三和酒造(酒蔵観光ガイド)
― 1686年創業。興津川伏流水、吟醸小仕込み、限定吸水、袋吊り。港町・清水から世界へ広がるモダン静岡酒を味わう旅 ―
① 観光結論+ターゲット
■ 観光結論
👉 三和酒造は、1686年創業、清流・興津川水系の伏流水、すべての銘柄で大吟醸クラスの考え方を取り入れる酒造り、全銘柄で行う「限定吸水」、酒米ごとの個性を引き出す小仕込み、袋吊りや瓶内二次発酵まで駆使する「臥龍梅」を、清水港・三保松原・日本平・駿河湾の食文化へつなげて楽しむ、“清水港・モダン吟醸酒文化型”の酒蔵です。
三和酒造の観光価値を理解するうえで重要なのは、
「330年以上の老舗なのに、ブランドの中心は2002年誕生の『臥龍梅』である」
ということです。
1686年。
初代・市兵衛が良水を求め、
現在の清水区西久保で酒造業を開始。
最初の銘柄は、
「鶯宿梅」
でした。
その後、
1971年に三和酒造株式会社を設立。
1985年には、
「羽衣の舞」
を発売。
そして2002年、
現在の中核ブランド、
「臥龍梅」
が誕生します。
「臥龍」とは、
まだ世に出る機会を得ていない龍。
諸葛孔明を例えた言葉でもあります。
蔵の近隣には、徳川家康がまだ天下人になる前に植えたと伝わる「臥龍梅」があり、
「やがて天下の美酒と呼ばれる酒へ」
という願いからブランド名が付けられました。
つまり臥龍梅は、
老舗の保存ブランドではなく、老舗が自ら変わるためにつくった革新ブランド。
です。
さらに現在は、
国内だけでなく、
20か国以上へ輸出。
「日本酒の可能性を世界のお客様に体験してもらう」という方向へ進んでいます。
👉 三和酒造は、“古い酒蔵を見る観光”ではなく、“330年以上の蔵が、どう現代の日本酒ブランドへ進化したかを見る観光”に向いた酒蔵です。
■ 向いている人
臥龍梅が好きな人
静岡酒の進化を知りたい人
吟醸酒・純米大吟醸が好きな人
酒米による味の違いを比較したい人
山田錦と五百万石を比較したい人
誉富士に興味がある人
雄町が好きな人
袋吊りに興味がある人
限定吸水を知りたい人
スパークリング日本酒が好きな人
awa酒に興味がある人
日本酒初心者
日本酒上級者
華やかな香りの日本酒が好きな人
旨味とキレを両立した酒を好む人
清水港で魚介と酒を合わせたい人
三保松原・日本平を巡りたい人
海外向け日本酒ブランドに興味がある人
■ 向かない人
通常日に酒蔵内部を見学したい人
予約すれば製造現場へ入れると思っている人
大型観光酒蔵を求める人
古い木造蔵の保存展示を目的にする人
酒蔵レストラン・カフェを目的にする人
日常的な無料試飲施設を期待する人
酒蔵単体で半日以上滞在したい人
👉 三和酒造は、“施設見学型”より“商品比較+清水の地域文化型”で楽しむ方が適しています。
② 基本情報+アクセス
■ 基本情報
酒蔵名: 三和酒造株式会社
所在地: 静岡県静岡市清水区西久保501-10
創業: 1686年・貞享3年
代表者: 鈴木克昌
代表銘柄: 臥龍梅
旧来銘柄: 鶯宿梅・静ごころ・羽衣の舞
臥龍梅発売: 2002年秋
主要酒米: 山田錦・五百万石・誉富士・雄町など
仕込み水: 興津川水系の伏流水
一般酒蔵見学: なし
最寄駅: JR清水駅
です。
■ 1686年創業
三和酒造の始まりは、
1686年。
初代・市兵衛が、
酒造りに適した良水を求めて稲荷神へ祈願。
夢の中で現れた鶯に導かれた現在地で、
酒造りを始めたと伝えられています。
その酒は、
鶯宿梅。
と名付けられました。
👉 三和酒造は、創業そのものが「水を探す物語」から始まっています。
■ 臥龍梅への転換
2002年、
三和酒造は大きく方向転換します。
従来型の静岡酒だけでは、
変化する食生活、
濃い味の料理、
外食市場、
海外市場
へ十分対応できない。
そこで生まれたのが、
臥龍梅。
です。
狙ったのは、
華やかな香り。
豊かな旨味。
しっかりした存在感。
それでも、
後味はすっきり。
という酒質です。
👉 「静岡酒らしい綺麗さ」に、“世界でも分かりやすい香味の強さ”を足したブランドと整理できます。
■ 興津川伏流水
酒造りを支える自然資源です。
臥龍梅公式のスパークリング紹介では、
「清流と鮎で名高い興津川の伏流水」
を仕込み水として使用すると明記しています。
構造は、
山地
↓
興津川水系
↓
地下浸透
↓
伏流水
↓
三和酒造
↓
臥龍梅
です。
👉 清水港という海のイメージが強い土地ですが、酒質の出発点は内陸側の清流です。
■ 酒米を変えて味を変える
臥龍梅の大きな特徴は、
酒米比較。
です。
公式では、
山田錦
五百万石
誉富士
雄町
などを使い、
酒米による味と香りの違いを楽しんでもらうことを、
明確な商品思想としています。
例えば、
山田錦
=豊かさ・滑らかさ・バランス
五百万石
=すっきり・キレ
誉富士
=静岡らしい吟醸香と地域性
という違いがあります。
👉 同じ蔵の同じ技術で米だけを変え、味の違いを見せることが臥龍梅の大きな魅力です。
■ すべての銘柄に「大吟醸クラス」の考え方
臥龍梅公式は、
「すべての銘柄で大吟醸クラスの製造手法を取り入れる」
としています。
価格の高い酒だけ丁寧に造るのではなく、
「取り扱うすべての銘柄を鑑評会出品酒と同じレベルへ」
という品質思想です。
👉 高級酒の技術をブランド全体へ広げる蔵です。
■ 限定吸水
臥龍梅最大級の技術的特徴です。
すべての銘柄・精米歩合の米で「限定吸水」を実施。
します。
米を小分けにし、
吸水時間と水分量を細かく管理。
狙った蒸米状態へ整えます。
通常なら、
高級大吟醸で重点的に行う工程を、
ブランド全体に適用しています。
👉 臥龍梅の品質思想を最も象徴する工程です。
■ 袋吊り
上位酒などでは、
袋吊り
も行います。
醪を袋へ入れて吊るし、
圧力をかけず、
自然に滴る酒だけを取る。
収量は少ないものの、
雑味の少ない、
繊細な酒になります。
山田錦と五百万石を、
同じ45%精米、
同じ造り、
同じ袋吊りで比較する商品もあります。
👉 酒米だけの違いを比較する“実験”的な楽しみ方もできます。
■ 瓶内二次発酵
臥龍梅は、
スパークリング日本酒
にも積極的です。
瓶内二次発酵によって天然の炭酸ガスを保持し、
滓を除き、
透明感ある発泡酒へ仕上げた商品は、
awa酒
にも認定されています。
👉 伝統酒だけでなく、“泡”まで日本酒の可能性として追求しています。
■ アクセス
所在地:
静岡県静岡市清水区西久保501-10
静岡市観光公式では、
JR清水駅から徒歩約25分
東名清水ICから車約15分
と案内しています。
通常酒蔵見学がないため、
👉 酒蔵だけを目的地にするより、清水港・三保・日本平と一体で考える方が適しています。
③ 見学条件
■ 現在の酒蔵見学
2026年9月現在、
一般向け酒蔵見学は実施していません。
静岡県酒造組合の現行情報でも、
「見学:無」
と明記されています。
したがって、
「予約すれば酒蔵内部を見学できる」
と案内するのは適切ではありません。
■ 通常訪問
三和酒造本社は現在、
平日を中心に営業していますが、
観光専用施設ではありません。
遠方から商品購入等を目的に訪れる場合は、
事前確認推奨
です。
■ 試飲
公式サイトでは、
常設の蔵元試飲について、
明確な定例条件を公表していません。
したがって、
通常試飲:要事前確認
とするのが安全です。
■ イベントで臥龍梅を深く味わう
一方、
三和酒造は、
「臥龍梅を愉しむ会」
を継続開催しています。
2026年は7月20日に東京で第14回を開催し、
純米大吟醸シリーズやスパークリングシリーズを提供しています。
さらに、
臥龍梅応援団
を組織。
愛好家同士の交流や、
イベント優先案内、
蔵の近況発信などを行っています。
👉 通常蔵見学より、“酒を通じて人の輪をつくる”ことを重視するブランドです。
■ 観光で理解したいポイント
- 1686年創業
- 鶯宿梅から臥龍梅への変化
- 2002年の臥龍梅誕生
- 興津川伏流水
- 酒米比較
- 全銘柄限定吸水
- 吟醸小仕込み
- 袋吊り
- 瓶内二次発酵
- 海外20か国以上への展開
👉 三和酒造は、“古さを見る”より“古い蔵がどう変わったかを見る”方が面白い酒蔵です。
④ 体験構造
■ 基本体験
清流・興津川
↓
伏流水
↓
三和酒造
↓
1686年創業
↓
2002年・臥龍梅誕生
↓
限定吸水
↓
吟醸小仕込み
↓
酒米比較
↓
臥龍梅
↓
清水港
↓
駿河湾の魚
↓
三保松原
↓
日本平
という流れです。
■ 体験の八層構造
第1層:山・川
山地
興津川
伏流水
清流
第2層:歴史
1686年
鶯宿梅
静ごころ
羽衣の舞
臥龍梅
第3層:米
山田錦
五百万石
誉富士
雄町
第4層:技術
限定吸水
吟醸小仕込み
低温管理
袋吊り
第5層:発酵
酵母
醪
瓶内二次発酵
awa酒
第6層:酒
純米吟醸
純米大吟醸
袋吊り
スパークリング
第7層:港
清水港
物流
海外輸出
世界市場
第8層:食・景観
駿河湾
鮪
しらす
桜えび
三保松原
富士山
日本平
■ 本質
👉 「清流の水と多様な酒米を、大吟醸級の手間で造り分け、清水港から世界へ届ける。」
これが三和酒造の体験構造です。
⑤ 滞在時間+雰囲気
■ 滞在時間
蔵元訪問・購入:
15~30分程度
酒販店で臥龍梅選び:
30~60分
三和酒造+清水港:
半日
清水港+三保松原:
半日~1日
日本平まで含む:
1日
👉 現在は蔵内見学型ではないため、清水地域そのものと組み合わせる方が観光価値が高まります。
■ 雰囲気
清水
清流
酒蔵
杉玉
吟醸酒
港
鮪
富士山
三保松原
海外
スパークリング
臥龍梅
👉 “330年以上の酒蔵なのに、飲んだ印象は古くない。”
これが三和酒造の面白さです。
■ 季節別の魅力
春
ロゼスパークリング。
桜。
魚介。
という組み合わせが似合う季節です。
「Garyubai Sparkling Rose」は赤色酵母を用い、透明感ある桜色、華やかな香り、甘酸っぱい爽やかな酸味を特徴とします。
夏
Sparkling ExtraDry
など辛口発泡酒が活躍。
ほどよい酸、
すっきりした飲み口で、
濃い味の料理にも合わせられる設計です。
👉 「日本酒=冬」という固定観念を崩す臥龍梅らしい季節です。
秋
山田錦
雄町
誉富士
など、
米の旨味を比較しやすい季節。
鮪・戻り鰹など、
旨味の強い魚料理とも合わせやすくなります。
冬
新酒。
純米吟醸。
純米大吟醸。
袋吊り。
という日本酒本来の魅力が高まります。
日本平・三保から冠雪した富士山を眺める季節としても適しています。
⑥ 試飲・商品特性
■ 「臥龍梅」の基本方向
臥龍梅を一言で整理すると、
「華やかな香り+豊かな旨味+存在感+すっきりした後味。」
です。
公式は、
豊かな旨味と香りにはインパクトがあり、後味はすっきり
という方向をブランドの特徴としています。
👉 従来の繊細な静岡酒を否定するのではなく、そこへ“分かりやすい香味の強さ”を加えています。
■ 純米吟醸 山田錦
臥龍梅を理解する基準の一つ。
山田錦らしい、
豊かな旨味
滑らかさ
バランス
を表現します。
👉 「臥龍梅の厚み」を理解しやすい酒です。
■ 純米吟醸 五百万石
山田錦と対照的。
五百万石らしい、
すっきり
軽快
キレ
が中心です。
同じ蔵で飲み比べることで、
米の違いが非常に分かりやすくなります。
■ 純米吟醸 誉富士
静岡地域性を見るなら、
重要な一本。
です。
静岡県産酒米・誉富士を使い、
臥龍梅らしい吟醸香を持ちながら、
静岡酒としての地域性も明確にできます。
過去にはKura Master純米酒部門でプラチナ賞も獲得しています。
👉 「世界志向の臥龍梅」と「静岡の地酒」という二つをつなぐ商品です。
■ 純米大吟醸 備前雄町
雄町らしい、
旨味と膨らみ
を大吟醸品質へ磨いた商品です。
Kura Masterでは雄町部門プラチナ賞の実績があります。
👉 臥龍梅の“米の個性を高級酒で表現する”思想が分かります。
■ 純米大吟醸 山田錦45 袋吊り
山田錦。
精米45%。
袋吊り。
で造る上位酒です。
公式では、
味の豊かさ+滑らかさ+キレ
の三点バランスを特徴としています。
味ポジション
香り :高
旨味 :最大級
滑らかさ :最大級
キレ :高
透明感 :最大級
高級感 :最大級
■ 純米大吟醸 五百万石45 袋吊り
同じ45%精米。
同じ製法。
同じ袋吊り。
しかし、
米だけを五百万石へ変更。
結果は、
よりすっきり、よりキレ良く。
👉 三和酒造を理解するなら、この二本比較は非常に価値があります。
■ 純米吟醸55コレクション
臥龍梅の商品思想を、
最も分かりやすく見せるセットです。
山田錦
五百万石
誉富士
を、
同じ55%精米で比較。
ラベル3本を並べると、
富士山
になるデザインです。
👉 酒米比較と静岡観光の両方を一箱で表現しています。
■ Garyubai Sparkling
臥龍梅の革新性を象徴します。
瓶内二次発酵タイプでは、
天然ガスのみを利用し、
滓を除いて透明な酒へ仕上げます。
awa酒認定。
味は、
華やかな香り。
繊細な泡。
控えめな甘味。
爽やかな酸。
最後はキレ。
👉 日本酒をワイン・シャンパーニュ文化へ接続する商品です。
■ 商品構造
山田錦
=豊かさ・滑らかさ・バランス
五百万石
=軽快・キレ
誉富士
=静岡地域性
雄町
=旨味・膨らみ
袋吊り
=高級・透明感
Sparkling
=革新・海外・祝い
👉 臥龍梅は、“精米歩合の上下”だけでなく、「米×製法×飲み方」で横に広がるブランドです。
■ おすすめ飲み比べ
酒米比較
山田錦
↓
五百万石
↓
誉富士
↓
雄町
👉 臥龍梅で最も重要な飲み方です。
上級者向け
山田錦45袋吊り
↓
五百万石45袋吊り
👉 同じ製法で米だけを変えるため、酒米差が非常に明確です。
初心者・祝い向け
Sparkling Rose
↓
Sparkling
↓
純米吟醸
👉 泡から入り、吟醸酒へ進むことで日本酒の幅を理解できます。
■ 食との相性
臥龍梅は、
従来の静岡酒より味と香りに存在感があるため、
繊細な魚料理だけでなく、
味の濃い料理にも合わせやすいブランドです。
合わせたい方向性は、
鮪
鰹
桜えび
しらす
白身魚
寿司
天ぷら
肉料理
チーズ
洋食
中華
など。
Sparkling ExtraDryは、
味の濃い料理にも合わせられる
と公式が案内しています。
👉 清水の魚だけでなく、“港町から世界へ広がる料理”まで受け止めるのが臥龍梅です。
⑦ 観光導線+モデルコース
■ 推奨基本導線
JR清水駅
↓
三和酒造
↓
臥龍梅の歴史を知る
↓
興津川伏流水
↓
酒米比較
↓
清水港
↓
駿河湾の魚
↓
三保松原
↓
日本平
↓
臥龍梅
👉 「清流→酒→港→富士山→食」という清水らしい基本導線です。
■ 半日基本ルート
JR清水駅
↓
三和酒造周辺
↓
清水港
↓
鮪・魚介ランチ
↓
清水駅
👉 通常蔵見学がない現在、最も現実的な短時間ルートです。
■ 清流×港ルート
興津川水系
↓
伏流水
↓
三和酒造
↓
臥龍梅
↓
清水港
↓
魚
👉 酒を造る水と、酒を飲む港をつなぐルートです。
■ 清水港ルート
三和酒造
↓
清水港
↓
鮪・寿司・魚料理
↓
臥龍梅
清水は日本有数のマグロ流通拠点として知られる港町。
👉 臥龍梅の豊かな旨味と、脂・旨味のある魚との組み合わせを理解するルートです。
■ 三保松原ルート
三和酒造
↓
清水港
↓
三保松原
↓
富士山
↓
駿河湾
↓
臥龍梅
👉 臥龍梅55コレクションの富士山ラベルとも視覚的につながる観光ルートです。
■ 日本平ルート
三和酒造
↓
清水市街
↓
日本平
↓
富士山・清水港を俯瞰
↓
静岡市街
👉 酒蔵単体では見えない“山・川・港・富士山”の地理関係を一度に理解できます。
■ 酒米比較ルート
山田錦
↓
五百万石
↓
誉富士
↓
雄町
↓
臥龍梅
👉 観光地ではなく、商品そのものを巡る酒文化ルートです。
三和酒造では、
「どの酒が一番上か」より「米によって何が変わるか」
を見る方が本質に近い楽しみ方です。
■ 1日・清水酒食文化ルート
午前
JR清水駅
↓
三和酒造周辺
↓
臥龍梅を知る
昼
清水港
↓
鮪・魚介料理
午後
三保松原
↓
日本平
↓
富士山・駿河湾景観
夜
清水・静岡市街
↓
魚・肉・洋食
↓
臥龍梅
👉 「清流・港・富士山・食」を一日でまとめる、三和酒造観光として完成度の高いルートです。
■ 1泊2日・静岡清水酒文化ルート
1日目
静岡市
↓
清水
↓
三和酒造
↓
清水港
↓
三保松原
↓
清水・静岡泊
2日目
日本平
↓
静岡市内酒蔵・地酒比較
↓
静岡料理
👉 臥龍梅を入口に、静岡酒の“伝統型”と“モダン型”を比較できます。
■ 観光導線の特徴
三和酒造の観光上の弱点は、
通常酒蔵見学がないこと。
です。
しかし、
臥龍梅の場合、
ブランドそのものが、
清水から外へ広がる思想
を持っています。
興津川。
清水港。
世界20か国以上。
酒米も、
静岡だけに限定しない。
製法も、
袋吊りだけではなく、
スパークリングまで広げる。
つまり、
「蔵の中へ深く入るブランド」より「清水から外へ広がるブランド」。
です。
👉 三和酒造観光は、酒蔵の壁の内側より、“清水から世界へ向かう臥龍梅”を見る方が本質に近づきます。
⑧ 本質+評価+コピー
■ 観光価値の本質
👉 「1686年から清水で酒を醸し続けながら、2002年に『臥龍梅』を立ち上げ、興津川伏流水、多彩な酒米、全銘柄で行う限定吸水、大吟醸級の吟醸小仕込み、袋吊り、瓶内二次発酵を使い、伝統酒蔵を“世界で通用するモダン日本酒ブランド”へ転換した、清水港・モダン吟醸酒文化型の酒蔵。」
三和酒造を、
「1686年創業の老舗」
だけで説明すると、
本質を外します。
もちろん、
330年以上の歴史は大きな価値です。
しかし、
三和酒造が面白いのは、
歴史に寄りかからなかったこと。
です。
2002年。
市場が変わる。
食生活が変わる。
海外市場が広がる。
そこで、
臥龍梅。
を立ち上げました。
狙ったのは、
昔の味の再現ではありません。
「自分がうまいと思える酒を造る。」
という再出発でした。
■ その品質思想が「全部に手間をかける」
高級酒だけではありません。
すべての銘柄で、
限定吸水。
すべての価格帯で、
鑑評会出品酒級を目指す。
さらに、
必要なら、
袋吊り。
瓶内二次発酵。
スパークリング。
まで使う。
つまり、
「老舗だから守る」のではなく、「老舗だから技術を増やす」。
という蔵です。
■ コピー
「330年の蔵が、2002年にもう一度始まった。」
「清流から、清水港へ。そして世界へ。」
「古い蔵ほど、新しい酒を。」
「全部の酒に、大吟醸級の手間を。」
「米が変われば、臥龍梅も変わる。」
「山田錦か、五百万石か。答えは飲んで決める。」
「限定吸水を、すべての一本へ。」
「清水の水を、世界のグラスへ。」
「臥龍の時代を越え、天下の美酒へ。」
「伝統を守るだけでは、臥龍梅にならない。」
「袋吊りからスパークリングまで。」
「日本酒の可能性を、清水から広げる。」
「清流で醸し、港から世界へ。」
■ 最終結論
👉 “一般向け酒蔵見学を中心に楽しむ観光蔵”ではなく、“1686年創業の酒造史を背景に、2002年から『臥龍梅』という新しいブランドへ大きく舵を切り、興津川伏流水、多彩な酒米、全銘柄への限定吸水、大吟醸級の吟醸小仕込み、袋吊り、瓶内二次発酵まで使って、清水から20か国以上へ日本酒の可能性を広げる、清水港・モダン吟醸酒文化型酒蔵”。
三和酒造は、
1686年創業。
しかし、
この酒蔵を理解するために、
最も重要な年は、
もう一つあります。
2002年。
です。
この年、
臥龍梅
が生まれました。
330年以上続く酒蔵なら、
昔からの味を守る。
昔からの銘柄を中心にする。
という道もあります。
しかし、
三和酒造は、
違う道を選びました。
食事が変わる。
外食が変わる。
海外市場が広がる。
それなら、
酒も変える。
そこで、
吟醸小仕込み。
限定吸水。
酒米比較。
袋吊り。
さらに、
瓶内二次発酵。
スパークリング。
まで広げました。
そして、
すべての銘柄を鑑評会出品酒級へ。
という思想を掲げます。
つまり、
臥龍梅は、
老舗の歴史を売る酒ではありません。
老舗が、
自分自身を作り直した酒。
です。
しかも、
使用する米を一種類へ固定しません。
山田錦。
五百万石。
誉富士。
雄町。
それぞれを、
それぞれの味として見せる。
同じ45%精米。
同じ袋吊り。
米だけを変える。
すると、
山田錦は、
豊かで滑らか。
五百万石は、
軽快で切れる。
という差が出ます。
だから、
三和酒造を理解するなら、
一本だけ飲んでは足りない。
のです。
そして、
観光でも同じです。
酒蔵を見るだけでは足りません。
興津川の水を知る。
↓
清水へ来る。
↓
臥龍梅を飲む。
↓
清水港へ行く。
↓
鮪や魚を食べる。
↓
三保松原から富士山を見る。
↓
日本平から港を眺める。
そうすると、
「清流から港へ。そして世界へ」
という三和酒造の構造が見えてきます。
英君酒造が、
「桜野沢+静岡酵母+由比宿+桜えび」を山から海へつなぐ、由比山海・食中酒型
初亀醸造が、
「390年の酒造史+静岡吟醸+高級酒文化+岡部・玉露・駿河湾の食」を味わう、静岡吟醸文化継承型
だとすれば、
三和酒造は、
「1686年の老舗性+2002年のブランド革新+酒米比較+大吟醸級製法+清水港+世界市場」を一体で見る、清水モダン吟醸型
です。
そして、
三和酒造を最も象徴するのは、
「変わることを恐れない老舗。」
という姿勢です。
したがって、三和酒造「臥龍梅」の酒蔵観光を最も端的に表すなら、
「330年の蔵が、2002年にもう一度始まった。」
これが、三和酒造の酒蔵観光における本質です。
三和酒造のテロワールを味わう👇
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三和酒造 |
三和酒造は、静岡県静岡市清水区西久保で「臥龍梅」を醸す、1686年創業・興津川伏流水・10種類以上の酒米・吟醸小仕込み・山田錦・五百万石・誉富士・袋吊り・ブレンド技術・スパークリング・国内外の高評価を強みとする、清水を代表する革新型老舗酒蔵。 |
