白鶴酒造(酒蔵ガイド)
― 神戸・灘五郷の御影郷で1743年から酒を醸す、日本を代表する大手酒蔵。六甲山系の伏流水、兵庫県産山田錦、丹波杜氏の技を基盤に、独自開発酒米「白鶴錦」、400種類以上の酵母研究、ブレンド技術まで組み合わせ、日常酒「まる」から最高峰「天空」、純米大吟醸、燗酒、スパークリング、低アルコール酒まで展開する。2026年全国新酒鑑評会では旭蔵・本店三号工場・本店二号蔵の3蔵すべてが金賞。農業法人による酒米栽培、白鶴酒造資料館、海外輸出まで含め、**“米づくりから世界の食卓まで日本酒をつなぐ、灘の総合酒文化企業”**である。

① 一行定義
米から酵母まで自ら磨く、1743年創業・灘の総合酒文化蔵。
② ブランド要約
会社名: 白鶴酒造株式会社
所在地: 兵庫県神戸市東灘区住吉南町4丁目5番5号
創業: 寛保3年・1743年
設立: 1927年8月2日
代表者: 代表取締役社長 嘉納健二
資本金: 4億9,500万円
社員数: 401名(2026年4月現在)
年商: 274億円(2026年3月期)
地域: 神戸・灘五郷・御影郷
創業者: 材木屋治兵衛
酒銘「白鶴」命名: 1747年
代表銘柄: 白鶴
主力日常酒: 白鶴 サケパック まる
上位ブランド: 天空・翔雲
主要酒米: 山田錦・白鶴錦
独自酒米: 白鶴錦
白鶴錦品種登録: 2007年
自社農業法人: 白鶴ファーム株式会社
酒造水: 六甲山系の伏流水
酒造技術: 丹波杜氏の伝統+研究開発
保有酵母: 400種類以上
主要領域: 純米大吟醸・大吟醸・純米吟醸・特別純米・本醸造・普通酒・生貯蔵酒・スパークリング・低アルコール
海外展開: 1900年パリ万国博覧会出品以降、100年以上の実績
文化施設: 白鶴酒造資料館
資料館所在地: 本社敷地内
入館料: 無料
開館時間: 9:30〜16:30
アクセス: 阪神住吉駅から徒歩約5分
白鶴の始まりは、
1743年。
材木屋治兵衛が灘で酒造業を始めた。
1747年には、
「白鶴」
と命名。
1878年には洋酒瓶を利用した瓶詰酒を発売し、1900年にはパリ万国博覧会へ瓶詰酒を出品した。
つまり白鶴は、
江戸の地酒
から、
全国ブランド
へ、
さらに
海外ブランド
へ早い段階から進んできた酒蔵である。
現在の白鶴を理解するうえで重要なのは、
「大手だから大量生産する」
だけではない点。
米を研究する。
自社で酒米を開発する。
自社農場で育てる。
酵母を研究する。
ブレンド技術を磨く。
最高級酒は袋吊りで搾る。
その一方で、
全国の日常酒も造る。
👉 “農業・研究・大量生産・最高級手造りを、一つの企業の中で成立させている蔵。”
③ 味ポジション
香り :★★☆☆☆〜★★★★★
甘味 :★★☆☆☆〜★★★★☆
旨味 :★★★★☆〜★★★★★
透明感 :★★★★☆〜★★★★★
酸 :★★★☆☆〜★★★★★
キレ :★★★★☆〜★★★★★
コク :★★★☆☆〜★★★★★
👉 “米の旨味を残しながら、六甲の水と醸造技術で軽快に切る『灘・万能食中型』。”
白鶴の酒質は非常に広い。
しかし中心には、
軽快な口当たり
+米の旨味
+後口のキレ
がある。
「特別純米酒 山田錦」は、
滑らか
+山田錦のコク
+軽快なキレ。
「純米吟醸 山田錦」は、
気品ある吟醸香
+豊かな旨味
+すっきりした後口。
「翔雲 純米大吟醸 白鶴錦」は、
パイナップル・ピーチ様の香り
+ふくよかな甘味
+穏やかな酸。
「天空 白鶴錦」は、
華やかな吟醸香
+豊かな甘味
+心地よい酸
+透明感。
そして「まる」は、
軽快
+ふくらむ旨味
+食事に合わせやすいバランス。
👉 “一つの味へ固定するのではなく、日常酒から雫酒まで『白鶴らしいバランス』をスケールさせる。”
④ 強み
① 1743年創業、280年超の酒造史
② 灘五郷・御影郷という日本最大級の酒造地域
③ 六甲山系の良質な伏流水
④ 丹波杜氏の醸造技術を継承
⑤ 兵庫県産山田錦を幅広く活用
⑥ 山田錦の兄弟品種「白鶴錦」を独自開発
⑦ 1995年から10年以上かけて白鶴錦を育種
⑧ 2007年に白鶴錦を品種登録
⑨ 白鶴ファームによる自社酒米栽培
⑩ 白鶴錦を全国の有力蔵へ供給
⑪ 全国13社規模で白鶴錦を使用するネットワーク形成
⑫ 400種類以上の酵母を保有・研究
⑬ 独自酵母を商品開発へ活用
⑭ ブレンド技術を日常酒へ活用
⑮ 白麹を日本酒へ早期活用
⑯ 「まる」で13%の日常酒を早くから提案
⑰ 最高峰「天空」は袋吊り・29%精米
⑱ 白鶴錦と山田錦の双方で最高級酒を展開
⑲ 2025年IWCで「天空 中取り 白鶴錦」GOLD
⑳ 2026年全国新酒鑑評会で3蔵すべて金賞
㉑ 2026年全国燗酒コンテストで上撰白鶴が最高金賞
㉒ 低アルコール・スパークリングを継続開発
㉓ マイクロブルワリーで少量試験醸造を商品化
㉔ 酒造資料館で伝統的酒造工程を常設展示
㉕ 100年以上の海外輸出実績
㉖ 日本酒・ワイン・ジン・食品・化粧品まで事業展開
👉 “最大の強みは、原料の米から酵母、醸造、ブレンド、販売まで自社で技術を積み上げられる総合力。”
特に重要なのが、
白鶴錦
である。
白鶴は、
「山田錦に並ぶ酒米をつくる」
ことを目標に、
1995年から育種を開始。
山田錦の母、
山田穂
と、
山田錦の父系統に近い、
渡船2号
を交配した。
その結果、
山田錦の兄弟品種
という位置づけの白鶴錦が誕生。
2007年に品種登録された。
特徴は、
大粒
+心白が良好
+精米時に割れにくい
+タンパク質・脂質が少ない
こと。
結果として、
すっきりクリアな酒質
をつくりやすい。
さらに白鶴は、
白鶴錦を独占しなかった。
2012年から他蔵への供給を開始し、現在では白鶴を含む全国13社規模で使用されている。
👉 “自社ブランドのために酒米を作り、さらに日本酒業界全体へ開いたことが白鶴錦の価値。”
⑤ 向いている人
・灘五郷の王道酒を知りたい人
・大手酒蔵の実力を確認したい人
・山田錦が好きな人
・独自酒米に興味がある人
・白鶴錦を飲み比べたい人
・吟醸香のある高級酒を好む人
・食中酒が好きな人
・冷酒と燗を両方楽しみたい人
・毎日の晩酌酒を探している人
・高品質でも買いやすい酒を求める人
・低アルコール酒を試したい人
・スパークリング日本酒が好きな人
・日本酒初心者
・酒造研究や酵母に興味がある人
・農業と日本酒のつながりに興味がある人
・酒蔵観光を楽しみたい人
👉 “高級酒か日常酒かを分けず、日本酒を幅広く知りたい人向け。”
選び方は、
天空 白鶴錦
→ 自社酒米・29%精米・袋吊り・最高峰
天空 山田錦
→ 特A級山田錦・29%・最高峰
天空 中取り 白鶴錦
→ IWC金賞・38%・透明感
翔雲 純米大吟醸 白鶴錦
→ 自社栽培米・果実香
翔雲 純米吟醸 白鶴錦
→ 白鶴錦を理解する中核酒
特別純米酒 山田錦
→ 山田錦・燗・食中
純米吟醸 山田錦
→ 香り・旨味・冷酒
まる
→ 日常酒・万能食中酒
米だけのまる
→ 純米・コク・晩酌
淡雪スパークリング
→ 甘酸っぱい・低アル・乾杯
と整理すると分かりやすい。
⑥ 向かない人
・小規模クラフト蔵だけを評価する人
・限定流通だけを価値基準にする人
・超個性的な酸味酒だけを求める人
・生酛・山廃だけを最優先する人
・濃醇熟成酒だけを好む人
・大量流通ブランドを避けたい人
・地域性より希少性だけを重視する人
👉 “希少性だけではなく、技術・品質・価格・流通まで含む総合力を評価する人向け。”
白鶴には、
最高級純米大吟醸
+純米吟醸
+特別純米
+本醸造
+普通酒
+生貯蔵酒
+スパークリング
+低アルコール
+にごり酒
まである。
そのため、
「天空」と「まる」の両方を理解すると、白鶴の本当の強さが見える。
⑦ 商品カテゴリ
■ 超特撰 白鶴 天空 袋吊り 純米大吟醸 白鶴錦
白鶴酒造の最高峰。
使用米:自社栽培・兵庫県産白鶴錦100%
精米歩合:29%
アルコール度数:15〜16%未満
圧力をかけず、
袋吊り
によって自然に滴る雫だけを集める。
特徴は、
華やかな吟醸香
+豊かな甘味
+心地よい酸
+瑞々しい透明感。
👉 “酒米開発・自社栽培・29%精米・袋吊りまで、白鶴の技術を全部入れた一本。”
■ 超特撰 白鶴 天空 袋吊り 純米大吟醸 山田錦
もう一つの最高峰。
原料米:兵庫県三木市吉川町新田地区産山田錦100%
精米歩合:29%
特徴は、
軽やかな吟醸香
+山田錦らしい丸みのあるコク
+雫酒の透明感。
👉 “白鶴錦と山田錦、二つの酒米の頂点を飲み比べるための酒。”
■ 天空 中取り 純米大吟醸 白鶴錦
白鶴錦100%
精米歩合:38%
醪を搾る際の、
最も品質の安定した中取り部分
を使用。
林檎・洋梨を思わせる香りと、奥行きある味わいを持つ。
2025年IWC、
純米大吟醸カテゴリー GOLD。
👉 “袋吊りとは別方向から、白鶴錦の透明感を極める一本。”
■ 天空 みとせ
「天空」を3年間、
氷冷貯蔵
した熟成純米大吟醸。
山田錦
精米歩合:38%
特徴は、
林檎・洋梨様の香り
+まろやかさ
+熟成による幅。
2025年Kura Master、
純米大吟醸酒部門 金賞。
👉 “精米だけでなく、時間まで酒造技術として使う天空。”
■ 翔雲 純米大吟醸 自社栽培白鶴錦
白鶴錦を理解する代表酒。
白鶴ファーム産白鶴錦100%
精米歩合:50%
特徴は、
パイナップル
+ピーチ様の華やかな果実香
+ふくよかな甘味
+穏やかな酸
+芳醇な余韻。
Kura Master 2021では、
プラチナ賞。
👉 “田んぼから酒まで白鶴がつくる純米大吟醸。”
■ 翔雲 純米吟醸 白鶴錦
兵庫県産白鶴錦100%
精米歩合:55%
特徴は、
リンゴ
+メロン様の香り
+まろやかな甘味
+爽やかな酸
+旨味。
2024年Kura Masterで、
プラチナ賞。
👉 “白鶴錦の個性を、価格と品質のバランスよく理解する一本。”
■ 特撰 白鶴 特別純米酒 山田錦
白鶴の日常純米を代表する一本。
兵庫県産山田錦100%
精米歩合:70%
日本酒度:+3
特徴は、
滑らかな口当たり
+山田錦のコク
+軽快なキレ。
冷酒ではキレ。
燗では旨味が広がる。
2026年International Taste Institute、
最高位3ツ星を2年連続受賞。
👉 “山田錦を高級酒だけでなく、毎日の食卓へ置く白鶴。”
■ 特撰 白鶴 純米吟醸 山田錦
兵庫県産山田錦100%
精米歩合:60%
日本酒度:+3
特徴は、
気品ある吟醸香
+山田錦のコク
+豊かな旨味
+すっきりした後味。
👉 “山田錦らしい米旨と吟醸香を、最も分かりやすくまとめた純米吟醸。”
■ 白鶴 大吟醸
白鶴の全国流通型大吟醸。
華やかな香りと、
軽快な飲み口
を持ち、上級酒でありながら日常から贈答まで入りやすい価格帯を構成する。
2026年モンドセレクション、
金賞を2年連続受賞。
👉 “大吟醸を特別すぎる酒にしない、白鶴の大手酒蔵としての強み。”
■ 特別純米 生貯蔵酒 山田錦
2026年9月発売の新商品。
兵庫県産山田錦100%
精米歩合:70%
アルコール度数:13〜14%
独自開発酵母によって、
しぼりたてを思わせる華やかな香り
を生み出す。
生貯蔵酒らしい爽快感と、
山田錦の旨味を組み合わせる。
👉 “伝統的山田錦を、独自酵母で現代的な香りへ更新した一本。”
■ 白鶴 サケパック まる
白鶴の事業構造を理解するうえで、
天空と同じくらい重要な商品。
2025年年間販売金額で、
公式が、
「売上No.1日本酒ブランド」
と掲げる。
特徴は、
軽快な口当たり
+豊かな旨味。
独自酵母と、
麹四段製法
によって旨味を作り、
肉・魚を問わず合わせやすい。
アルコール度数:13〜14%
日本酒度:+1
👉 “白鶴の研究力を、全国の日常食卓へ最も広く届ける酒。”
■ 米だけのまる 純米酒
「まる」の純米タイプ。
国産米100%
精米歩合:78%
日本酒度:+4
特徴は、
米の旨味
+まろやかなコク。
2025年International Taste Institute、
最高位3ツ星。
👉 “大容量紙パックでも、純米の米旨を日常へ。”
■ 上撰 白鶴
白鶴のクラシックな日常酒。
2026年全国燗酒コンテスト、
お値打ち熱燗部門 最高金賞。
👉 “白鶴は冷酒だけでなく、燗酒でも現在の評価を取る。”
■ 白鶴 杜氏鑑
兵庫県産山田錦と、
六甲山系の伏流水
を使い、
丹波流の酒造技法で醸す。
特徴は、
きめ細かい
+芳醇
+豊かな旨味。
燗酒でも評価される。
👉 “丹波杜氏・山田錦・六甲の水という灘酒の基本を飲む一本。”
■ 白鶴 淡雪スパークリング
日本酒の入口を広げる発泡酒。
特徴は、
果実のような香り
+甘味
+爽やかな酸
+発泡感。
ブランドメッセージは、
「あわずっぱい。」
2026年、
ワイングラスでおいしい日本酒アワード、
スパークリングSAKE部門 金賞。
👉 “燗酒の白鶴から、乾杯の白鶴へ。”
■ Hakutsuru Blanc
日本酒になじみのない層へ向けた純米酒。
アルコール度数:8%
白鶴独自酵母と、
白麹
を使用。
特徴は、
爽やかな香り
+すっきりした酸。
2022年ワイングラスでおいしい日本酒アワード、
最高金賞。
Kura Masterでも金賞実績を持つ。
👉 “日本酒をワイン感覚へ近づける、白鶴の低アル純米。”
■ 別鶴
若手社員を中心に、
従来の日本酒の枠から離れた酒質開発を行うシリーズ。
白鶴錦や独自酵母など、
白鶴が持つ研究資産を使って、
新しい香り
+酸
+飲み方
を試す役割を担う。
👉 “280年企業の中に、小さな実験蔵の発想をつくる。”
■ HAKUTSURU SAKE CRAFT
白鶴酒造資料館内のマイクロブルワリー等を活用し、
少量醸造・限定販売で、
純米大吟醸
+酵母実験
+新しい酒質
を試すシリーズ。
2026年にも複数商品を数量限定で発売している。
👉 “大手メーカーの研究開発を、数百本単位の商品へ落とし込む実験場。”
■ にごり酒・梅酒・リキュール
白鶴は、
純米にごり酒 さゆり
梅酒原酒
にごりゆず酒
なども展開。
日本酒に限定せず、
日本酒蔵の発酵・ブレンド技術を多様な酒へ広げる。
2024年ミラノ酒チャレンジでは、
「さゆり」が、
にごり酒部門ダブルゴールド。
👉 “清酒だけで終わらず、飲み手の入口そのものを増やす。”
⑧ 飲み方
冷酒 :◎◎
常温 :◎◎
ぬる燗 :◎◎
熱燗 :◎◎
ワイングラス :◎◎
スパークリング:◎◎
低アル :◎◎
日常晩酌 :◎◎
食中酒 :◎◎
👉 天空・翔雲・純米吟醸は冷酒。特別純米山田錦は冷酒〜燗。上撰・杜氏鑑は燗。淡雪・Blancはしっかり冷やす。まるは料理や季節に合わせて自由に使える。
■ 料理との合わせ方
天空 白鶴錦
→ 鯛、鮨、白身魚、上質な前菜
天空 山田錦
→ 刺身、天ぷら、神戸牛
翔雲 白鶴錦
→ 魚介、鶏料理、洋食
純米吟醸 山田錦
→ 刺身、焼魚、天ぷら
特別純米 山田錦
→ 焼魚、煮物、鍋、おでん
まる
→ 焼鳥、餃子、唐揚げ、刺身、家庭料理
米だけのまる
→ 煮物、焼魚、味噌料理
上撰 白鶴
→ おでん、鍋、湯豆腐
淡雪スパークリング
→ 前菜、チーズ、軽い洋食
Hakutsuru Blanc
→ 魚介、サラダ、カルパッチョ、洋食
神戸なら、
神戸牛
明石鯛
穴子
焼鳥
中華料理
洋食
おでん
天ぷら
まで非常に広い。
👉 “白鶴の酒は、料理を限定するより、食卓全体をカバーする方向に強い。”
⑨ 位置づけ
クラシック ← ◎ → ◎ モダン
穏やか ← ◎ → ◎ 華やか
淡麗 ← ◎ → ◎ 濃醇
辛口 ← ◎ → ◎ 甘口
日常酒 ← ◎ → ◎ 最高級酒
伝統醸造 ← ◎ → ◎ 研究開発
酒造 ← ◎ → ◎ 米づくり
国内 ← ◎ → ◎ 海外
大量生産 ← ◎ → ◎ 少量手造り
酒単体 ← ○ → ◎ 文化・観光
👉 “米づくり・研究・大量生産・最高級手造りを同時に持つ『灘・総合酒文化技術型』酒蔵。”
灘五郷の主要蔵で整理すると、
沢の鶴
=「米・純米・日常食中酒」
櫻正宗
=「宮水・正宗・協会一号酵母・日本酒史」
菊正宗
=「生酛・本流辛口・樽酒・嘉宝蔵」
白鶴
=「山田錦・白鶴錦・自社農業・研究開発・日常酒・最高級酒・世界流通」
という違いがある。
白鶴のブランド構造は、
御影郷
→ 1743年創業
→ 六甲山系の伏流水
→ 丹波杜氏
→ 山田錦
→ 自社酒米研究
→ 白鶴錦
→ 白鶴ファーム
→ 天空・翔雲
→ 400種類以上の酵母
→ ブレンド技術
→ まる
→ スパークリング・低アル
→ 海外輸出
→ 白鶴酒造資料館
という流れを持つ。
重要なのは、
“巨大な酒造メーカーだから技術が均一化した”
のではないこと。
最高級酒では、
米を自分たちで作る。
29%まで磨く。
袋へ吊るす。
一滴ずつ採る。
一方で、
日常酒では、
酵母を選ぶ。
白麹を使う。
複数の酒をブレンドする。
13%でも薄く感じさせない。
という別の高度な技術を使う。
つまり白鶴は、
高級酒と日常酒を、別物として造っているのではない。
双方へ、
研究開発の成果
を投入している。
2026年全国新酒鑑評会では、
旭蔵
本店三号工場
本店二号蔵
の3製造場すべてが金賞。
2022〜2024年も3蔵すべて金賞という実績が確認できる。
これは、
一人の杜氏が一つの鑑評会酒だけを成功させるのとは異なり、
複数製造場で高品質を再現できる組織的酒造技術
を示す。
そして白鶴酒造資料館は、
大正初期に建てられ、
1969年まで実際に酒造りに使われていた、
本店壱号蔵
をそのまま活用。
現在も無料で、
伝統的な酒造工程を立体展示している。
つまり白鶴は、
“全国で売れている大手日本酒メーカー”
ではない。
米をつくる。
酒米を生み出す。
酵母を研究する。
最高級酒を手造りする。
日常酒を大量に安定供給する。
日本酒初心者へ新しい入口を作る。
世界へ輸出する。
酒造文化を資料館で残す。
この全体を一つの企業で成立させる、
“灘の総合酒文化企業”
と捉えるのが最も適切である。
■ コピー
メイン
「米から世界へ。灘を醸す、白鶴。」
サブ
1743年創業。山田錦・白鶴錦・六甲の水と技術で、日本酒の幅を広げる。
■ 結論
神戸・灘五郷の御影郷で1743年から酒造りを続ける白鶴酒造。
六甲山系の水。
兵庫県産山田錦。
丹波杜氏の技。
という灘酒の基本を持ちながら、
白鶴最大の特徴は、
そこからさらに原料と技術を自分たちで作り始めたこと
にある。
10年以上かけ、
白鶴錦
を開発。
農業法人、
白鶴ファーム
を設立。
自社で米を育てる。
400種類を超える酵母を研究する。
独自酵母を商品へ使う。
白麹を日本酒へ活用する。
ブレンド技術を磨く。
その成果は、
最高峰の、
「天空」
だけではない。
翔雲
特別純米 山田錦
純米吟醸 山田錦
まる
米だけのまる
淡雪
Hakutsuru Blanc
別鶴
まで、価格も酒質も異なる商品へ落とし込まれている。
そして2026年。
全国新酒鑑評会では、
3蔵すべて金賞。
特別純米酒山田錦はInternational Taste Institute最高位3ツ星。
上撰白鶴は全国燗酒コンテスト最高金賞。
淡雪スパークリングはワイングラスでおいしい日本酒アワード金賞。
高級酒だけではなく、
純米・燗・スパークリングという別々の領域で評価されている。
白鶴の価値は、
「規模が大きいこと」ではない。
その規模を使って、
農業をする。
新品種を作る。
研究をする。
伝統酒を残す。
新しい飲み方を作る。
世界へ届ける。
そして酒造文化を次の世代へ伝える。
米づくりから世界の食卓まで、日本酒の可能性を一つにつなぐ――それが白鶴酒造である。
白鶴酒造のテロワールを味わう👇
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米から酵母まで自ら磨く、1743年創業・灘の総合酒文化蔵。 |

