大津市堅田 × 浪乃音酒造(地域ブランド分析)
① 一行定義
琵琶湖の湖上交通・漁業で栄えた堅田の歴史、湖魚を中心とする食文化、滋賀の米を、1805年創業の浪乃音酒造が小仕込みと手仕事で「浪乃音」「ええとこどり」「Te to Te」へ醸し、“くつろぎを呑む”時間へ変える、湖・港町・米・食・家族酒蔵一体型地域ブランド。
浪乃音酒造株式会社は、
滋賀県大津市本堅田1丁目7-16。
創業は、
文化2年・1805年。
2026年時点で、
221年。
代表銘柄は、
「浪乃音」
です。
酒銘は、
比叡山の高僧によって命名された
と蔵元に伝わります。
現在の代表取締役は、
10代目・中井孝。
そして現在は、
11代目・中井充也が、
新ブランド、
「Te to Te」
を醸しています。
浪乃音酒造が掲げる理念は、
「古壺新酒」
です。
伝統を守る。
しかし、
酒そのものは、
新しくする。
そして酒のテーマは、
「くつろぎを呑む」
です。
つまり浪乃音酒造は、
歴史や格式を前面へ押し出す酒蔵ではなく、
「琵琶湖のほとりで、食卓と人の時間に寄り添う酒を造る蔵」
です。
② 成立構造
琵琶湖
↓
堅田
↓
湖上交通
+
漁業
+
造船
↓
堅田衆・湖族
↓
港町・自治都市
↓
湖魚文化
↓
鮒寿司
+
佃煮
+
うなぎ
+
湖魚料理
↓
1805年 浪乃音酒造創業
↓
小規模家族蔵
↓
小仕込み
+
手作業
+
蓋麹
↓
浪乃音
+
ええとこどり
↓
食中酒
+
生酒
+
純米吟醸
+
純米大吟醸
↓
滋賀県産米
+
滋賀の復活系酒米「渡船」
+
滋賀県産米36種類
↓
11代目
↓
Te to Te
↓
若い世代・初心者
↓
直営料亭「余花朗」
↓
うなぎ+日本酒
↓
堅田観光
+
浮御堂
+
湖族の郷
↓
「琵琶湖の暮らしと食を、くつろぎの一献へ変える地域ブランド」
石井醸造が、
山 → 水 → 平野 → 農 → 梅 → 酒
なら、
浪乃音酒造は、
湖 → 港町 → 漁業 → 食 → 酒 → くつろぎ
です。
さらに現在は、
滋賀の米 → 小仕込み → Te to Te → 次世代
という新しい流れも加わっています。
③ 自然
浪乃音酒造の地域ブランドを考えるうえで、
最も重要な自然景観は、
琵琶湖
です。
酒蔵は、
琵琶湖西岸、
大津市堅田にあります。
堅田は、
琵琶湖の北湖と南湖の境界に近く、
湖幅が狭くなる場所に位置します。
この地理によって、
堅田は古くから、
湖上交通の要衝となりました。
人が行き交う。
荷物が行き交う。
魚が揚がる。
船を造る。
つまり、
琵琶湖は、
景観だけではなく、
堅田の産業と暮らしをつくった自然
です。
一方、
浪乃音酒造の仕込み水については、
現在の公式情報で、
特定の山系・地下水系を地域ブランドの中心として明示していません。
そのため、
「琵琶湖の水で仕込む」
「比良山系の伏流水で醸す」
といった断定は行いません。
浪乃音酒造の地域性は、
水源を推測するのではなく、
「琵琶湖のほとりで221年酒を醸してきたこと」
に置く方が正確です。
また、
琵琶湖は、
古代湖として、
独自の生態系を持ちます。
ニゴロブナ。
ビワマス。
セタシジミ。
アユ。
ホンモロコ。
スジエビ。
などが、
滋賀独自の食文化を生みました。
魚を、
鮒寿司。
佃煮。
甘露煮。
塩焼き。
炊き込みご飯。
汁物。
として食べる。
そこに、
滋賀の酒がある。
つまり、
浪乃音酒造にとっての自然テロワールは、
「琵琶湖そのものを酒の原料とする」のではなく、「琵琶湖が生んだ暮らしと食に酒を戻す」
ことにあります。
👉 「湖の自然を、湖魚・港町・食卓を介して酒へつなぐ“琵琶湖生活文化型テロワール”」
です。
④ 歴史
浪乃音酒造の創業は、
1805年・文化2年。
江戸時代後期です。
現在まで、
堅田の地で、
200年以上酒造りを続けています。
1805年
↓
堅田で創業
↓
「浪乃音」
↓
地域酒として継承
↓
九代目から次世代へ
↓
1995年前後
↓
能登杜氏・金井泰一氏から酒造技術を学ぶ
↓
1996年
↓
酒蔵建て替え
↓
吟醸酒を重視する方向へ転換
↓
三兄弟による酒造り
↓
小仕込み・手造り
↓
「古壺新酒」を理念化
↓
ええとこどり
+
多様な生酒
↓
滋賀県産米への展開
↓
11代目 中井充也
↓
Te to Te
↓
若い世代へ継承
↓
2026年
↓
全国新酒鑑評会「浪乃音」入賞
↓
現在
という流れがあります。
1990年代の大きな転換が、
吟醸酒への方向転換
です。
酒蔵を建て替え、
能登杜氏の技を学び、
小規模蔵として、
より丁寧な酒造りへ進みました。
現在の浪乃音酒造を象徴するのが、
「古壺新酒」
です。
古い壺。
つまり、
歴史。
家族。
土地。
技術。
を残す。
しかし、
その中に入れる酒は、
新しくする。
この思想は、
現在の世代交代にも表れています。
10代目が、
蔵を支える。
そして、
11代目が、
Te to Teを醸す。
つまり、
「代替わりして同じ酒を繰り返す」のではなく、「代替わりするたびに新しい浪乃音をつくる。」
酒蔵です。
2026年、
令和7酒造年度全国新酒鑑評会では、
「浪乃音」が入賞。
金賞ではなく、
入賞です。
221年の歴史を持ちながら、
現在も、
全国鑑評会水準の酒造技術を維持しています。
⑤ 風土
堅田を構成するものは、
琵琶湖
湖上交通
漁業
造船
堅田衆
湖族
自治都市
寺院
信仰
浮御堂
近江八景
鮒寿司
湖魚
うなぎ
港町
酒
です。
この地域最大の特徴は、
「湖を見る町ではなく、湖で生きてきた町」
であることです。
中世の堅田は、
琵琶湖の湖上交通に関わる権利を持ち、
経済力を背景に、
自治都市として発展しました。
堅田衆。
あるいは、
湖族。
と呼ばれる人々が、
湖上交通。
漁業。
商業。
に大きな力を持ちました。
近世になると、
水運の中心は大津へ移ります。
しかし堅田では、
漁業が発達。
造船。
魚食。
町家。
祭礼。
社寺。
といった、
琵琶湖と共に生きる生活文化
が残りました。
浮御堂。
伊豆神社。
祥瑞寺。
出島の灯台。
堅田漁港。
こうした場所は、
すべて、
湖との関係の中で理解できます。
浪乃音酒造も、
この町の中で221年続いています。
つまり、
酒蔵だけを、
琵琶湖文化から切り離すことはできません。
そして、
浪乃音酒造が掲げる、
「くつろぎを呑む」
というテーマも、
堅田の現在の雰囲気とよく重なります。
琵琶湖。
浮御堂。
昔の町並み。
湖魚。
静かな時間。
日本酒。
👉 「湖上交通で栄えた歴史と、湖畔で過ごす静かな時間が共存する堅田型生活文化」
です。
⑥ 産業
堅田・大津北部には、
漁業
農業
食品加工
商業
観光
造船
酒造
サービス業
などがあります。
浪乃音酒造との関係で、
特に重要なのは、
「酒造+滋賀米+湖魚+観光」
です。
第一は、
滋賀の米。
新ブランド、
「Te to Te」の定番酒では、
滋賀県産米
を使用します。
単に日本酒を滋賀で造るだけでなく、
原料米まで滋賀へ寄せることで、
地域性を明確にしています。
第二は、
渡船。
浪乃音酒造では、
滋賀で復活された酒米系統、
「渡船」を使う、
純米大吟醸も展開しています。
優しい甘味。
深い旨味。
を引き出す酒です。
第三は、
「ALMOST SHIGA 湖の辺にして」
です。
滋賀県産の、
36種類の米
を使用して醸した、
純米吟醸。
一つの酒米を極めるのではなく、
滋賀という地域そのものを、
複数の米で表現します。
これは、
非常に特徴的です。
地域ブランドを、
「滋賀県産○○米100%」
という一点で表すのではなく、
「滋賀の米の多様性そのものを一本へまとめる。」
商品だからです。
第四は、
湖魚・うなぎ。
浪乃音酒造には、
直営の料亭、
「余花朗」
があります。
八代目蔵元の昭和初期の自邸を改修した建物で、
琵琶湖を眺めながら、
うなぎ料理と、
浪乃音の酒を楽しめます。
酒蔵
↓
酒
↓
料理
↓
琵琶湖
↓
地域体験
という、
酒と食を自社内で完結できる構造
を持っています。
👉 「滋賀の米を酒へ、琵琶湖の食を料理へ変え、同じ地域体験として届ける湖畔型酒造産業」
です。
⑦ 酒文化
滋賀の米
+
山田錦
+
雄町
+
渡船
↓
小仕込み
↓
手洗い・手作業
↓
蓋麹
↓
発酵
↓
浪乃音酒造
↓
浪乃音
+
ええとこどり
+
Te to Te
+
ALMOST SHIGA
↓
米の旨味
+
きれいな飲み口
+
優しい余韻
+
フルーティーさ
↓
冷酒
+
燗
+
生酒
↓
湖魚
+
うなぎ
+
家庭料理
↓
「琵琶湖畔の食卓に、くつろぎを届ける小仕込み酒文化」
浪乃音酒造の酒文化で、
最も重要なのは、
「小さく、丁寧に造ること」
です。
第一の特徴|「浪乃音」
蔵の中心となる銘柄が、
浪乃音。
200年以上、
堅田で受け継がれてきた名前です。
しかし、
味を昔のまま固定しているわけではありません。
吟醸。
純米。
生酒。
酒米違い。
と、
時代に合わせて変化しています。
第二の特徴|小仕込み
浪乃音酒造は、
大規模生産を目指しません。
公式にも、
「小さな酒蔵だからこそ小仕込みに徹する」
と明記しています。
つまり、
規模の小ささを、
弱点ではなく、
酒質管理へ変えています。
第三の特徴|手作業
浪乃音の酒造りでは、
手作業を重視します。
特に、
精米歩合50%以上の酒では、
蓋麹
を採用。
小さな単位で、
麹を細かく管理します。
つまり、
「大量に均一化する」のではなく、「小さく見ながら整える」。
酒造りです。
第四の特徴|「ええとこどり」
浪乃音を代表する商品群の一つが、
ええとこどり
です。
純米酒。
超辛口。
純米吟醸。
純米大吟醸。
生酒。
火入れ。
など、
幅広い展開があります。
スタンダードの純米酒は、
きれいな飲み口。
料理を選びにくい食中性。
冷酒。
燗。
の両方へ対応します。
つまり、
日常の食卓で使いやすい浪乃音
です。
第五の特徴|超辛口
ええとこどり 純米酒超辛口
は、
単純に数値だけ辛い酒ではありません。
蔵元が重視するのは、
「旨味を残しながら、最後を切る」
ことです。
つまり、
辛さではなく、
料理の次の一口へ戻れる酒質です。
第六の特徴|酵母違い
ええとこどりでは、
901酵母。
1401酵母。
など、
酵母の違いを商品へ展開します。
同じ米でも、
香り。
キレ。
余韻。
が変わる。
つまり、
日本酒の発酵の違いを、商品として飲み比べられる。
構造です。
第七の特徴|酒米違い
浪乃音では、
山田錦。
備前雄町。
渡船。
など、
酒米違いの商品も展開します。
例えば、
備前雄町では、
芳醇さ。
深いコク。
酸とのバランス。
渡船では、
優しい甘味。
深い旨味。
を表現します。
つまり、
「同じ浪乃音でも、米が変われば味を変える。」
ことを楽しめます。
第八の特徴|滋賀の「渡船」
純米大吟醸「渡船」は、
滋賀の地域性を表す重要な商品です。
滋賀で復活した、
山田錦の親系統にもつながる酒米を使い、
米の旨味を前面に出します。
つまり、
全国的なブランド米だけでなく、
「滋賀で再び育てられる米を、滋賀の酒蔵が醸す。」
構造があります。
第九の特徴|ALMOST SHIGA
地域ブランドとして、
特に独創的なのが、
ALMOST SHIGA 純米吟醸「湖の辺にして」
です。
使用するのは、
滋賀県産米、
36種類。
通常の日本酒は、
「山田錦100%」
「雄町100%」
のように、
単一米の個性を価値化します。
この酒は逆です。
「滋賀の多様性そのものを混ぜて、一つの滋賀にする。」
商品です。
味わいは、
米の旨味を持ちながら、
まとまりのある食中酒。
つまり、
コンセプトだけでなく、
食卓へ戻るよう設計されています。
第十の特徴|Te to Te
現在の世代交代を象徴するブランドが、
Te to Te
です。
11代目、
中井充也
が醸します。
20代の感性。
フルーティー。
軽やか。
華やかな香り。
米の旨味。
従来の浪乃音ファンだけでなく、
これから日本酒を飲み始める人
も対象です。
第十一の特徴|滋賀県産米とTe to Te
Te to Teの定番酒では、
滋賀県産米
を使用します。
つまり、
新世代ブランドになっても、
地域性を薄くしません。
むしろ、
「若い感性と滋賀の米を組み合わせる。」
方向へ進んでいます。
第十二の特徴|「手から手へ」
Te to Teという名前には、
手仕込みした酒を、
蔵人の手から、
飲み手の手へ届けたい、
という意味があります。
つまり、
生産者。
酒販店。
飲食店。
飲み手。
を、
一本の酒でつなぐ。
「人の距離が近い小規模蔵」
という浪乃音酒造の性格を、
現代的に表現したブランドです。
第十三の特徴|直営料亭「余花朗」
浪乃音には、
酒だけでなく、
食の実証場所があります。
余花朗で、
実際に料理と酒を合わせる。
特に、
うなぎ料理との相性を、
来店客へアンケートし、
最も評価された酒を、
「うな純」
として商品化しています。
つまり、
「料理との相性を、蔵の感覚だけで決めない。」
実際の食体験から商品が生まれています。
第十四の特徴|毎月のはかり売り
浪乃音酒造では、
毎月第4金曜・土曜に、
限定酒の、
はかり売り
を行っています。
季節酒。
蔵元・杜氏のスペシャルブレンド。
にごり酒。
など、
その時だけの酒を販売します。
これは、
地元の人が、
毎月蔵へ戻る理由になります。
つまり、
「観光客向けの一回訪問」ではなく、「地域客との反復接点」
です。
第十五の特徴|2026年全国新酒鑑評会
2026年、
令和7酒造年度全国新酒鑑評会で、
「浪乃音」が入賞
しました。
金賞ではありません。
入賞酒411点の一つとして、
現在の酒質が評価されています。
したがって、
浪乃音酒造の酒文化は、
「琵琶湖のほとり・堅田で221年続く家族酒蔵が、小仕込み・手作業・蓋麹を基本に、山田錦・雄町・渡船・滋賀県産米などを『浪乃音』『ええとこどり』へ醸し、11代目の『Te to Te』では滋賀米と若い感性を組み合わせ、直営料亭『余花朗』や毎月のはかり売りを通じて、酒を“くつろぎの時間”と食卓へ戻す“堅田・湖畔小仕込み酒文化”」
と定義できます。
⑧ 観光資源
浪乃音酒造
余花朗
琵琶湖
浮御堂
満月寺
湖族の郷資料館
伊豆神社
祥瑞寺
出島の灯台
堅田漁港
堅田内湖
琵琶湖大橋
近江八景「堅田落雁」
湖魚料理
鮒寿司
うなぎ
などがあります。
浪乃音酒造の観光上の強みは、
「酒蔵が、堅田の歴史地区の中にあること」
です。
堅田は、
琵琶湖の港町としての歴史が、
徒歩圏に残っています。
浮御堂。
湖族の郷資料館。
伊豆神社。
祥瑞寺。
堅田漁港。
出島の灯台。
こうした場所を歩き、
その地域で造られた浪乃音を飲む。
つまり、
「町歩きと酒が分離しない。」
構造です。
びわ湖大津観光協会では、
2026年度も、
「湖族の郷 堅田・浮御堂コース」
を実施しています。
中世自治都市。
湖上交通。
寺院。
港。
漁業。
を歩いて理解できる地域です。
浪乃音酒造では、
毎月第4金曜日・土曜日、
13時~16時に、
限定酒販売を実施。
つまり、
観光客だけでなく、
地元客も、
定期的に蔵を訪れます。
さらに、
直営料亭、
余花朗
があります。
八代目蔵元の昭和初期の自邸を改修。
重森三玲による日本庭園。
庭の向こうには、
琵琶湖。
そして、
うなぎ料理と浪乃音。
つまり、
建築・庭・湖・料理・酒
を、
一つの体験へできます。
余花朗は、
夏季限定・完全予約制です。
観光タイプは、
「湖族の町歩き+琵琶湖景観+湖魚・うなぎ+小規模酒蔵」型
です。
⑨ ターゲット
◎ 最優先
滋賀・大津地酒ファン
浪乃音ファン
日本酒ファン
琵琶湖・堅田旅行者
湖魚・うなぎと日本酒を楽しみたい層
小規模家族酒蔵を好む層
食中酒ファン
滋賀県産米に関心がある層
地域文化と酒を一緒に知りたい層
酒米違いを楽しみたい層
○ 相性が良い
純米吟醸・純米大吟醸ファン
雄町ファン
渡船に関心がある層
生酒ファン
酵母違いの飲み比べを好む層
若い日本酒ユーザー
日本酒初心者
歴史町歩きファン
浮御堂・近江八景目的の旅行者
夫婦・シニア旅行者
インバウンド
△ 条件付き
大規模な観光工場を求める層
強い地域水源ストーリーを最優先する層
全商品を滋賀県産米だけで造る酒蔵を求める層
■ 想定ユーザー
浪乃音という酒名の由来を知りたい人
琵琶湖のそばで造られる日本酒を飲みたい人
堅田の湖族文化と酒を一緒に知りたい人
滋賀の渡船を使った酒を探している人
滋賀県産米の新しい日本酒を飲みたい人
ええとこどりの酵母違いを比較したい人
Te to Teで日本酒を飲み始めたい人
うなぎと合う日本酒を現地で体験したい人
⑩ 導線
■ 王道モデル
琵琶湖
↓
堅田
↓
浪乃音酒造
↓
浪乃音
↓
湖魚・うなぎ
👉 「湖の町で、湖の食と酒を。」
■ 湖族モデル
琵琶湖
↓
湖上交通
↓
堅田衆
↓
湖族の郷
↓
浪乃音
👉 「湖族の町で、二百二十一年の酒を。」
■ 食モデル
琵琶湖
↓
湖魚
+
うなぎ
↓
余花朗
↓
浪乃音
↓
うな純
👉 「琵琶湖の食を、浪乃音で結ぶ。」
■ 滋賀米モデル
滋賀
↓
米
↓
浪乃音酒造
↓
Te to Te
👉 「滋賀の米を、次の世代の酒へ。」
■ 渡船モデル
滋賀の酒米史
↓
渡船
↓
純米大吟醸
↓
浪乃音
👉 「滋賀に戻った米を、滋賀の酒へ。」
■ ALMOST SHIGAモデル
滋賀県
↓
36種類の米
↓
一つの醪
↓
湖の辺にして
👉 「三十六の米で、ひとつの滋賀を醸す。」
■ 世代継承モデル
10代目
↓
浪乃音
↓
11代目
↓
Te to Te
↓
次の飲み手
👉 「古壺に、新しい一献を。」
■ 手仕事モデル
米
↓
小仕込み
↓
蓋麹
↓
手作業
↓
浪乃音
👉 「小さく仕込み、丁寧に届ける。」
■ くつろぎモデル
食事
↓
酒
↓
家族・友人
↓
会話
↓
くつろぎ
👉 「酒を飲むより、くつろぎを呑む。」
■ 広域モデル
JR堅田駅
↓
湖族の郷
↓
浮御堂
↓
浪乃音酒造
↓
余花朗
↓
琵琶湖大橋
👉 「湖・町・食・酒で、堅田を知る。」
⑪ 強み
① 1805年創業
200年以上続く、
明確な時間資産があります。
② 堅田という歴史都市
湖上交通・漁業・自治都市という、
独自の地域史があります。
③ 琵琶湖畔立地
日本最大の湖を、
地域景観・食・観光へ直接つなげられます。
④ 「浪乃音」という酒名
湖畔の蔵との親和性が高く、
音まで想起できる名称です。
⑤ 「古壺新酒」
伝統と革新を、
短い言葉で表現できます。
⑥ 「くつろぎを呑む」
酒のスペックではなく、
飲用時間そのものをブランド化しています。
⑦ 小仕込み
小規模性を、
品質管理へ変えています。
⑧ 手作業
造り手と酒の距離が近い構造です。
⑨ 蓋麹
吟醸系商品の細かな品質管理へつながります。
⑩ 「ええとこどり」
日常の純米酒から純米大吟醸まで、
幅広い商品を持ちます。
⑪ 食中酒の強さ
冷酒だけでなく、
燗・料理との組み合わせまで対応できます。
⑫ 滋賀の「渡船」
地域の酒米史を、
高品質酒として表現できます。
⑬ ALMOST SHIGA
滋賀県産米36種類という、
独創的な地域表現があります。
⑭ Te to Te
11代目による、
明確な次世代ブランドがあります。
⑮ 滋賀県産米
新世代ブランドでも、
土地との関係を維持しています。
⑯ 日本酒初心者への入口
フルーティーで軽やかなTe to Teが、
新規層を受け持ちます。
⑰ 毎月の限定販売
第4金曜・土曜の限定酒販売により、
地域との継続接点があります。
⑱ 直営料亭「余花朗」
酒と料理の相性を、
自社で実体験として提供できます。
⑲ 「うな純」
実際の客の評価を、
商品開発へ戻しています。
⑳ 2026年全国新酒鑑評会入賞
歴史だけでなく、
現在の酒造技術も評価されています。
⑫ 弱点
第一の弱点は、
「浪乃音」という酒名だけでは堅田まで伝わりにくいこと。
琵琶湖を想起しやすい名称ですが、
大津市。
堅田。
湖族。
という地域背景までは、
商品名だけでは見えません。
第二に、
酒蔵と琵琶湖の関係を、仕込み水の物語へ単純化できないこと。
酒蔵は、
琵琶湖のほとりにあります。
一方、
現在の公式情報では、
特定の「琵琶湖水」「比良山系伏流水」などを、
仕込み水として明確に打ち出していません。
浪乃音酒造の湖との関係は、
水源より、町・食・暮らし・景観
にあります。
第三に、
すべての商品が滋賀県産米ではないこと。
Te to Teの定番酒や、
ALMOST SHIGAなど、
滋賀米を強く打ち出す酒があります。
一方、
山田錦。
雄町。
など、
県外産を含む酒米も使用します。
したがって、
「全量滋賀県産米」
の蔵ではありません。
第四に、
商品体系が初見では複雑なこと。
浪乃音。
ええとこどり。
Te to Te。
ALMOST SHIGA。
酒米違い。
酵母違い。
季節酒。
があります。
地域ブランド上は、
浪乃音=本流
ええとこどり=味・酵母・日常酒
Te to Te=次世代
ALMOST SHIGA=滋賀そのもの
と整理できます。
第五に、
小規模蔵であるため大量供給には向かないこと。
小仕込みは、
品質面では強みです。
一方、
全国の大量量販へ、
安定して大数量を供給するモデルとは異なります。
第六に、
堅田が全国的な酒どころとして認知されていないこと。
堅田には、
湖族。
浮御堂。
漁業。
造船。
という強い地域史があります。
一方、
伏見。
灘。
東広島。
のような酒造地イメージはありません。
第七に、
直営料亭「余花朗」が通年営業ではないこと。
非常に強い食体験資産ですが、
夏季限定。
完全予約制。
です。
そのため、
年間を通じて誰でも利用できる観光拠点ではありません。
第八に、
歴史資産が多く、酒の話が埋もれやすいこと。
堅田衆。
湖族。
浮御堂。
一休。
蓮如。
芭蕉。
近江八景。
など、
地域史が非常に豊かです。
浪乃音酒造との接続では、
「湖の暮らし・湖魚・くつろぎ」
に絞ると、
酒との関係が明確になります。
⑬ 本質
👉 「琵琶湖とともに生きてきた港町・堅田で、小仕込みと手仕事を221年受け継ぎ、滋賀の米と湖畔の食を『浪乃音』へ醸し、“くつろぎを呑む”時間として次世代へ渡すこと。」
浪乃音酒造を、
単なる、
「琵琶湖の近くにある老舗酒蔵」
として捉えるだけでは、
本質を十分に表現できません。
最大の特徴は、
「湖の景色ではなく、湖と暮らす時間を酒へ変えていること」
です。
第一の本質は「琵琶湖」
堅田の歴史は、
琵琶湖なしには成立しません。
水運。
漁業。
造船。
町。
寺。
食。
を、
湖がつくりました。
浪乃音酒造も、
その町の中で、
200年以上続いています。
第二の本質は「堅田」
浪乃音酒造は、
「滋賀県の酒蔵」
だけではありません。
「湖族の町・堅田の酒蔵」
です。
自治都市として栄えた歴史。
漁師。
船。
町家。
寺院。
湖魚。
が、
酒の地域背景になります。
第三の本質は「小ささ」
浪乃音酒造は、
自ら、
小さな酒蔵であることを、
酒造りの強みにしています。
小さく仕込む。
手で見る。
蓋麹を使う。
つまり、
規模ではなく、目の届く距離で酒を造る。
蔵です。
第四の本質は「家族」
浪乃音の酒造りは、
家族を中心に受け継がれてきました。
三兄弟で造る時代。
10代目。
11代目。
世代が変わっても、
人の距離が近い。
「家族の手から、飲み手の手へ。」
という構造が、
Te to Teにも続きます。
第五の本質は「古壺新酒」
221年続くから、
昔の酒を繰り返す。
のではありません。
吟醸酒へ転換する。
生酒を造る。
酵母を変える。
酒米を変える。
Te to Teを造る。
つまり、
変えることが、浪乃音の伝統です。
第六の本質は「滋賀の米」
新しい世代ほど、
地域から離れるのではありません。
Te to Teでは、
滋賀県産米。
ALMOST SHIGAでは、
36種類の滋賀米。
渡船では、
滋賀の酒米史。
を使います。
つまり、
「新しくするほど、滋賀を深くする。」
方向へ進んでいます。
第七の本質は「食」
浪乃音は、
酒だけで完成しません。
純米酒は、
料理と飲む。
超辛口は、
料理の次の一口へ戻す。
うな純は、
うなぎと飲む。
つまり、
食卓が酒の完成場所
です。
第八の本質は「余花朗」
酒蔵が、
料理を提供する場所まで持つことで、
酒と食の関係を、
実際に確かめられます。
さらに、
建物。
庭。
琵琶湖。
まで加わる。
つまり、
酒を味ではなく、空間として体験できる。
ことが特徴です。
第九の本質は「くつろぎ」
浪乃音酒造が目指すのは、
酒の強さ。
高級感。
希少性。
だけではありません。
ホッとする。
食事を囲む。
話す。
静かに過ごす。
つまり、
「酒ではなく、酒がある時間をつくる。」
ことです。
第十の本質は「世代継承」
10代目から、
11代目へ。
本流から、
Te to Teへ。
伝統技術を使いながら、
味と見せ方を変える。
つまり、
「古壺新酒」が理念ではなく、現在進行形で起きています。
したがって、
浪乃音酒造の地域ブランド上の本質は、
「中世以来、湖上交通・漁業・造船で栄え、現在も湖魚・社寺・港町景観が残る琵琶湖西岸の堅田で、1805年以来の家族酒蔵として小仕込み・手作業・蓋麹を受け継ぎ、『浪乃音』『ええとこどり』では食卓に寄り添う酒を、『Te to Te』では滋賀県産米と11代目の若い感性を、『ALMOST SHIGA』では滋賀米36種類という地域の多様性を表現し、直営料亭『余花朗』まで含めて“湖・米・食・人・くつろぎ”を一つの時間へまとめること」
にあります。
浪乃音酒造は、
「琵琶湖畔の221年酒蔵」
にとどまりません。
「湖族の町・堅田の歴史、琵琶湖の食文化、滋賀の米、家族の手仕事、世代交代を“くつろぎを呑む”という一つの価値へまとめる、堅田・湖畔生活文化型酒蔵」
です。
⑭ コピー
「堅田を醸す、浪乃音。」
「琵琶湖のほとりで、二百二十一年。」
「湖の町を、一献に。」
「湖族の町で、酒を醸す。」
「琵琶湖の食には、琵琶湖のほとりの酒を。」
「酒を呑む。くつろぎを呑む。」
「一杯より、その時間を。」
「小さく仕込み、丁寧に届ける。」
「古壺に、新しい酒を。」
「二百年を守り、味は変えていく。」
「滋賀の米を、次の世代へ。」
「渡船を、琵琶湖のほとりで。」
「三十六の米で、ひとつの滋賀を。」
「Te to Te――造り手の手から、飲み手の手へ。」
「若い感性で、滋賀を醸す。」
「料理の隣に、浪乃音。」
「うなぎと酒と、琵琶湖の景色。」
「毎月、蔵へ戻りたくなる酒。」
「湖・米・食・人を、一つの時間に。」
「琵琶湖の暮らしを、くつろぎの一献へ。」
■ 結論
大津市本堅田・浪乃音酒造を取り巻く地域は、
「琵琶湖、湖上交通、漁業、造船、堅田衆・湖族、浮御堂、港町景観、湖魚料理が重なる“湖・港・歴史・食一体型地域文化圏”」
です。
堅田は、
琵琶湖を眺めるだけの町ではありません。
中世には、
湖上交通の権益を背景に、
自治都市として発展。
近世以降も、
漁業。
造船。
湖魚食。
という、
琵琶湖と暮らす文化を継承してきました。
その町で、
浪乃音酒造は、
1805年から酒を醸しています。
浪乃音酒造は、
「221年の歴史を持ちながら、小仕込み・手作業を核に、『古壺新酒』の精神で酒質と商品を更新し続ける家族酒蔵」
です。
代表銘柄、
浪乃音。
ええとこどり。
酒米違い。
酵母違い。
生酒。
そして、
11代目の、
Te to Te。
へと展開しています。
2026年全国新酒鑑評会では、
「浪乃音」が入賞
しています。
地域ブランドの基本構造は、
「琵琶湖=自然・文化の核」
「堅田=醸造地」
「湖上交通=地域史」
「堅田衆・湖族=町の記憶」
「漁業=生活文化」
「湖魚=食」
「1805年=時間資産」
「浪乃音=本流ブランド」
「古壺新酒=継承思想」
「小仕込み=生産構造」
「手作業=品質思想」
「蓋麹=精密な造り」
「ええとこどり=日常・食中酒」
「渡船=滋賀酒米文化」
「ALMOST SHIGA=滋賀米の多様性」
「Te to Te=11代目・次世代」
「滋賀県産米=地域原料」
「余花朗=料理・空間」
「うな純=食との商品開発」
「はかり売り=地域との反復接点」
によって構成されています。
浪乃音酒造最大の強みは、
「堅田という町の性格と、酒蔵の性格がよく似ていること」
です。
堅田は、
大都市ではない。
しかし、
琵琶湖を通じて、
外とつながってきました。
浪乃音酒造も、
大規模蔵ではない。
しかし、
小さく丁寧に造り、
Te to Teという名前の通り、
人から人へ、
地域から外へ、
酒を届けます。
「小さいけれど、閉じていない。」
これが、
堅田と浪乃音酒造に共通する性格です。
さらに、
浪乃音酒造は、
地域性を、
単純な「地元産100%」だけでは表現していません。
渡船を使う。
滋賀米を使う。
36種類の滋賀米を一つにする。
湖魚と飲む。
うなぎと飲む。
堅田で限定酒を買う。
湖を見ながら飲む。
つまり、
原料・食・風景・時間の複数方向から滋賀を表現しています。
浪乃音を飲む。
↓
酒名を知る。
↓
浪乃音酒造を知る。
↓
堅田を知る。
↓
湖族を知る。
↓
浮御堂を見る。
↓
堅田漁港を見る。
↓
琵琶湖の魚を知る。
↓
余花朗で料理と酒を合わせる。
↓
滋賀の米を知る。
↓
渡船を飲む。
↓
Te to Teを飲む。
↓
次の世代へ続く浪乃音を知る。
この循環が成立すると、
浪乃音は、
単なる滋賀の地酒ではなく、
「琵琶湖とともに暮らしてきた堅田という町を、味覚から理解する入口」
になります。
そして、
浪乃音酒造で、
最も重要なのは、
高級酒のスペックでも、
創業221年という数字でもありません。
「くつろぎを呑む」
という考え方です。
琵琶湖を見る。
堅田を歩く。
料理を食べる。
酒を飲む。
人と話す。
少し静かになる。
この時間全体が、
浪乃音の価値です。
浪乃音酒造は、
「琵琶湖の近くで浪乃音を造る老舗」
にとどまりません。
「湖上交通と漁業で栄えた堅田の歴史、琵琶湖の食、滋賀の米、小仕込みと家族の手仕事、10代目から11代目への継承を『浪乃音』『ええとこどり』『Te to Te』へまとめ、湖畔の日常そのものを“くつろぎ”として届ける、堅田・琵琶湖生活文化型酒蔵」
です。
浪乃音酒造を象徴する地域ブランド表現は、
「琵琶湖の暮らしを、くつろぎの一献へ。」
です。
浪乃音酒造のテロワールを味わう👇
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浪乃音酒造 |
琵琶湖畔・堅田で「浪乃音」を小仕込みする、1805年創業の家族蔵。 |

