船坂酒造店(酒蔵ガイド)

― 飛騨高山「古い町並」の中心で、北アルプス由来の伏流水と飛騨の酒米を生かし、「深山菊」「四ッ星」を醸す1703年創業。酒造・試飲・買物・飛騨牛料理まで一体化した、飛騨を代表する体験型老舗酒蔵。 ―

① 一行定義

舩坂酒造店は、岐阜県高山市上三之町で「深山菊」「四ッ星」「甚五郎」を醸す、1703年創業・北アルプス由来の伏流水・ひだほまれ・山田錦・寒冷な飛騨の気候・高い鑑評会実績・直売・試飲・飛騨牛料理を一体化した観光対応力を強みとする飛騨高山の老舗酒蔵。


② ブランド要約

所在地: 岐阜県高山市上三之町105番地
会社名: 有限会社 舩坂酒造店
創業: 1703年
前身: 大文屋
代表者: 有巣弘城
代表ブランド: 深山菊
プレミアムブランド: 四ッ星
別ブランド: 飛騨の甚五郎
杜氏ブランド: 杜氏 平岡誠治
地域: 飛騨高山・古い町並・上三之町
水: 日本アルプス・飛騨の山々からもたらされる伏流水・湧水
主要酒米: ひだほまれ・山田錦など
特徴: 寒冷地醸造・吟醸・純米・燗酒・季節生酒まで展開
体験施設: 直売所・試飲・中庭・食事処「味の与平」
ブランド構造: 「造る・味わう・買う」を一か所で完結

👉 “飛騨の酒を造るだけでなく、飛騨高山で酒を体験させる蔵。”

舩坂酒造店は1703年創業。

江戸時代、現在の高山市上三之町で前身となる「大文屋」として酒造りを始め、300年以上にわたり飛騨高山の町とともに歩んできた。公式は現在地を、国内外から多くの観光客が訪れる「古い町並」のメインストリートと位置づけている。

酒造りだけではなく、

造る
→ 試す
→ 飲む
→ 食べる
→ 買う

までを自社敷地内でつなげている点が大きな特徴。

直売店舗、試飲、中庭、飛騨牛などを提供する食事処「味の与平」を併設し、酒蔵そのものを観光体験へ拡張している。


③ 味ポジション

香り  :★★★☆☆〜★★★★★
甘味  :★★★☆☆〜★★★★☆
旨味  :★★★★☆〜★★★★★
透明感 :★★★★☆
キレ  :★★★★☆〜★★★★★
コク  :★★★★☆

👉 “米の柔らかな旨味を土台に、華やかな吟醸とキレの良い辛口まで広げる飛騨型食中酒。”

舩坂酒造店は商品ごとの味の幅が広い。

代表銘柄「深山菊」の大吟醸は、

華やかな味わい
+すっきりした喉越し
+キレの良い辛口

が基本。

一方、「上撰 深山菊」は、香りを控えめにしながら米の甘味を柔らかく広げ、冷酒ではすっきり、燗では旨味をふくらませる日常型。

さらに無濾過生原酒では、

米の甘味
+コク
+酸味
+苦味
+渋味
+辛味

まで強く現れ、かなり力のある濃醇酒になる。

つまり基本構造は、

柔らかな米の旨味
+飛騨らしい骨格
+吟醸香
+適度な酸
+明快なキレ

と整理できる。


④ 強み

① 1703年創業、300年以上の歴史
② 飛騨高山「古い町並」の中心という圧倒的立地
③ 北アルプス・飛騨山地由来の良質な水環境
④ 寒冷な飛騨の気候を生かした酒造り
⑤ 岐阜県酒造好適米「ひだほまれ」の活用
⑥ 山田錦を使う高級大吟醸・純米大吟醸
⑦ フラッグシップ「大吟醸 四ッ星」の高い受賞実績
⑧ 純米大吟醸「杜氏 平岡誠治」の国際評価
⑨ 特別純米「深山菊秘蔵」の燗酒・食中酒評価
⑩ 吟醸・純米・本醸造・普通酒・にごり・季節生酒まで広い商品構成
⑪ 試飲・直売・食事を蔵内で完結できる観光力
⑫ 飛騨牛料理と自社酒のペアリング体験
⑬ 国内観光客だけでなく海外旅行者への対応力
⑭ 2009年以降の経営刷新とブランド再構築

👉 “酒質だけでなく、立地・食・観光まで含めてブランドを完成させている。”

特に「大吟醸 四ッ星」は、舩坂酒造店の技術力を象徴する。

2017年全国新酒鑑評会金賞、複数年の岐阜県新酒鑑評会上位賞、名古屋国税局酒類鑑評会優等賞、IWCやKura Masterなど国内外で多数の受賞歴を持つ。2025年にはKura Master大吟醸酒部門でプラチナ賞を獲得した。

純米大吟醸「杜氏 平岡誠治」も、2017・2019・2020年のKura Masterプラチナ賞、2025年同コンクールのプラチナ賞、2026年Australian Sake Awards Fruity/Floral部門ゴールド賞など、継続的に評価されている。


⑤ 向いている人

・飛騨高山の地酒を飲みたい人
・古い町並と酒蔵を一緒に楽しみたい人
・ひだほまれの酒に興味がある人
・華やかな大吟醸が好きな人
・米の旨味がある純米酒を好む人
・辛口の食中酒が好きな人
・燗酒まで幅広く楽しみたい人
・季節の生酒・無濾過原酒が好きな人
・飛騨牛と日本酒を合わせたい人
・鑑評会・国際コンクール受賞酒を重視する人
・酒蔵で試飲してから購入したい人
・酒蔵観光を重視する人
・日本酒初心者と愛好家が一緒に訪れる人
・海外旅行者と日本酒を楽しみたい人

👉 “酒だけでなく、飛騨高山という土地そのものを一緒に楽しみたい人に向く蔵。”

特に、

日本酒初心者
→ 試飲・上撰・甚五郎

愛好家
→ 深山菊・四ッ星・杜氏平岡誠治

と入口を分けられるため、同行者の日本酒経験値が違っても楽しみやすい。


⑥ 向かない人

・観光要素のない静かな小規模蔵だけを好む人
・超少量生産の限定酒だけを追いたい人
・完全なナチュラル系・低アルコール酒だけを求める人
・酸主体のモダン酒だけを好む人
・超軽快な淡麗酒だけを求める人
・酒蔵観光より製造現場の専門性だけを重視する人

👉 “酒蔵を純粋な製造施設として見るより、酒・食・観光を総合体験として楽しむ人向け。”

ただし、観光型だから酒質が軽いという意味ではない。

「四ッ星」「杜氏 平岡誠治」などのプレミアム酒は高い競技実績を持ち、「深山菊秘蔵」も燗酒として名古屋国税局酒類鑑評会で優等賞を受けている。


⑦ 商品カテゴリ

■ 大吟醸 四ッ星

舩坂酒造店を代表するフラッグシップ。

2010年に新体制の象徴として発売。

兵庫県産山田錦を100%使用し、あえて精米歩合40%に設定。

単なる超高精白ではなく、

食前酒
+食中酒

の両方で楽しめる大吟醸を目指す。

受賞歴は非常に多く、

2017年 全国新酒鑑評会 金賞
2018年 岐阜県新酒鑑評会 岐阜県知事賞
2022年 岐阜県新酒鑑評会 岐阜県知事賞
2023〜2025年 全国新酒鑑評会入賞実績
2025年 Kura Master プラチナ賞

などを持つ。

👉 “飛騨高山から全国・世界へ挑む舩坂酒造店の象徴。”


■ 純米大吟醸 杜氏 平岡誠治

杜氏の名をそのまま冠したプレミアム純米大吟醸。

杜氏の技術と個人性をブランド化した一本。

Kura Masterでは、

2017年 プラチナ賞
2019年 プラチナ賞
2020年 プラチナ賞
2025年 プラチナ賞

など高評価を重ねる。

2026年Australian Sake AwardsではFruity/Floral部門ゴールド賞。

👉 “酒蔵ではなく、杜氏そのものをブランド化した舩坂の技術酒。”


■ 大吟醸 深山菊

代表銘柄「深山菊」の上位酒。

華やかな味わい
+すっきりした喉越し
+キレの良い辛口

が特徴。

👉 “深山菊の華やか・辛口側を象徴する一本。”


■ 純米吟醸 深山菊

岐阜県産酒造好適米「ひだほまれ」を使用。

精米歩合60%。

米の味を残しながら、純米吟醸らしい香味を整える。

👉 “飛騨の米を最も素直に味わえる中核商品。”


■ 深山菊秘蔵 特別純米

舩坂酒造店の食中酒・燗酒を代表する一本。

本格辛口
+しっかりした米の旨味
+燗適性

が特徴。

蔵の杜氏・スタッフ自身も日常的に飲む酒として紹介される。

名古屋国税局酒類鑑評会、IWC、全米日本酒歓評会などで多数の受賞実績を持つ。

👉 “高級吟醸だけではない舩坂酒造店の実力を示す食中純米。”


■ 上撰 深山菊

舩坂酒造店の礎となる定番酒。

控えめな香り
+柔らかな喉越し
+米の甘味

を持ち、

冷酒ではすっきり
燗では旨味が膨らむ

日常型。

👉 “観光銘柄ではなく、地元の晩酌酒としての深山菊。”


■ 飛騨の甚五郎

「深山菊」と並ぶもう一つの定番ブランド。

本醸造 飛騨の甚五郎

は、

すっきりしたキレ
+肉料理との相性

を特徴とする。

飛騨牛など肉文化と直接つなぎやすい銘柄。


■ 飛騨の甚五郎 爽酒

冷酒向けの爽快なタイプ。

高山観光の途中でも飲みやすく、日本酒初心者への入口になる。


■ 杜氏の宴

蔵元限定販売酒。

杜氏・平岡誠治が2013年度に岐阜県知事から卓越した技能賞を受賞したことを契機に商品化された。

👉 “杜氏の技術を、蔵でしか出会いにくい限定酒として表現。”


■ 深山菊 しぼりたて生酒

冬季限定。

やや甘口で、

新酒らしいフレッシュ感

を楽しむ。


■ 純米吟醸 深山菊 しぼりたて生酒

純米吟醸の冬季限定生酒。

やや辛口で、フレッシュな香味を持つ。


■ 深山菊 無濾過生原酒

ひだほまれ70%精米。

アルコール19度。

米の甘味
+強いコク
+酸
+苦味
+渋味
+辛味

まで酒本来の五味を強く感じる濃醇タイプ。

ビーフシチューなど肉の煮込み料理にも合う。

👉 “穏やかな深山菊とは別の、濃醇で力強い冬の顔。”


■ 純米吟醸 無濾過生原酒

冬限定。

生酒らしい勢いと純米吟醸の旨味を重ねる濃醇辛口系。


■ 特別純米 深山菊 ひやおろし

冬に造った酒を一度火入れし、夏を越して熟成。

秋に、

丸み
+旨味
+落ち着き

を楽しむ季節酒。


■ どろどろ濁原酒

濃厚なにごりタイプ。

舩坂酒造店の酒質レンジを広げる個性派商品。

👉 “大吟醸から濁酒まで、飛騨の酒文化を一蔵で横断できる。”


■ 梅酒・和リキュール

「すっぱにごり梅子」など和リキュールも展開。

日本酒ユーザー以外にも入口を広げている。


⑧ 飲み方

冷酒    :◎◎
常温    :◎◎
ぬる燗   :◎◎
熱燗    :◎
ワイングラス:◎◎
食中酒   :◎◎
生酒    :◎◎

👉 四ッ星・大吟醸は冷酒、深山菊純米・秘蔵は常温〜燗。飛騨牛なら甚五郎・純米系も強い。

■ 料理との合わせ方

大吟醸 四ッ星
→ 飛騨牛、寿司、白身魚、会席料理

杜氏 平岡誠治
→ 飛騨牛、鴨、白身魚、上質な和食

大吟醸 深山菊
→ 刺身、天ぷら、鮎、前菜

純米吟醸 深山菊
→ 焼魚、山菜、朴葉味噌、鶏料理

深山菊秘蔵 特別純米
→ 飛騨牛、味噌料理、煮込み、焼物

上撰 深山菊
→ 漬物、豆腐、煮物、家庭料理

飛騨の甚五郎
→ 飛騨牛、焼肉、ステーキ、焼鳥

無濾過生原酒
→ ビーフシチュー、肉煮込み、チーズ

ひやおろし
→ きのこ、栗、秋野菜、焼魚

飛騨高山なら、

飛騨牛
朴葉味噌
飛騨そば
漬物ステーキ
こも豆腐
飛騨ねぎ
山菜
鮎
川魚

との組み合わせが分かりやすい。

👉 “飛騨の酒を、飛騨牛・山菜・味噌と同じ場所で味わう。”

併設の「味の与平」があることで、このペアリングを酒蔵内で実体験できることも大きな強みである。


⑨ 位置づけ

クラシック ← ◎ → ◎ モダン
穏やか   ← ◎ → ◎ 華やか
淡麗    ← ◎ → ◎ 濃醇
辛口    ← ◎ → ○ 甘旨口
日常酒   ← ◎ → ◎ 高級酒
製造蔵   ← ◎ → ◎ 観光施設
地域酒   ← ◎ → ◎ 国際評価
酒単体   ← ○ → ◎ 食・体験一体

👉 “飛騨の酒質、古い町並、飛騨牛、試飲、買物を一つの体験へ束ねた『酒蔵観光統合型』の老舗蔵。”

直前に整理した岐阜県の蔵と比較すると、

小坂酒造場・百春
=「美濃・長良川・文化財町家・無ろ過生原酒・革新」

山田商店・玉柏
=「八百津・玉の井戸・軟水・全量手造り・燗酒・世界評価」

舩坂酒造店・深山菊/四ッ星
=「飛騨高山・北アルプス・ひだほまれ・大吟醸・飛騨牛・酒蔵観光」

と整理できる。

舩坂酒造店の最大の特徴は、

飛騨の山
→ 水
→ 酒米
→ 酒造り
→ 深山菊・四ッ星
→ 試飲
→ 飛騨牛料理
→ 古い町並
→ 観光客

までが、一つの導線になっていること。

公式自身が、

「造る・味わう・買う」

の三つが揃う酒蔵として位置づけている。

その意味で舩坂酒造店は、

“酒を売る観光酒蔵”

ではなく、

“飛騨高山という地域を、日本酒を中心に体験させる酒蔵”

と評価するのが最も適切である。


■ コピー

メイン

「飛騨を醸し、飛騨で味わう。高山『深山菊』。」

サブ

岐阜県、飛騨高山。

北アルプスの山々。

冬。

雪が降る。

その水は、

山へ染み込み、

長い時間をかけて
高山の町へ届く。

1703年。

この町で、

酒造りが始まった。

今の、

舩坂酒造店。

場所は、

上三之町。

高山の、

古い町並。

酒の名は、

深山菊。

飛騨の米。

飛騨の水。

飛騨の寒さ。

その三つを、

蔵人の技で酒にする。

純米吟醸は、

ひだほまれ。

大吟醸は、

華やかに。

秘蔵純米は、

燗で旨く。

そして、

最高峰には、

四ッ星。

山田錦を磨き、

高山から、

全国へ。

世界へ。

けれど、

この蔵は、

酒を造るだけではない。

中庭へ出る。

酒を試す。

枡で飲む。

酒を選ぶ。

そして、

飛騨牛を食べる。

酒と料理が、

同じ場所でつながる。

古い町並を歩き、

酒蔵に入り、

飛騨の酒を飲み、

飛騨牛を味わう。

だから、

舩坂酒造店で飲む一杯は、

ただの日本酒ではない。

飛騨高山そのものを、
味わう一杯になる。

三百年以上。

酒造りは続いた。

けれど、

蔵は変わり続ける。

伝統酒。

大吟醸。

純米。

燗酒。

生酒。

試飲。

食事。

観光。

全部を、

一つにつなぐ。

舩坂酒造店は、

高山にある酒蔵ではない。

飛騨の水、米、酒、食、町並を、
一か所で体験させる酒蔵である。


■ 結論

北アルプスの水と飛騨の米、三百年の時を醸す酒蔵。
深山菊と四ッ星を、古い町並の中で味わう。
酒と食と旅がひとつになる、飛騨高山の一杯。

船坂酒造店のテロワールを味わう👇

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船坂酒造店

舩坂酒造店は、岐阜県高山市上三之町で「深山菊」「四ッ星」「甚五郎」を醸す、1703年創業・北アルプス由来の伏流水・ひだほまれ・山田錦・寒冷な飛騨の気候・高い鑑評会実績・直売・試飲・飛騨牛料理を一体化した観光対応力を強みとする飛騨高山の老舗酒蔵。

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