奥飛騨酒造(酒蔵ガイド)

― 清流と山々に囲まれた飛騨金山で、山田錦・ひだほまれを使い、「奥飛騨」「初緑」を醸す1720年創業の300年蔵。大吟醸から無濾過生原酒、山廃、低アル、焼酎、国産ウォッカまで展開する総合酒類型の老舗酒蔵。 ―

① 一行定義

奥飛騨酒造は、岐阜県下呂市金山町で「奥飛騨」「初緑」を醸す、1720年創業・300年以上の歴史・山田錦・ひだほまれ・無濾過生原酒・大吟醸・高い鑑評会実績・焼酎・国産ライスウォッカまで手掛ける総合酒類力を強みとする飛騨金山の老舗酒蔵。


② ブランド要約

所在地: 岐阜県下呂市金山町金山1984番地
会社名: 奥飛騨酒造株式会社
旧社名: 高木酒造株式会社
創業: 享保5年・1720年
創業者: 吉田屋 多吉
現蔵元: 11代目 高木千宏
杜氏: 後藤克伸
代表ブランド: 奥飛騨
もう一つの主力ブランド: 初緑
地域: 下呂市金山町・飛騨金山・清流と山地に囲まれた内陸盆地
主要酒米: 山田錦・ひだほまれ・美山錦など
主力酒質: 大吟醸・純米大吟醸・純米吟醸・無濾過生原酒・山廃
別酒類: 焼酎・国産ウォッカ・梅酒・ゆず酒など
酒造思想: 「旨い」の一言を目指す、蔵人一体の酒造り

👉 “300年の地酒蔵でありながら、日本酒だけに閉じない総合酒類メーカー。”

奥飛騨酒造は1720年、飛騨金山で吉田屋多吉が酒造業を始めたことに始まる。

2020年には創業300周年を迎えた。

現在の11代目蔵元・高木千宏は、

「酒造りは人づくり」

という考えを掲げ、蔵人一人ひとりの知識と情熱を高め、蔵全体で良い酒を造ることを重視している。


③ 味ポジション

香り  :★★★☆☆〜★★★★★
甘味  :★★★☆☆〜★★★★☆
旨味  :★★★★☆〜★★★★★
透明感 :★★★★☆
キレ  :★★★★☆〜★★★★★
コク  :★★★★☆

👉 “華やかな大吟醸と、米の旨味を直に感じる無濾過生原酒を両輪に持つ、幅広い飛騨酒。”

奥飛騨酒造の酒質は、大きく二つに分けて理解すると分かりやすい。

奥飛騨
=伝統・大吟醸・贈答・辛口・端正

初緑
=無濾過・生原酒・フルーティー・現代的・鮮度

である。

「初緑 純米吟醸 無濾過生原酒」は、

山田錦50%精米
+フルーティーな香り
+原酒の旨味
+爽やかな酸

を持つ人気商品。

一方「初緑 特別純米 無濾過生原酒」は、

ひだほまれ55%精米
+米の旨味
+酸
+フレッシュ感

が特徴。

したがって全体としては、

吟醸香
+米の旨味
+酸
+透明感
+明快なキレ

を軸に、商品ごとに淡麗から濃醇まで振り幅を持たせる。


④ 強み

① 1720年創業、300年以上の歴史
② 飛騨金山の山と清流に囲まれた立地
③ 山田錦・ひだほまれ・美山錦など多様な酒米活用
④ 大吟醸「奥飛騨」の高い鑑評会実績
⑤ 2026年全国新酒鑑評会で4年連続金賞
⑥ 2025年岐阜県新酒鑑評会・吟醸酒部門県知事賞を3年連続受賞
⑦ 2025年名古屋国税局酒類鑑評会で純米吟醸・吟醸両部門優等賞
⑧ 初緑 大吟醸が2025 Australian Sake Award部門TOPプラチナ賞
⑨ 初緑 純米大吟醸がIWC・Kura Masterで高評価
⑩ 初緑 無濾過生原酒という現代的主力商品の確立
⑪ 低アルコール「CHAIR」への展開
⑫ スパークリング日本酒への展開
⑬ 焼酎・梅酒・ゆず酒まで自社で広く展開
⑭ 1959年からウォッカ製造免許を持つ希少性
⑮ 米を原料とした国産ライスウォッカを製造

👉 “日本酒の王道と、無濾過生・低アル・ウォッカという拡張性を同居させる。”

特に2026年の全国新酒鑑評会では「奥飛騨」が4年連続金賞。

これは単発の評価ではなく、継続的な醸造技術の高さを示す。

また、2025年のAustralian Sake Awardでは「初緑 大吟醸」がLight/Fragrant部門でプラチナ賞・部門TOP、「初緑 純米大吟醸」もフードマッチングで評価された。


⑤ 向いている人

・岐阜、下呂、飛騨金山の地酒を飲みたい人
・大吟醸・純米大吟醸を楽しみたい人
・フルーティーな無濾過生原酒が好きな人
・ひだほまれの酒を飲みたい人
・山田錦の吟醸酒が好きな人
・生原酒の力強さが好きな人
・冷酒から燗まで幅広く楽しみたい人
・低アルコール日本酒にも興味がある人
・スパークリング日本酒を試したい人
・焼酎も日本酒も楽しみたい人
・国産ウォッカに興味がある人
・鑑評会受賞酒を重視する人
・贈答用の高級酒を探している人
・幅広い商品から好みを選びたい人

👉 “一つの酒質に絞るより、蔵の中でいろいろな日本酒・酒類を試したい人向け。”

奥飛騨酒造は、

初緑のモダンな生原酒

から、

奥飛騨の大吟醸

さらに、

低アル・スパークリング・焼酎・ウォッカ

まで入口が多い。

そのため、日本酒初心者から愛好家まで対応しやすい。


⑥ 向かない人

・一銘柄・一酒質だけを深く追いたい人
・超小規模な限定醸造蔵だけを好む人
・完全に伝統的な日本酒だけを求める人
・逆に低アル・ナチュラル酒だけを求める人
・極端に淡麗な酒だけを好む人
・商品構成が少ない蔵を好む人

👉 “単一ブランドの純粋性より、総合力と酒質の幅を評価する人向け。”

奥飛騨酒造は、

日本酒専業の一方向型

ではない。

むしろ、

日本酒を中心に酒類文化全体を展開する蔵

として理解する方が適切である。


⑦ 商品カテゴリ

■ 特撰 純米大吟醸 奥飛騨

奥飛騨ブランド最高峰の一つ。

山田錦35%精米。

IWC 2022ゴールドメダル、Kura Masterプラチナ賞など高い評価を持つ。

👉 “奥飛騨の伝統・技術・贈答性を象徴する一本。”


■ 特撰 大吟醸 奥飛騨

高級大吟醸ライン。

フルーティーな香りとキレを持ち、贈答酒としても位置づけられる。

全国新酒鑑評会・岐阜県新酒鑑評会など、蔵の受賞実績を支える中心商品。


■ 奥飛騨 純米吟醸

奥飛騨ブランドの中核食中酒。

フルーティーな香りとキレのある後味を持つ。

👉 “奥飛騨ブランドを日常寄りに楽しむ入口。”


■ 奥飛騨 秋あがり 純米吟醸

一夏を越して熟成させた秋酒。

丸みと落ち着きを楽しむ季節商品。


■ 初緑 純米大吟醸

兵庫県産山田錦100%使用。

艶やかで落ち着いた吟醸香と、純米ならではのコクが特徴。

IWC 2025 ゴールド
Kura Master 2023 プラチナ賞・部門TOP5

などの実績を持つ。

👉 “初緑のプレミアム側を代表する一本。”


■ 初緑 大吟醸

初緑の吟醸系フラッグシップ。

2025 Australian Sake AwardではLight/Fragrant部門プラチナ賞・部門TOP、Judge’s Choice賞を獲得。

👉 “初緑の華やか・軽快側を最も明確に表す酒。”


■ 初緑 純米吟醸 無濾過生原酒

初緑の代表的人気商品。

山田錦50%精米
日本酒度 -1
酸度1.6
アルコール16%

火入れせず、そのまま瓶詰め。

フレッシュ
+爽やか
+フルーティー
+原酒の旨味

を楽しむ。

👉 “初緑の現代性を最も理解しやすい一本。”


■ 初緑 純米吟醸 無濾過原酒〈火入れ〉

無濾過原酒の旨味を残しながら、火入れで安定感を持たせた商品。

ワイングラスで楽しむ酒としても訴求されている。


■ 初緑 特別純米 無濾過生原酒

岐阜県産酒米「ひだほまれ」を55%まで精米。

程よいフルーティーさ
+米の旨味
+酸

を持つ。

特に味噌料理との相性が提案されている。

👉 “ひだほまれと飛騨の食をつなぐ食中生原酒。”


■ 初緑 純米 山廃

山廃仕込みによる、

酸
+旨味
+厚み

を楽しむタイプ。

初緑の中でも、よりクラシックで食中酒寄りの位置づけ。


■ 初緑 純米吟醸 美山錦

美山錦を使用する純米吟醸。

山田錦・ひだほまれとは異なる酒米表現を楽しめる。


■ 初緑 スパークリング

爽やかな甘味と酸味を持つスパークリング日本酒。

日本酒初心者や軽い乾杯酒として使いやすい。


■ CHAIR

低アルコール日本酒シリーズ。

High CHAIR
Low CHAIR

の2系統を展開。

お酒に強くない人でも飲みやすい設計。

👉 “300年蔵が低アル日本酒へ踏み出した現代型シリーズ。”


■ 奥飛騨 ウォッカ

奥飛騨酒造を他蔵と大きく差別化する商品。

1959年にウォッカ製造免許を取得。

米を原料とするライスウォッカで、白樺炭による濾過と貯蔵熟成を行う。

55度ながら、

滑らか
+甘味のある余韻

が特徴。

👉 “日本酒蔵が造る米由来ウォッカという希少なカテゴリー。”


■ 焼酎

・長期貯蔵麦焼酎
・本格麦焼酎
・本格芋焼酎
・米焼酎

などを展開。

長期貯蔵麦焼酎は3年以上熟成。


■ リキュール

・奥飛騨 ゆず酒
・梅酒
・林檎系リキュール

など。

2026年Kura Masterでは「奥飛騨 ゆず酒」がリキュール柑橘酒部門金賞。


⑧ 飲み方

冷酒    :◎◎
常温    :◎◎
ぬる燗   :◎
熱燗    :○〜◎
ワイングラス:◎◎
生酒    :◎◎
スパークリング:◎
食中酒   :◎◎

👉 奥飛騨は大吟醸・純米を幅広い温度で。初緑は冷酒・ワイングラス・生原酒でフレッシュさを楽しむ。

■ 料理との合わせ方

特撰 純米大吟醸 奥飛騨
→ 飛騨牛、白身魚、寿司、会席料理

特撰 大吟醸 奥飛騨
→ 前菜、刺身、天ぷら、飛騨牛

奥飛騨 純米吟醸
→ 焼魚、山菜、鶏料理、朴葉味噌

初緑 純米大吟醸
→ 白身魚、バター系魚料理、洋食

初緑 純米吟醸 無濾過生原酒
→ カプレーゼ、魚介、パスタ、チーズ

初緑 特別純米 無濾過生原酒
→ 朴葉味噌、味噌料理、焼鳥、煮物

初緑 山廃
→ 煮込み、肉料理、発酵食品

初緑 スパークリング
→ 前菜、軽いチーズ、乾杯

奥飛騨ウォッカ
→ 冷凍ストレート、カクテル、燻製

飛騨・下呂なら、

飛騨牛
朴葉味噌
鶏ちゃん
鮎
川魚
山菜
漬物ステーキ
豆腐
味噌料理

との組み合わせが分かりやすい。

👉 “初緑は飛騨の味噌と、奥飛騨は飛騨牛と。酒質ごとに地域食を合わせる。”


⑨ 位置づけ

クラシック ← ◎ → ◎ モダン
穏やか   ← ◎ → ◎ 華やか
淡麗    ← ◎ → ◎ 濃醇
辛口    ← ◎ → ○ 甘旨口
日常酒   ← ◎ → ◎ 高級酒
火入れ   ← ◎ → ◎ 無濾過生
日本酒専業 ← ○ → ◎ 総合酒類
地域酒   ← ◎ → ◎ 国際評価

👉 “300年の大吟醸蔵を土台に、無濾過生・低アル・焼酎・国産ウォッカまで展開する『伝統×総合酒類』型酒蔵。”

直前までの岐阜県蔵と比較すると、

小坂酒造場・百春
=「美濃・文化財町家・無濾過生・白麹・革新」

山田商店・玉柏
=「八百津・軟水・全量手造り・燗酒・国際評価」

舩坂酒造店・深山菊/四ッ星
=「飛騨高山・古い町並・飛騨牛・酒蔵観光」

奥飛騨酒造・奥飛騨/初緑
=「飛騨金山・300年・大吟醸・無濾過生・低アル・焼酎・ウォッカ」

と整理できる。

奥飛騨酒造のブランド構造は、

飛騨金山
→ 1720年創業
→ 奥飛騨
→ 大吟醸・純米
→ 初緑
→ 無濾過生原酒
→ スパークリング・低アル
→ 焼酎
→ ライスウォッカ

まで広がる。

1981年にはすでにシンガポールへの輸出を始めており、国際展開の歴史も長い。

つまり奥飛騨酒造は、

“飛騨の日本酒蔵”

というより、

“飛騨の米と醸造技術を、さまざまな酒へ展開する総合酒類蔵”

と見る方が実態に近い。


■ コピー

メイン

「三百年を醸し、酒の境界を越える。飛騨金山『奥飛騨』。」

サブ

岐阜・飛騨金山で、1720年に創業した奥飛騨酒造。

山田錦やひだほまれを使い、「奥飛騨」「初緑」を醸す。

大吟醸、純米、無濾過生原酒、山廃、低アル、焼酎、ゆず酒、ウォッカまで展開。

全国新酒鑑評会で4年連続金賞を受賞するなど、国内外で評価されている。

三百年の技を守りながら、酒の可能性を広げ続ける蔵である。


■ 結論

飛騨金山の清流に育まれ、三百年の時を醸す奥飛騨。
山田錦とひだほまれ、日本酒からウォッカまで広がる酒の道。
伝統を守りながら、酒の未来を拓く。

奥飛騨酒造のテロワールを味わう👇

イメージ 酒蔵 説明 リンク
1
奥飛騨酒造

奥飛騨酒造は、岐阜県下呂市金山町で「奥飛騨」「初緑」を醸す、1720年創業・300年以上の歴史・山田錦・ひだほまれ・無濾過生原酒・大吟醸・高い鑑評会実績・焼酎・国産ライスウォッカまで手掛ける総合酒類力を強みとする飛騨金山の老舗酒蔵。

\ 最新情報をチェック /

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 ※ が付いている欄は必須項目です