宮崎本店(酒蔵企業分析)

目次(Table of Contents)

― 弘化3年・1846年創業。鈴鹿山系の伏流水に恵まれた三重県四日市市楠町で、粕取り焼酎・味醂から出発し、清酒「宮の雪」と甲類焼酎「キンミヤ」を二大ブランドへ育てた三重県最大の総合酒類メーカー。東条産山田錦・山田錦・愛山・雄町・神の穂など多彩な酒米を小仕込みで醸し、伝統技術を新蔵で数値化・継承。2026年には「宮の雪 大吟醸」がIWC大吟醸部門最高賞トロフィーを獲得した、“鈴鹿伏流水型・総合酒類メーカー型・高級吟醸国際評価型・キンミヤ全国ブランド型・伝統革新融合型酒蔵企業” ―

※本稿は2026年9月時点で確認できる株式会社宮﨑本店公式、公式オンラインショップ、全国新酒鑑評会、各種国際コンクール等の公開情報を基に整理しています。正式社名は**「株式会社宮﨑本店」**です。


① 導入・一行定義

三重県四日市市楠町南五味塚972番地。

鈴鹿山系の伏流水に恵まれた北勢地域で、

「宮の雪」

「キンミヤ焼酎」

を造る企業が、

株式会社宮﨑本店

です。

創業は、

弘化3年・1846年。

初代・宮﨑庄三郎が現在の楠町で酒造業を始めました。

現在は、

七代目・宮﨑由太氏

が代表取締役を務めます。

創業時は約100坪。

現在は、

約8,000坪

の敷地を持つ総合酒類メーカーへ成長しています。

一行定義

「弘化3年・1846年創業。鈴鹿山系の伏流水に恵まれた四日市市楠町で、粕取り焼酎・味醂を起点に、清酒『宮の雪』と甲類焼酎『キンミヤ』を二大ブランドへ育て、東条産山田錦・山田錦・愛山・雄町・神の穂などを用いた高品質酒から日常酒、焼酎、みりん、ウイスキーまで展開する、“鈴鹿伏流水型・総合酒類メーカー型・高級吟醸国際評価型・全国焼酎ブランド型・伝統革新融合型酒蔵企業”」


② 結論・企業ポジション

宮﨑本店最大の企業価値は、

「地域の酒蔵」と「全国規模の酒類ブランド企業」を同時に成立させていること

です。

清酒部門では、

「宮の雪」

が三重を代表する地酒として機能。

一方、甲類焼酎では、

「キンミヤ」

が東京をはじめ全国の居酒屋・下町酒場文化に深く浸透しています。

この二つは顧客・飲用シーン・価格帯が大きく異なります。

つまり宮﨑本店は、

宮の雪=地域・品質・高級日本酒

キンミヤ=全国・大衆酒文化・割材

という、

非常に強い二枚看板

を持ちます。

さらに会社全体では、

売上高98億円
従業員78名
資本金6,750万円

で、公式に、

「三重県下最大の総合酒類メーカー」

と位置付けています。

評価軸内容
正式社名株式会社宮﨑本店
所在地三重県四日市市楠町南五味塚972
創業1846年・弘化3年
法人設立1951年
代表者宮﨑由太・七代目
資本金6,750万円
従業員78名
売上高98億円
敷地約8,000坪
清酒ブランド宮の雪
焼酎ブランドキンミヤ
その他焼酎乙類・みりん・ウイスキー等
酒造水鈴鹿山系伏流水
基本思想品質本位
高級酒米東条産山田錦
主力酒米山田錦
個性酒米愛山・雄町
三重県酒米神の穂
高級清酒純米大吟醸・大吟醸
酒質華香・米旨・淡麗
製造小仕込み・手造り麹・低温発酵
設備新蔵・数値管理
文化財国登録有形文化財5棟
2026 IWC大吟醸部門トロフィー
2026 Kura Masterプラチナ・複数金賞
本質地域酒と全国焼酎を両立する総合酒類企業

③ 基本情報

項目内容
会社名株式会社宮﨑本店
所在地〒510-0104 三重県四日市市楠町南五味塚972番地
TEL059-397-3111
FAX059-397-3113
創業弘化3年・1846年
設立1951年3月
代表取締役宮﨑由太
資本金6,750万円
従業員数78名
売上高98億円
主事業酒類・食品の製造販売
清酒宮の雪
甲類焼酎キンミヤ
乙類焼酎久寿・時乃刻印等
みりん本みりん等
ウイスキーサンピース
東京支店東京都中央区新川
関連会社株式会社宮﨑物流
公式ECあり
敷地約8,000坪

公式オンラインショップでは清酒、甲類焼酎、乙類焼酎、みりん、ウイスキー、酒粕、ギフト等を扱っています。


④ 歴史・企業沿革

1. 1846年 ― 創業

初代、

宮﨑庄三郎

が楠村一本松で創業。

当初は、

粕取り焼酎
味醂

から始まりました。


2. 明治中期 ― 関東へ

販売地域を、

東京を中心とする関東

へ拡大。

現在の「キンミヤ」の東京・下町文化との強い結び付きには、歴史的な販売基盤があります。


3. 1911年 ― 亀甲宮焼酎

亀甲宮焼酎

を発売。

後の、

「キンミヤ焼酎」

です。


4. 1923年 ― 関東大震災

関東の取引先へ、

水
食品
木材

などを無償提供。

単なる販路以上の関係を構築していました。


5. 1930年 ― 連続式蒸留機

ドイツ製の最新連続式蒸留設備を導入。

甲類焼酎メーカーとしての技術基盤

を形成します。


6. 1947年 ― ウイスキー

サンピースウイスキー

を発売。

清酒専業ではない総合酒類企業への道を早期に進みました。


7. 1951年 ― 法人化・宮の雪誕生

株式会社宮﨑本店へ改組。

同時に、

「宮の雪」

ブランドが誕生しました。


8. 国登録有形文化財

本館事務所や黒壁の蔵など、

5棟

が1996年に国登録有形文化財となっています。


9. 現代 ― 新蔵

新しい醸造設備を導入し、

従来の感覚的技術を、

数値化・記録・共有

できる酒造りへ進化。

小仕込みも増やし、商品ごとに細かく酒質を作り分けています。


⑤ 自然環境・水・テロワール

宮﨑本店最大の自然資産は、

鈴鹿山系の伏流水

です。

四日市市楠町は伊勢湾に面する平野部ですが、

西方に鈴鹿山脈を持ちます。

山に降った雨雪が地下へ浸透し、

良質な地下水として酒造りを支えます。


宮の雪

銘柄名そのものにも土地が入っています。

「宮」=伊勢神宮+家号

「雪」=鈴鹿連峰に積もる雪

です。

つまり、

三重の信仰

+

鈴鹿の自然

を一語へまとめたブランドです。


キンミヤの水

キンミヤも、

地元天然水

が酒質の核です。

公式は、

ミネラル分が非常に少ない柔らかな水

によって、

ピュア
すっきり
ほのかな甘味
まろやかな口当たり

を生み出すと説明しています。


テロワール構造

鈴鹿山系
↓
雪・雨
↓
伏流水
↓
四日市・楠
↓
米・麹
↓
宮の雪

一方、

伏流水
↓
連続蒸留
↓
高純度
↓
キンミヤ

となります。

本質

「一つの水資産を、日本酒では米旨へ、焼酎では透明感へ変える酒蔵」

です。


⑥ 原料米・農業戦略

宮﨑本店は、

酒米の種類を幅広く使い分ける酒蔵

です。

酒米主商品役割
東条産山田錦純米大吟醸最高級
山田錦大吟醸・純米大吟醸・純米吟醸中核
愛山純米吟醸濃醇甘旨
雄町純米吟醸ふくらみ
神の穂特別純米等三重県地域性

東条産山田錦

最高峰商品、

宮の雪 純米大吟醸 東条産山田錦

は、

兵庫県加東市東条産特A地区山田錦100%

精米28%

です。

720ml・11,000円。

宮﨑本店の最高級日本酒を象徴します。


山田錦

通常の純米大吟醸では、

山田錦100%・精米38%

を使用。

大吟醸も、

山田錦38%

です。

純米吟醸では、

山田錦50%

まで磨きます。


愛山

「酒米のダイヤモンド」と呼ばれる希少酒米。

濃醇な米の甘味

柔らかな旨味

を表現します。


雄町

岡山県産雄町を、

50%

まで精米。

黄色いリンゴ・洋梨のような香りと、

味のふくらみ

を狙います。


神の穂

三重県を代表する酒造好適米。

宮﨑本店では、

三重テロワール

を担う酒米として重要です。

原料戦略の本質

東条産山田錦=最高峰

山田錦=品質中核

愛山=甘旨

雄町=ふくらみ

神の穂=三重

です。


⑦ 酒造技術・製造思想

宮﨑本店の酒造りの中核は、

「品質本位」

です。

公式サイトでも企業全体の最上位メッセージとして掲げています。


1. 純粋酵母

「宮の雪」では、

純粋酵母

を使用。

酒質の安定と吟醸香を作ります。


2. 手造り麹

公式は、

手作り麹

を明記しています。

酒質の骨格を決める部分は人の判断を残します。


3. 低温長期発酵

吟醸酒を中心に、

低温でじっくり発酵

させます。

これにより、

華やかな香り
繊細な甘味
穏やかな酸
きれいな後口

を作ります。


4. 米ごとの吸水調整

自然原料は毎年状態が異なります。

そのため、

浸水時間

麹の状態

を米ごと・年ごとに変更します。


5. 新蔵での数値化

新蔵では、

伝統技術をより高い精度で数値化

し、

技術継承へ活用しています。


6. 小仕込み

設備更新後、

小仕込み

が増加。

高級酒・酒米違いの商品を、

より丁寧に作れる構造になりました。


7. 南部杜氏

2026年には、

南部杜氏自醸清酒鑑評会

で大吟醸山田錦が優等賞・上位10位。

純米大吟醸山田錦38%も優等賞となっています。

酒造技術の系統として南部杜氏との関係が現在も明確です。


技術 → 酒質

鈴鹿伏流水
+
高精白
+
手造り麹
+
低温長期発酵
+
小仕込み
+
数値化
↓
華やかな香り
↓
柔らかな甘味
↓
米の旨味
↓
穏やかな酸
↓
きれいなキレ

です。


⑧ ブランド構造

宮﨑本店最大の特徴は、

清酒と焼酎の二大母艦

を持つことです。

ブランド役割
宮の雪清酒母艦
キンミヤ甲類焼酎母艦
久寿麦焼酎
時乃刻印米焼酎
サンピースウイスキー
みりん調理酒領域

宮の雪

三重の地酒・品質ブランド。

高級酒から日常酒までをカバーします。


キンミヤ

全国大衆酒文化ブランド。

酎ハイ・ホッピー・梅割りなど、

割材と組み合わせることで価値が高まります。


久寿

本格麦焼酎。

2026年モンドセレクション、

最高金賞

です。


時乃刻印

本格米焼酎。

2026年モンドセレクション金賞です。


ブランド構造の本質

宮の雪=地域・高品質

キンミヤ=全国・大衆文化

本格焼酎=専門酒市場

ウイスキー・みりん=総合酒類

です。


⑨ 商品ポートフォリオ

1. 宮の雪 純米大吟醸 東条産山田錦

  • 東条産特A山田錦100%
  • 精米28%
  • 16度

宮﨑本店最高峰。

白桃・マスカット・りんごを思わせる香りと、

繊細な米旨が特徴です。


2. 宮の雪 純米大吟醸 山田錦

  • 山田錦100%
  • 精米38%
  • 15度

華やかな吟醸香と、

濃醇な米旨

を持ちます。


3. 宮の雪 大吟醸 山田錦

  • 山田錦
  • 精米38%
  • 17度

2026年、

IWC大吟醸部門トロフィー。

2026年の宮﨑本店を象徴する一本です。


4. 宮の雪 純米吟醸 山田錦

  • 山田錦
  • 精米50%
  • 16度

西洋梨やパイナップル系の香り。

さらり+辛口+ほのかな甘味

です。


5. 宮の雪 純米吟醸 愛山

愛山の濃醇甘旨

を表現する商品。

2026年Kura Master、

プラチナ賞

です。


6. 宮の雪 純米吟醸 雄町

  • 岡山県産雄町
  • 精米50%

濃醇

ふくらみ

果実香

が特徴。


7. 宮の雪 純米酒

白桃・餅・木の芽を思わせる柔らかな酒。

冷酒から燗まで対応

する万能酒です。


8. 極上 宮の雪

すっきり

軽快

優しい

日常酒。

2025年全国燗酒コンテスト、

最高金賞

です。


9. キンミヤ焼酎

25度甲類焼酎。

柔らかな天然水を使い、

無色透明
ピュア
まろやか
ほのかな甘味

を持ちます。


10. 本格麦焼酎 久寿

2026年モンドセレクション、

最高金賞

です。


11. 本格米焼酎 時乃刻印

2026年モンドセレクション金賞。


12. サンピースウイスキー

1947年から続くブランド。

宮﨑本店の総合酒類メーカーとしての幅を示します。


⑩ 味わい・酒質ポジション

「宮の雪」の基本酒質は、

「華香・柔旨・淡麗」

です。

公式は、

華やかな香り

米本来の芳醇な味

ふくよかな甘味

かすかな酸

淡麗で飲み飽きしない

と説明しています。

味覚軸評価
吟醸香★★★★★
果実香★★★★★
甘味★★★★☆
酸★★★☆☆
米旨★★★★★
柔らかさ★★★★★
透明感★★★★★
キレ★★★★★
淡麗感★★★★☆
濃醇表現★★★★☆
食中酒力★★★★★
冷酒適性★★★★★
常温適性★★★★☆
燗酒適性★★★★★
初心者適性★★★★★

酒質定義

「北勢鈴鹿型・華香柔旨食中酒」

です。


⑪ 品質評価・受賞実績

2026 IWC

宮の雪 大吟醸=大吟醸部門トロフィー

2026年IWC SAKE部門では過去最多規模の1,738銘柄が出品。

各カテゴリーの金賞酒から選ばれる最高賞「トロフィー」を獲得しました。


2026 Kura Master

純米吟醸 愛山=プラチナ賞

さらに、

  • 純米大吟醸 東条産山田錦
  • 大吟醸 山田錦
  • 純米大吟醸 山田錦
  • 純米吟醸 雄町

が金賞です。


2026 南部杜氏鑑評会

大吟醸 山田錦=優等賞・上位10位

純米大吟醸 山田錦38%=優等賞

です。


2026 ワイングラスでおいしい日本酒アワード

純米大吟醸 山田錦38%=最高金賞

純米吟醸 山田錦=最高金賞

愛山・雄町も金賞です。


2025 全国新酒鑑評会

「宮の雪」=金賞。


2026 全国新酒鑑評会

令和7酒造年度は、

「宮の雪」=入賞

でした。

金賞ではありませんが、三重県の入賞12点の一つです。

品質評価の本質

「大吟醸だけが強い蔵」ではありません。

純米大吟醸
純米吟醸
純米
燗酒
本格焼酎

まで複数カテゴリーで高評価を得ています。


⑫ 地域ブランド・食文化

宮﨑本店の地域ブランドは、

三重

四日市

楠

鈴鹿

伊勢

の複層構造です。


1. 鈴鹿山系

酒造水を支える自然資産。


2. 伊勢神宮

「宮の雪」の、

「宮」

を象徴します。


3. 楠町

かつて30軒以上の酒蔵が存在した酒造地域。

現在その伝統を大規模に継ぐ中心企業が宮﨑本店です。


4. GI三重

宮﨑本店の複数商品は、

GI「三重」

の品質認定を受けています。

清酒では、

純米大吟醸
純米吟醸
神の穂
大吟醸
山廃特別純米
純米酒
本醸造

などが対象となっています。


5. 三重の食

相性が良いのは、

伊勢海老
鯛
蛤
鰹
松阪牛
豚肉
豆腐料理
寿司

など。

華やかな吟醸酒から燗酒まで商品幅が広いため、

三重の海産物と肉料理の両方へ対応できる

ことが強みです。


⑬ 食中酒・ペアリング戦略

酒合わせたい料理理由
東条産山田錦鯛・伊勢海老繊細・華やか
純米大吟醸寿司米旨・酸
大吟醸白身魚果実香
純米吟醸山田錦刺身軽快・キレ
純米吟醸愛山鶏料理甘旨
純米吟醸雄町松阪牛ふくらみ
純米酒煮物柔旨
純米酒鍋温度対応
極上宮の雪焼魚すっきり
極上宮の雪燗+煮物燗適性
キンミヤホッピー定番
キンミヤ酎ハイ割材を生かす
キンミヤ梅割り下町文化

食中酒の本質

「宮の雪は料理へ寄り添い、キンミヤは割材を引き立てる。」

この二つの“脇役力”が企業全体の大きな特徴です。


⑭ 観光・直売・顧客接点

宮﨑本店は、

常設大型観光蔵ではありません。

一方で、

国登録有形文化財を含む歴史的酒蔵群

そのものが大きな観光資産です。


文化財

本館事務所、黒壁の蔵等、

5棟

が国登録有形文化財。

酒造企業としての歴史を視覚的に残しています。


直売

公式ECでは、

宮の雪
キンミヤ
焼酎
みりん
ウイスキー
酒粕
ギフト
キンミヤグッズ

まで販売しています。


ブランド接点

キンミヤについては、

商品だけでなく、

グッズ

飲み方

カクテル文化

までブランド接点を広げています。

観光類型

「歴史建築+蔵直売+ブランド体験型酒蔵」

です。


⑮ 流通・販売戦略

宮﨑本店最大の企業力の一つが、

全国流通力

です。


1. 三重

「宮の雪」は、

三重地酒

として県内需要を支えます。


2. 関東

創業後の明治期から販売基盤を持ち、

現在も東京支店を設置。


3. キンミヤ

東京・首都圏の、

居酒屋
ホッピー文化
下町酒場

で強いブランドを築いています。


4. 全国卸

主要取引先として、

国分
升喜
コンタツ
イズミック
三井物産流通グループ

等を掲げています。


5. EC

蔵元公式ショップにより、

全国D2C

も確立。


6. 高級酒

東条産山田錦や受賞酒で、

プレミアム市場

を拡大。


流通の本質

「宮の雪で地元・専門市場を取り、キンミヤで全国大衆市場を取る」

非常に強い二層構造です。


⑯ ターゲット

ターゲット適合度主商品
三重県民★★★★★宮の雪
四日市市民★★★★★宮の雪
日本酒初心者★★★★★純米酒・極上
吟醸酒ファン★★★★★大吟醸
純米大吟醸層★★★★★東条産山田錦
酒米ファン★★★★★愛山・雄町
食中酒層★★★★★宮の雪全般
燗酒層★★★★★極上・純米
高級酒層★★★★★28%・38%
ギフト需要★★★★★大吟醸
居酒屋層★★★★★キンミヤ
ホッピー層★★★★★キンミヤ
若年カクテル層★★★★☆キンミヤ
焼酎層★★★★★久寿・時乃刻印
国際評価重視層★★★★★IWC受賞酒
三重テロワール層★★★★★神の穂・GI三重

⑰ 競合比較

比較対象として、

清水清三郎商店
若戎酒造
大田酒造
伊勢萬

が分かりやすい位置です。

項目宮﨑本店清水清三郎商店大田酒造若戎酒造
創業1846186918921853
地域四日市・楠鈴鹿伊賀伊賀
主銘柄宮の雪作半蔵若戎
企業規模大中中小中
焼酎事業極めて強い小小小
全国ブランドキンミヤ作半蔵若戎
高級酒東条山田錦作高級酒半蔵純大義左衛門等
地域酒米神の穂神の穂等神の穂等三重酒米
2026全国入賞金賞金賞―
2026 IWCトロフィー高評価高評価―
最大差清酒+甲類焼酎日本酒集中伊賀×海外伊賀食中酒

差別化

清水清三郎商店が「作」に集中して世界へ日本酒を伸ばす酒蔵なら、宮﨑本店は「宮の雪」と「キンミヤ」という異なる巨大市場を同一企業で持つ総合酒類メーカー」です。

この二面性は、

三重県内では極めて再現しにくい競争力です。


⑱ SWOT分析

区分要素評価戦略的意味
Strength1846年創業強い歴史
Strength宮の雪極めて強い地酒
Strengthキンミヤ極めて強い全国ブランド
Strength鈴鹿伏流水強い共通資産
Strength東条産山田錦極めて強い高級化
Strength酒米多様性強い商品展開
StrengthIWCトロフィー極めて強い世界品質
StrengthKura Master極めて強い海外
Strength燗酒評価強い日常酒
Strength総合酒類極めて強い分散
Strength売上98億円極めて強い経営基盤
Strength全国卸網極めて強い流通
Strength東京支店強い関東
Strength国登録文化財強い歴史
Weakness宮の雪とキンミヤの印象分離高企業統一
Weakness日本酒の全国認知中キンミヤ比
Weakness観光常設性中来訪
Weakness商品数の多さ中複雑
Weakness総合メーカーゆえ蔵人感希薄化中ブランド
OpportunityIWCトロフィー最大世界
Opportunityプレミアム日本酒大東条山田錦
OpportunityGI三重大地域
Opportunityインバウンド最大伊勢・三重
Opportunityキンミヤ海外展開大カクテル
Opportunity酒蔵文化財観光大歴史
Threat米価高騰高清酒
Threat酒税・物流費高全国
Threat日本酒人口減少高国内
Threat焼酎市場競争高キンミヤ
Threatブランド分散中経営

⑲ PEST分析

区分外部環境影響対応
Political日本酒輸出政策追い風IWC
PoliticalGI制度追い風GI三重
Political酒税制度重要多酒類
Economic米価上昇リスク高付加価値
Economic円安・輸出機会宮の雪
Economic飲食回復機会キンミヤ
Social日本酒高級化大東条産山田錦
Social下町酒文化再評価最大キンミヤ
Social低アル・カクテル大焼酎
Social地域ブランド志向大GI三重
Technological製造数値化強み新蔵
Technological品質分析強み継承
TechnologicalEC強みD2C
Environmental鈴鹿伏流水最重要酒質
Environmental気候変動リスク米・水

⑳ 4P分析

区分現状評価
Product清酒・焼酎・みりん・ウイスキー★★★★★
Price日常酒~1万円超★★★★★
Place地元・全国卸・飲食・EC★★★★★
Promotion宮の雪・キンミヤ・国際受賞★★★★★

Product

非常に強い構造です。

普通酒
↓
本醸造
↓
純米
↓
純米吟醸
↓
大吟醸
↓
純米大吟醸
↓
東条産28%

に加え、

甲類焼酎
本格焼酎
みりん
ウイスキー

を持ちます。


Price

キンミヤの大衆価格帯から、

720ml・11,000円

の純米大吟醸までをカバー。


Place

四日市
三重県
東京
全国酒販
全国飲食
EC

という広い販売網です。


Promotion

最も強い訴求は、

宮の雪=IWCトロフィー

キンミヤ=下町酒文化

の二本柱です。



㉒ ブランドコピー・見せ方

メインコピー

鈴鹿の水から、世界の一杯へ。

宮の雪型

雪解けの水を、華やかな酒へ。

品質型

1846年から、品質本位。

高級酒型

東条産山田錦28%。三重の水で磨く。

酒質型

華やかに香り、米がふくらみ、きれいに切れる。

キンミヤ型

主役を引き立てる、最高の脇役。

企業型

清酒も、焼酎も。すべては良い水から。

海外型

MIYANOYUKI — Sake born from the waters of Suzuka since 1846.


㉓ この酒蔵をどう見せるべきか

① 最大の企業資産

宮の雪+キンミヤ

です。

一社で、

高級日本酒市場

と

大衆焼酎市場

の双方を持ちます。


② 最大の自然資産

鈴鹿山系伏流水

です。

宮の雪・キンミヤ双方に共通する核です。


③ 最大の高級原料資産

東条産特A山田錦

です。

精米28%という明確な最高級商品があります。


④ 最大の品質証明

IWC2026 大吟醸部門トロフィー

です。

2026年現在、最も強い対外評価です。


⑤ 最大の地域資産

楠町の酒造文化

です。

最盛期30数軒あった酒蔵の歴史を現在へ継承しています。


⑥ 最大の歴史建築資産

国登録有形文化財5棟

です。


⑦ 最大の将来資産

新蔵による技術数値化と小仕込み

です。

伝統を属人的に終わらせず、

次世代へ再現可能な形で残せます。


㉔ 最終評価

評価軸評価コメント
歴史性5.0/51846年
地域性5.0/5四日市・楠
水資産5.0/5鈴鹿伏流水
ブランド力5.0/5宮の雪
焼酎ブランド力5.0/5キンミヤ
全国認知5.0/5キンミヤ
高級酒力5.0/5東条28%
酒米多様性5.0/5愛山・雄町等
地域酒米5.0/5神の穂
手造り4.9/5麹等
低温発酵5.0/5吟醸
技術継承5.0/5数値化
吟醸技術5.0/5IWCトロフィー
純米酒力5.0/5国際評価
燗酒力5.0/5全国燗酒
酒質幅5.0/5高級~日常
商品幅5.0/5清酒~ウイスキー
国内流通5.0/5全国卸
東京市場5.0/5歴史的強み
D2C4.8/5公式EC
経営規模5.0/5売上98億円
文化財価値5.0/55棟
観光潜在力4.8/5歴史蔵
国際評価5.0/5IWC・Kura Master
独自性5.0/5清酒+キンミヤ
成長可能性5.0/5世界展開余地大


㉖ 最終結論

株式会社宮﨑本店は、三重県四日市市楠町南五味塚972番地に本社・工場を構える、弘化3年・1846年創業の総合酒類メーカーです。

創業者・宮﨑庄三郎が約100坪の小さな蔵から始めた事業は、現在約8,000坪の敷地、従業員78名、売上高98億円を持つ、

三重県最大規模の酒類メーカー

へ成長しました。

その原点にあるのは、

鈴鹿山系の伏流水

です。

この水を清酒では、

柔らかな口当たり

米の旨味

透明感

へ変え、

焼酎では、

ピュア

すっきり

まろやか

という酒質へ変えています。

同じ自然資産から、

「宮の雪」と「キンミヤ」

というまったく異なる二つの巨大ブランドを生み出したことが、宮﨑本店の最大の特徴です。

「宮の雪」は1951年に誕生。

その名称は、

伊勢神宮と家号から「宮」

鈴鹿連峰の雪から「雪」

を取ったもので、

三重の自然と文化そのものを酒名へ組み込んでいます。

現在の酒造りは、

純粋酵母
手造り麹
低温長期発酵
小仕込み
新蔵での数値管理

を組み合わせ、

華やかな香り、ふくよかな甘味、米の芳醇な旨味、きれいな後口

を形成します。

その頂点が、

「宮の雪 純米大吟醸 東条産山田錦」

です。

兵庫県加東市東条産特A地区山田錦100%を、

28%

まで磨きます。

価格は720ml・11,000円。

宮﨑本店が大衆酒企業だけではなく、

超高級日本酒を造れる酒蔵

であることを明確に示します。

そして2026年、

「宮の雪 大吟醸」

が、

IWC2026 SAKE部門 大吟醸カテゴリー・トロフィー

を獲得しました。

IWCでは1,738点が出品され、そのカテゴリーで最高評価となるトロフィーを獲得したことは、現在の宮﨑本店の品質水準を世界的に証明する実績です。

同年Kura Masterでは、

純米吟醸 愛山=プラチナ賞

さらに、

東条産山田錦
大吟醸山田錦
純米大吟醸山田錦
純米吟醸雄町

が金賞。

一方で「極上 宮の雪」は2025年全国燗酒コンテスト最高金賞となっており、

高級吟醸から日常燗酒まで品質が強い

という企業特性が確認できます。

もう一つの企業母艦が、

「キンミヤ焼酎」

です。

1911年に亀甲宮焼酎として誕生。

ミネラル分の少ない柔らかな天然水を使い、

割材を邪魔しない透明感

を武器として、

ホッピー、酎ハイ、梅割りなどの下町酒場文化へ深く入り込みました。

この商品は、

「主役になる酒」ではなく、「飲み物全体を美味しくする名脇役」

としてブランドを確立しています。

これは「宮の雪」と非常に対照的です。

宮の雪=米・香り・酒質そのものを味わう。

キンミヤ=割材や料理を引き立てる。

しかし両者の根底には、

良い水を使い、雑味を抑え、飲み続けやすくする

という同じ品質思想があります。

さらに宮﨑本店は、

本格麦焼酎 久寿
本格米焼酎 時乃刻印
サンピースウイスキー
みりん

まで扱います。

つまり、

日本酒蔵というより「酒類を横断する醸造・蒸留企業」

として見る方が企業構造を正確に理解できます。

したがって宮﨑本店を最も正確に定義するなら、

「弘化3年・1846年創業。三重県四日市市楠町で鈴鹿山系の清らかな伏流水を使い、粕取り焼酎・味醂から始まり、清酒『宮の雪』、甲類焼酎『キンミヤ』、本格焼酎、ウイスキー、みりんへ事業を拡張。清酒では東条産特A山田錦28%、山田錦38%、愛山、雄町、神の穂を小仕込み・手造り麹・低温発酵で醸し、新蔵で伝統技術を数値化しながら、2026年には『宮の雪 大吟醸』がIWC大吟醸部門最高賞トロフィーを獲得。一方、『キンミヤ』では東京・下町酒文化を全国ブランドへ育て、売上98億円規模へ成長した、“鈴鹿伏流水型・総合酒類メーカー型・高級吟醸国際評価型・全国焼酎ブランド型・伝統革新融合型酒蔵企業”」

です。

三重県の主要蔵と比較すると、

清水清三郎商店=「作」に集中し、現代的日本酒として国内外へ展開するブランド集中型酒蔵

大田酒造=伊賀の風土と「半蔵」を国際市場へ展開する地域高級酒型酒蔵

木屋正酒造=「而今」で少量高品質・希少性を極限まで高めた専門酒蔵

若戎酒造=伊賀の食文化と純米・吟醸を幅広く展開する地域食中酒型酒蔵

に対して、

宮﨑本店=「三重の鈴鹿伏流水を共通資産として、高級日本酒『宮の雪』と全国大衆焼酎『キンミヤ』という全く異なる二つの巨大ブランドを育て、清酒・焼酎・ウイスキー・みりんまでを一社で展開する、“三重を代表する総合酒類企業”」

という、極めて明確で模倣困難な独自ポジションを持っています。

宮崎本店のテロワールを味わう👇

イメージ 酒蔵 説明 リンク
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宮崎本店

宮﨑本店は、三重県四日市市楠町で「宮の雪」と「キンミヤ焼酎」を造る、1846年創業・鈴鹿山脈伏流水・手造り麹・低温発酵・東条産山田錦・愛山・雄町・神の穂・GI三重・国登録有形文化財・全国新酒鑑評会金賞・IWCトロフィー・甲類焼酎・総合酒類製造を強みとする、三重を代表する伝統×総合酒類型の酒蔵。

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