壺坂酒造(酒蔵ガイド)

― 兵庫県姫路市夢前町で「雪彦山」を醸す、1629年創業の老舗酒蔵。香寺町中寺で酒造りを始め、1805年に現在の夢前町前之庄へ移転した。日本三彦山の一つ・雪彦山系の伏流水と、兵庫県産山田錦を核に、蔵内へ温度管理機器を置かず、昼夜の寒暖差と蔵戸の開閉だけで温度・湿度を調整する独自の自然発酵を継承する。純米吟醸・純米・燗酒を日常の中心に置きながら、精米歩合25%の「Quarter」、山廃と復活酒米・辨慶を組み合わせる「呼應100年」、愛山、なでしこ酵母、ワイン酵母まで展開。2026年Kura Masterでは「純米吟醸雪彦山 無ろ過原酒」がプラチナ賞から審査員賞へ選出された。**“播磨の米・雪彦山の水・夢前の寒暖差を、機械ではなく蔵そのもので醸す自然発酵型酒蔵”**である。


目次(Table of Contents)

① 一行定義

夢前の自然発酵で播磨を「雪彦山」へ醸す、1629年創業蔵。


② ブランド要約

所在地: 兵庫県姫路市夢前町前之庄1418-1
会社名: 壺坂酒造株式会社
創業: 寛永6年・1629年
創業地: 姫路市香寺町中寺
現在地移転: 文化2年・1805年
当主: 16代目 壺坂良昭
代表銘柄: 雪彦山
地域銘柄: 金壺
地域: 播磨・姫路・夢前町
酒造思想: 播州らしさを伝える酒造り
発酵思想: 夢前の気候へ酒造りを預ける自然発酵
仕込水: 雪彦山系伏流水
主要酒米: 兵庫県産山田錦
その他酒米: 愛山・辨慶など
最高精白酒: 純米大吟醸 雪彦山 Quarter・25%精米
代表上位酒: 大吟醸 雪彦山
主力酒: 純米吟醸 雪彦山
燗酒: 純米酒・山廃純米・本醸造
古式領域: 山廃
復活酒米: 辨慶
革新領域: なでしこ酵母・ワイン酵母・再醸酒
地域認証: GIはりま商品あり
酒蔵: 築210年以上
建築指定: 姫路市都市景観重要建築物
直売: あり
営業時間: 9:00〜16:00
定休日: 4〜10月=第3水曜/11〜3月=原則無休
蔵見学: 要予約
駐車場: あり

壺坂酒造の歴史は、

1629年。

現在の姫路市香寺町中寺で始まった。

しかし酒造りにとって、

気候条件

が十分ではなかった。

そこで、

1805年。

より寒冷で昼夜の温度差が大きい、

現在の、

夢前町前之庄

へ蔵を移した。

この移転は、

単なる住所変更ではない。

現在の壺坂酒造を決定づける、

自然発酵

を成立させるための立地選択だったと考えると分かりやすい。

壺坂酒造では現在も、

蔵内へ、

温度管理機器を置かない。

冬の外気。

昼夜の寒暖差。

蔵の断熱性。

そして、

酒蔵の扉の開閉

によって、

発酵・熟成環境を調整する。

仕込みに使うのは、

日本三彦山の一つ、

雪彦山系の伏流水。

蔵はこの水について、

米の香りを引き立て、

透明感
+キレ

を生む重要な要素と説明している。

さらに酒米は、

地元播磨で多く栽培される、

山田錦

を主軸とする。

つまり壺坂酒造の基本構造は、

播磨の米
+雪彦山の水
+夢前の冬
+古い酒蔵

である。

👉 “設備で環境をつくるのではなく、夢前そのものを酒造設備として使う蔵。”


③ 味ポジション

香り  :★★★☆☆〜★★★★★
甘味  :★★☆☆☆〜★★★★☆
旨味  :★★★★☆〜★★★★★
透明感 :★★★★☆〜★★★★★
酸   :★★★☆☆〜★★★★★
キレ  :★★★★☆〜★★★★★
コク  :★★★☆☆〜★★★★★

👉 “山田錦の丸い旨味を、雪彦山の水と自然発酵で切る『播磨・自然食中型』。”

雪彦山の基本は、

辛口。

ただし、

単にドライな酒ではない。

定番の、

純米酒 雪彦山

は、

兵庫県産山田錦を全量使用し、

辛口
+すっきり
+吟醸香
+爽やかな酸

を併せ持つ。冷酒から燗まで対応する。

純米吟醸 雪彦山

は、

山田錦の、

米の旨味

を前へ出す蔵のスタンダード。

吟醸酒 雪彦山

は、

すっきり
+やや辛口
+後味の旨味

という食中型。

一方、

純米吟醸 無ろ過原酒

では、

花や果実を思わせる香りを強く出し、

無ろ過によってその香味を残す。

2026年Kura Masterでは、

山田錦100%
+60%精米
+17%原酒

という構成でプラチナ賞から審査員賞に選ばれた。

さらに、

呼應100年

では、

山廃。

辨慶。

蔵採取酵母。

を使い、

甘味・酸・米旨の複雑さを表現する。

👉 “普段は食事へ寄り添う辛口。上位・限定酒では香り・酸・古式酒まで大胆に振る。”


④ 強み

① 1629年創業、約400年の酒造史
② 1805年から夢前町で酒造りを継続
③ 酒造りに適した気候を求めて蔵自体を移転した歴史
④ 雪彦山系伏流水を仕込水に使用
⑤ 兵庫県産山田錦を主力原料とする播州地酒
⑥ 温度管理機器を置かない自然発酵
⑦ 蔵戸の開閉で温度・湿度を調整
⑧ 昼夜の寒暖差を酒質へ利用
⑨ 築210年以上の酒蔵を現在も活用
⑩ 二階床を外して麹投入等ができる独特な旧蔵構造
⑪ 2008年に酒蔵・母屋が姫路市都市景観重要建築物へ指定
⑫ 16代目・壺坂良昭氏が酒造りを継承
⑬ 純米吟醸・純米・本醸造まで山田錦を積極使用
⑭ 精米歩合25%「Quarter」まで高精白領域を展開
⑮ QuarterはKura Master 2022・2025金賞
⑯ 無ろ過原酒という現代的な高香味酒を展開
⑰ 同酒がKura Master 2026プラチナ賞・審査員賞
⑱ 山廃純米で燗酒領域を強化
⑲ 復活酒米「辨慶」を商品化
⑳ 1928年の古い醸造記録を現代の商品へ活用
㉑ 呼應100年がKura Master 2023クラシック酛部門金賞
㉒ 愛山を使う純米吟醸を展開
㉓ なでしこ酵母による香り型純米吟醸を展開
㉔ GIはりま認証領域の商品を持つ
㉕ 金壺で地元旅館・飲食文化と接続
㉖ 蔵見学・直売を通じ、歴史建築と酒を直接体験できる

👉 “最大の強みは、『自然に任せる』ことを感覚論で終わらせず、400年近い酒造経験で制御していること。”

現代の日本酒造りでは、

温度管理。

冷却設備。

空調。

データ管理。

によって、

発酵環境を安定させる方法が一般的である。

しかし壺坂酒造では、

蔵そのものを温度調整装置として使う。

夢前の冬。

昼夜の気温差。

壁の厚い古い酒蔵。

扉の開閉。

これらを組み合わせる。

その結果、

毎年まったく同じ条件にはならない。

だからこそ、

その年の米。

その年の気温。

その年の発酵。

を見ながら酒を造る必要がある。

ここが、

大量生産型酒造とは違う。

一方、

昔ながらの造りだけに固定されてもいない。

25%まで磨く。

花酵母を使う。

愛山を使う。

ワイン酵母も試す。

無ろ過原酒を造る。

古い酒米を復活させる。

つまり、

「自然発酵」という核を残しながら、商品はかなり柔軟。

この両立が壺坂酒造の競争力である。


⑤ 向いている人

・播磨の地酒を飲みたい人
・山田錦が好きな人
・自然発酵に興味がある人
・土地の気候を感じる酒を飲みたい人
・食中酒を重視する人
・辛口日本酒が好きな人
・純米酒を燗でも楽しみたい人
・無ろ過原酒が好きな人
・華やかな純米吟醸も飲みたい人
・山廃酒に興味がある人
・復活酒米を試したい人
・辨慶に興味がある人
・愛山の酒を飲みたい人
・花酵母に興味がある人
・古い酒蔵建築が好きな人
・姫路観光と地酒を組み合わせたい人

👉 “土地・季節・酒米・温度によって酒が変わること自体を楽しみたい人向け。”

選び方は、

Quarter
→ 25%精米・純米大吟醸・最高峰

大吟醸 雪彦山
→ 山田錦35%・華やか・冷酒

純米吟醸 無ろ過原酒
→ 山田錦・香り・原酒・2026年Kura Master審査員賞

純米吟醸 雪彦山
→ 山田錦・米旨・スタンダード

純米酒 雪彦山
→ 辛口・食中・冷酒〜燗

山廃純米 雪彦山
→ 温度変化・旨味・燗

呼應100年
→ 辨慶・山廃・古式

壺坂正藏
→ 辨慶・純米吟醸

夢なでしこ
→ 花酵母・華やか

金壺 しぼりたて
→ 20度原酒・四段仕込・冬の新酒

と整理すると分かりやすい。


⑥ 向かない人

・一年中まったく同じ酒質だけを求める人
・超淡麗だけを好む人
・濃厚甘口だけを求める人
・全国大量流通銘柄だけを選びたい人
・燗酒をまったく飲まない人
・季節や発酵による変化を好まない人
・酒の土地性や蔵の背景に関心がない人

👉 “工業的な均一性より、その年の米・気候・発酵による表情を楽しめる人向け。”

壺坂酒造には、

純米大吟醸
+大吟醸
+純米吟醸
+吟醸
+純米
+山廃
+本醸造
+生原酒
+にごり酒

まである。

そのため、

最高級のQuarterだけでなく、「純米酒」「山廃」「呼應100年」「金壺」を横断すると本質が見える蔵

である。


⑦ 商品カテゴリ

■ 純米大吟醸 雪彦山 Quarter

壺坂酒造の最高峰。

精米歩合25%。

名前の「Quarter」は、

米を、

4分の1まで磨く

ことに由来する。公式オンラインショップでも25%精米の純米大吟醸として販売されている。

2022年。

2025年。

Kura Master純米大吟醸部門で、

金賞。

👉 “自然発酵の蔵が、高精白の極限へ挑んだ雪彦山最高峰。”


■ 大吟醸 雪彦山

雪彦山を代表する上位酒。

使用米:兵庫県産山田錦
精米歩合:35%

山田錦を大きく磨き、

低温でゆっくり発酵。

特徴は、

香り高い
+辛口
+透明感。

過去には全国新酒鑑評会で金賞歴を持つ。兵庫県酒造組合連合会は平成26年・平成29年の金賞実績を紹介している。

👉 “夢前の低温環境を最も繊細に使う王道大吟醸。”


■ 大吟醸 雪彦山 しずく酒

大吟醸を、

袋吊り

で搾る最高級仕様。

強く圧力を加えず、

自然に落ちる雫を集める。公式は、

「一番旨いところだけをしずくで集めた最高の逸品」

と位置づける。

👉 “発酵だけでなく、搾りまで自然の力へ預ける一本。”


■ 純米吟醸 雪彦山 無ろ過原酒

2026年の壺坂酒造を象徴する一本。

使用米:山田錦100%
精米歩合:60%
アルコール度数:17%

有機肥料・減農薬で栽培した山田錦を使い、

花や果物のような香りを狙う。

香味を残すため、

無ろ過。

2026年Kura Masterでは、

純米酒51〜65%部門 プラチナ賞
+決勝進出
+優秀賞
+審査員賞。

👉 “伝統的自然発酵蔵の現在地を最も明確に示す一本。”


■ 純米吟醸 雪彦山

蔵のスタンダード純米吟醸。

兵庫県産山田錦100%。

山田錦由来の、

米の旨味

を素直に表現する。

公式では、

冷酒または冷や

を推奨する。

👉 “初めて雪彦山を飲むなら基準にしたい一本。”


■ 純米酒 雪彦山

壺坂酒造の日常酒を理解する重要酒。

兵庫県産山田錦100%。

特徴は、

辛口
+すっきり
+吟醸香
+爽やかな酸。

冷酒から熱燗まで対応する。

2017年全国燗酒コンテストでは、

お値打ちぬる燗部門 最高金賞。

2019年には同コンテスト金賞、IWC純米部門Commendedの実績も確認できる。

👉 “大吟醸よりも、壺坂酒造の食中酒思想を理解しやすい一本。”


■ 山廃純米 雪彦山

山廃酒母を使う、

温度変化型の純米酒。

公式の商品説明そのものが、

「冷酒 → ぬる燗 → 熱燗」

と温度変化を強く意識している。

👉 “冷やす酒だけではない雪彦山を示す、燗向けの重要酒。”


■ 山廃純米 雪彦山 呼應100年

壺坂酒造の歴史復刻を象徴する一本。

酒米:辨慶100%
精米歩合:70%
山廃
アルコール度数:16%

一度衰退した酒米、

辨慶

を復活。

さらに蔵で発見された、

1928年の醸造記録

を参考に仕込んだ。

蔵採取酵母も使い、

昔の酒造りを現在へつないでいる。

2023年Kura Master、

クラシック酛部門 金賞。

👉 “昔の酒米と昔の帳面を、現在飲める酒へ戻した一本。”


■ 純米吟醸 雪彦山 壺坂正藏

13代目、

壺坂正藏

の名を冠する純米吟醸。

正藏が惚れ込んだ酒米、

辨慶

を使用する。

「呼應100年」が、

山廃・古式方向なのに対して、

こちらは辨慶を、

純米吟醸

として現代的に表現する。

👉 “同じ復活米・辨慶を、古式と現代の二方向から飲み比べられる。”


■ 純米吟醸 雪彦山 愛山1801

人気酒米、

愛山

を使用。

商品名の通り、

1801系酵母を意識した華やかな純米吟醸領域の商品として展開されている。公式は愛山を、

「日本酒好きの仲間が集まり作った酒米」

と紹介する。

👉 “山田錦だけではない播磨の純米吟醸を楽しむ一本。”


■ 純米吟醸 雪彦山 夢なでしこ

なでしこ由来の酵母

を使う純米吟醸。

特徴は、

柔らかい
+華やかな香り。

👉 “夢前の自然発酵蔵が、花酵母で香りを設計する。”


■ 純米吟醸原酒 雪彦山 GIはりま

地域ブランド、

GIはりま

を前面へ出す商品。

播磨の酒造文化を、

純米吟醸原酒として表現する。現行商品として公式オンラインショップに掲載されている。

👉 “壺坂酒造単体ではなく、『播磨の酒』として飲む雪彦山。”


■ 純米雪彦山 鬼辛

雪彦山の、

辛口方向

を強く担う純米カテゴリー。

壺坂酒造の純米系が持つ、

旨味と食中性を残しながら、

キレを明確に出す商品として展開する。

👉 “播州の食卓を、より鋭い辛口で切る一本。”


■ 吟醸酒 雪彦山

公式が、

「食事がおいしくなるお酒」

と表現する吟醸酒。

すっきり
+やや辛口
+後味に旨味。

冷酒からぬる燗まで対応する。

👉 “香りのための吟醸ではなく、料理のための吟醸。”


■ 本醸造 雪彦山

兵庫県産山田錦を使用する、

辛口本醸造。

燗へ上げると、

ほのかな甘味

が現れる。

公式推奨は、

人肌燗。

過去の全国燗酒コンテストでは、

最高金賞実績も持つ。

👉 “夢前の冬に似合う、雪彦山の燗酒。”


■ 純米原酒 雪彦山

米。

水。

麹。

のみで造る純米原酒。

火入れをせず、

搾った酒を瓶詰する商品として販売され、

荒々しさ
+酸

を特徴とする。

👉 “整えすぎず、山田錦と発酵の力をそのまま飲む。”


■ 本醸造 金壺

雪彦山と並ぶ、

壺坂酒造の地域密着型ブランド。

特徴は、

落ち着いた甘口。

地元の温泉旅館・飲食店でも取り扱われてきたと公式が紹介する。

👉 “全国へ向けた雪彦山に対し、夢前の日常へ根付く金壺。”


■ しぼりたて 金壺

冬を代表する新酒。

四段仕込

によって、

コク
+とろみ

を出す。

アルコール度数20度の生原酒。

毎年12月、

杉玉が掲げられる時期が、

新酒完成の目印となる。

👉 “夢前の冬と酒造期を、そのまま飲む一本。”


■ にごり酒 金壺

酵母が生きた、

やや発泡感を持つにごり酒。

特徴は、

辛口
+すっきり。

公式では、

肉料理との相性

も提案している。

👉 “にごり=甘口という固定観念を外す、辛口の金壺。”


■ 雪彦山 再醸

一般的な食中酒とは異なる、

甘味と酸味、コクを楽しむ酒。

公式オンラインショップでは、

2021年・2023年ヴィンテージを展開し、

食後酒・デザートとの相性

を提案している。

👉 “雪彦山を、食中酒から食後酒へ広げる。”


■ TSUBOSAKA TRIAL

壺坂酒造の実験的酒造領域。

現行ページでは、

ワイン酵母のお酒 TRIAL 6TH

が確認でき、

酸味と甘味

を意識した商品開発を行っている。

👉 “自然発酵を守る一方で、酵母の可能性は積極的に試す。”


■ 柚丸・いちごのお酒

日本酒以外には、

柚子酒「柚丸」
+季節限定いちご酒

を展開。

柚丸は地元の柚子果汁を使用する。

👉 “日本酒を飲まない層へ、夢前の酒蔵への入口を広げる。”


⑧ 飲み方

冷酒     :◎◎
常温     :◎◎
ぬる燗    :◎◎
熱燗     :◎◎
ワイングラス :◎◎
生原酒    :◎◎
山廃     :◎◎
にごり    :◎
食中酒    :◎◎

👉 Quarter・大吟醸・無ろ過純米吟醸は冷酒。純米酒・吟醸酒は冷酒〜燗。山廃純米・本醸造は温度を上げて変化を楽しむ。しぼりたて金壺はしっかり冷やした原酒で味わいたい。

■ 料理との合わせ方

Quarter
→ 鯛、鮨、白身魚、繊細な会席

大吟醸 雪彦山
→ 刺身、天ぷら、上品な前菜

純米吟醸 無ろ過原酒
→ 魚介、鶏料理、チーズ

純米吟醸 雪彦山
→ 刺身、塩焼き、出汁料理

純米酒 雪彦山
→ 焼魚、煮物、鍋、豆腐

山廃純米
→ おでん、煮込み、焼鳥、茸

呼應100年
→ 鶏肉、根菜、味噌料理、発酵食品

吟醸酒
→ 白身魚、天ぷら、蕎麦

本醸造 雪彦山
→ 湯豆腐、おでん、焼魚

しぼりたて 金壺
→ 冬の鍋、牡蠣、濃い味の肴

にごり酒 金壺
→ 焼肉、豚料理、鶏料理

播磨・姫路なら、

姫路おでん
穴子
鯛
播州地鶏
夢前の野菜
揖保乃糸
醤油・出汁料理
冬の鍋

との組み合わせが分かりやすい。

👉 “夢前の酒は、華やかさだけでなく播磨の食卓で完成する。”


⑨ 位置づけ

クラシック ← ◎ → ◎ モダン
穏やか   ← ◎ → ◎ 華やか
淡麗    ← ◎ → ○ 濃醇
辛口    ← ◎ → ○ 甘口
日常酒   ← ◎ → ◎ 最高級酒
自然制御  ← ◎ → ○ 機械制御
伝統酒   ← ◎ → ◎ 実験酒
山田錦   ← ◎ → ◎ 希少酒米
冷酒    ← ◎ → ◎ 燗酒
地域酒   ← ◎ → ○ 全国酒

👉 “夢前の気候を醸造設備として使い、山田錦・古式酒・実験酒を広げる『播磨・自然発酵型』酒蔵。”

同じ姫路・播州の酒蔵で整理すると、

本田商店・龍力
=「特A山田錦・農家・土壌・テロワール」

に対し、

壺坂酒造・雪彦山
=

「夢前の寒暖差・雪彦山伏流水・自然発酵・古酒蔵・山田錦」

という違いがある。

壺坂酒造のブランド構造は、

1629年 香寺町創業
→ 気候条件
→ 1805年 夢前へ移転
→ 雪彦山系伏流水
→ 古い酒蔵
→ 自然発酵
→ 山田錦
→ 雪彦山
→ 金壺
→ 純米・燗酒
→ 大吟醸
→ 無ろ過原酒
→ 愛山・花酵母
→ 辨慶復活
→ 呼應100年
→ Quarter
→ Kura Master審査員賞

という流れを持つ。

この中で、

最も重要なのは、

「自然発酵」

の意味である。

何もしない酒造りではない。

外気温を見る。

蔵内を見る。

麹を見る。

醪を見る。

扉を開ける。

閉める。

その判断を、

日々繰り返す。

設備で一定に保つ代わりに、

人が自然へ合わせる。

ここに壺坂酒造の酒造思想がある。

そして2026年。

「純米吟醸雪彦山 無ろ過原酒」は、

Kura Masterで、

プラチナ賞
から、

審査員賞

へ進んだ。

一方、

令和7酒造年度全国新酒鑑評会では、

「雪彦山」が、

入賞。

金賞ではない点は区別しておく必要がある。全国では793点が出品され、411点が入賞、217点が金賞だった。

つまり現在の壺坂酒造は、

「昔ながらの自然派酒蔵」

だけではない。

伝統的自然発酵。

高精白25%。

無ろ過原酒。

山廃。

復活酒米。

花酵母。

ワイン酵母。

これらを同じ蔵の中で成立させている。

また築210年以上の酒蔵には、

二階床を外して、

下階の醸造甕へ麹を投入できる構造などが残る。

酒蔵・母屋は2008年、

姫路市の、

都市景観重要建築物

に指定された。

つまり、

壺坂酒造の場合、

建物も酒造技術の一部。

なのである。


■ コピー

メイン

「夢前の冬を、そのまま醸す。雪彦山。」

サブ

1629年創業。播磨の山田錦と雪彦山の水を、自然発酵で一杯へ。


■ 結論

兵庫県姫路市夢前町で「雪彦山」を醸す壺坂酒造。

創業は、

1629年。

最初から現在地にあったわけではない。

姫路市香寺町で始まり、

より良い酒造環境を求め、

1805年に夢前町へ移った。

現在の酒造りを支えるのは、

播磨の山田錦。

雪彦山系伏流水。

そして、

夢前の冬。

蔵内に温度管理機器を置かず、

昼夜の寒暖差と、

酒蔵の扉の開閉で、

発酵・熟成環境を整える。

その一方、

商品は古典だけにとどまらない。

純米吟醸。

純米。

山廃。

燗酒。

無ろ過原酒。

精米25%純米大吟醸。

愛山。

花酵母。

復活酒米・辨慶。

ワイン酵母。

まで酒造りを広げている。

歴史と革新を最も象徴するのが、

「呼應100年」

と、

「純米吟醸雪彦山 無ろ過原酒」。

呼應100年では、

復活酒米・辨慶と1928年の醸造記録を使い、

2023年Kura Masterクラシック酛部門金賞。

無ろ過原酒では、

山田錦と現代的な香味設計によって、

2026年Kura Master、

審査員賞。

そして最高峰では、

25%精米「Quarter」。

古い自然発酵蔵でありながら、

高精白酒でも国際コンクール評価を得ている。

壺坂酒造の本質は、

「昔ながらだから良い」ことではない。

気候を読む。

水を使う。

山田錦を醸す。

古い蔵を生かす。

消えた米を戻す。

新しい酵母を試す。

そして、

そのすべてを、

夢前という土地の中で造る。

設備で土地を消すのではなく、土地そのものを酒の個性へ変える――それが壺坂酒造「雪彦山」である。

壺坂酒造のテロワールを味わう👇

イメージ 酒蔵 説明 リンク
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壺坂酒造

夢前の自然発酵で播磨を「雪彦山」へ醸す、1629年創業蔵。

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