 焼魚、鶏肉、豚肉、旨味のある料理
純米吟醸おりがらみ
→ 天ぷら、揚げ物、魚介
超辛口純米吟醸
→ 刺身、寿司、塩焼き
特別純米
→ 焼魚、煮物、豆腐、鍋
山廃純米
→ おでん、牛すじ、煮込み、焼鳥
樽酒
→ 焼鳥、穴子、すき焼き
白麹純米
→ 魚介マリネ、酢の物、軽い洋食
特別本醸造
→ 和食、イタリアン
純米ROCK
→ 焼肉、唐揚げ、スパイス料理
神戸なら、
神戸牛
明石鯛
穴子
焼鳥
牛すじ
中華料理
洋食
天ぷら
まで合わせやすい。
特別本醸造では公式にも、
和食だけでなくイタリアン
との相性を提案している。
👉 “灘酒の食中性を守りながら、冷酒・燗・ロックまで飲み方を広げる。”
⑨ 位置づけ
クラシック ← ◎ → ◎ モダン
穏やか ← ○ → ◎ 華やか
淡麗 ← ◎ → ◎ 濃醇
辛口 ← ◎ → ◎ 甘旨
日常酒 ← ◎ → ◎ 最高級酒
伝統製法 ← ◎ → ◎ 実験的醸造
定番酒 ← ◎ → ◎ 季節生酒
冷酒 ← ◎ → ◎ 燗酒
大量生産 ← ◎ → ○ 小規模手造り
灘伝統 ← ◎ → ◎ 現代型地酒
👉 “震災復興を起点に、灘の伝統を生酒・酒米・酸・季節酒へ更新する『御影・小規模革新型』酒蔵。”
灘五郷の主要酒蔵で整理すると、
沢の鶴
=「米・純米・日常食中酒」
櫻正宗
=「宮水・正宗・協会一号酵母・日本酒史」
菊正宗
=「生酛・本流辛口・樽酒・研究」
白鶴
=「酒米研究・大規模生産・世界展開」
神戸酒心館
=「福寿・食・観光・環境」
泉酒造
=「震災復活・小規模・仙介・無濾過生・山廃・酒米挑戦」
という違いがある。
泉酒造のブランド構造は、
1756年創業
→ 道場町
→ 灘・御影へ進出
→ 兵庫県産酒米
→ 丹波流
→ 阪神・淡路大震災
→ 酒蔵消失
→ 12年間の休造
→ 2007年醸造再開
→ 仙介
→ 和氣杜氏
→ 無濾過生原酒
→ 山廃
→ 白麹
→ 純米ROCK
→ 兵庫雄町復活
という流れを持つ。
そして2026年、
全国新酒鑑評会では、
泉酒造 喜卯蔵「仙介」
が入賞した。
金賞欄に星印は付いていないため、
「入賞」であり「金賞」ではない。
一方、
ワイングラスでおいしい日本酒アワード2026では、
仙介 純米吟醸おりがらみ無濾過生酒原酒
が生酒部門の、
最高金賞
を獲得。
これは泉酒造の現在地を象徴している。
伝統的大吟醸だけではなく、
無濾過・生・おりがらみ
という現代的な酒質でも評価されているからである。
重要なのは、
“震災から復活した小さな酒蔵”
だけではないこと。
小さいから、
酒米を変えられる。
白麹を試せる。
山廃を造れる。
ロック専用酒を造れる。
昔消えた兵庫雄町を復活できる。
季節ごとに違う酒を出せる。
つまり泉酒造は、
規模の小ささを弱点ではなく、商品開発の速度と自由度へ変えている。
大手蔵が集積する灘五郷の中で、
“小さな灘蔵だからできる酒”
を明確に打ち出している点が最大の個性である。
■ コピー
メイン
「途切れても、また醸す。灘の仙介。」
サブ
1756年創業。震災から復活し、兵庫の米を小さな仕込みで醸す御影の蔵。
■ 結論
神戸・灘五郷の御影郷で1756年から酒造りを続けてきた泉酒造。
その歴史を決定づけたのは、
1995年の阪神・淡路大震災
である。
酒蔵は倒壊。
自家醸造を断念。
12年間酒を造れない時代を経験した。
しかし、
2007年。
灘で自家醸造を再開する。
そこで誕生した再出発の酒が、
「仙介」。
現在は、
兵庫県産山田錦
+兵庫錦
+五百万石
+兵庫雄町
などを使い、
丹波流を基礎にしながら、
純米大吟醸
+雫取り
+無濾過生原酒
+山廃
+超辛口
+樽酒
+白麹
+ロック専用酒
まで展開する。
2026年には、
全国新酒鑑評会で入賞。
さらに、
仙介 純米吟醸おりがらみ無濾過生酒原酒
がワイングラスでおいしい日本酒アワード生酒部門で最高金賞を獲得した。
現在の代表取締役・泉藍氏は、
「時代と共にかわりつづける食によりそうお酒」
を造り続けることを掲げる。
この言葉は、
泉酒造の商品構成と一致している。
昔の酒をそのまま残すのではない。
山田錦を磨く。
生で詰める。
山廃を燗にする。
白麹で酸を出す。
氷で飲む。
消えた酒米を復活する。
そのすべてが、
「今の食卓でどう飲むか」
から逆算されている。
泉酒造の価値は、
270年続いたことだけではない。
一度酒造りを失い、
そこからもう一度、
自分たちの酒とは何かを作り直したことにある。
灘の伝統を受け継ぎながら、小さな仕込みで変化を恐れず次の一杯を造る――それが泉酒造である。
泉酒造のテロワールを味わう👇
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震災から復活し、灘の伝統を現代の「仙介」へ醸す1756年創業蔵。 |

